第21回 質問サイトに蠢く名状しがたいアイタタタな者共

 今回も続けて質問サイトに沸いて出るアイタタタな例を晒していきます。
 ぶっちゃけ、管理人自身への戒めみたいな物です。

早とちり乙

 質問を全く読んでないで、勝手な説明を書き出すヤツが一杯います。
 Macのコーナーなのに、コントロールパネルが云々とWindowsの使い方を書き出すヤツは数知れず、質問者の無知に起因する勘違いにやたらめったら反論する(質問の論点はそこじゃ無いのに……)のも多いですし、質問者を勝手にシロウト扱いするのもたくさんいます。
 無料で回答してやってんだから、何か書き込んでやっただけでもありがたく思えとかいう身勝手な論もあるでしょうが、昔の人は良いコト言いました。小さな親切大きなお世話。困ってる人に役にも立たないノイズを混入することは、罪であると認識してください。そういうのは誰も必要としていないのです。むしろ存在自体邪魔です。
 何か回答を書き込むのならば、まず質問者の立場になったつもりで、一体どういう説明を聞いたら一番役に立つのかをちゃんと考え、その人にとってベストな回答を目指す努力をすべきです。
 なら、意味がどうとでも取れる分けの分からん質問の場合は?
 そういうのは華麗にスルーするか、「意味が分からん日本語でおk」と書き込んであげましょう。

憂さ晴らしバカ

 とりあえず質問者をディスる事ばかりやってる、脳のあたりがとても可哀想な人がいますよね。
 この手合いはリアルに人格が捻れているので、もはやネットでしか人とコミュニケーションをとるチャンスがなくなっているのでしょう。きっとリアルじゃ友達は一人も居ないのです。だとしたら、せめてネットの向こうの人くらいには優しくして(ちゃんと回答して)あげれば良いのに、例えば「PCの画面に変な広告が出るんですぅ」といった質問の回答に「電源切れ」としか書かないのは、もはやネットでも嫌われたいって意思表示なのでしょうか。存在自体がウザいので、自分自身が電源切って二度と現れないでください。

回答が長すぎて論点がよく分からん

 回答に自分の経験談を入れるのは、それはそれでとても参考になるので良いことだと思うのですが、だからといってマウスのコロコロ(管理人はマウスのホイールをコロコロと言います)を3回転もする様な回答ははっきり言ってキモいです。どんだけ粘着なんですかって感じです。(もちろん、質問があまりにアホ過ぎて突っ込みまくったら長くなったというのは別ですが……)
 単に”これってどうなんでしょ?”程度の質問、一画面に入る程度で納めるのが電気代とサーバリソースの有効活用にとって極めて重要です。と言うか、どうしても長文を書きたければ、この駄文のように自分のWebページで晒せば良いのです。誰も読まないから。そもそも目を通すだけ時間の無駄だし。

他人の回答に評点を付ける

 例えば○KWAVEでは、回答者同士で意見をやり合うのは禁止されています。つまりそういうのは2chでヤレって事なんでしょう。しかしやり合うまでも無いけど、「No.1さんの意見は正しいです」だの書くヤツが居ますが、自分よりも前に正しいことが書いてあるならいちいち同じ事を追記するなと言いたいです。もうちょっと酷いのが、「No.1は80点ですかね」とか。どんだけ上から目線なんだと。いつテメーに採点頼んだかゴルァ!ってヤツです。よっぽど間違った事書いているなら、それとなく否定するのは良いでしょうが、名指しで評価なんかするもんじゃありません。やられた方は、確実に気分が悪いですからね。だいたい、イイ気になって評価した相手がその手のギョーカイのプロフェッショナルとかだったらどうしますか? まさに釈迦に説法、何かあったときに相当気まずい思いをするだけです。(大概は相手はオトナなので、華麗にスルーしてくれるでしょうけど)

 さて、回答者ばかりをなじっていても仕方ないので、しょうも無い質問者の例も晒していきます。前回は”ググレカス”と書きましたが、それにはみ出るようなものを挙げてみましょう。

買ったばかりの物が壊れました

 質問サイトで下らない回答を募集する暇があるなら、さっさと販売店かメーカーに修理に出せば良いのです。だいたいそんなサイトに質問など書くヤツが、故障品の修理など出来るわけが無い!! つくづくこの国の人間は、技術に対するリテラシーが足りていません。
 だいたい、質問サイトで下らない入れ知恵をされた後でメーカーサポートを受けるとき、「だってサイトで聞いたらこうだったモン!!」とか言った所で、そんなのメーカーには全く相手にして貰えません。必ず時間の無駄になります。
 物が壊れて保証期間ならば、さっさと修理に出して無償修理して貰う。下手にシロウトがいじり回したところで、余計に壊すのがオチです。

店員に高く売りつけられる

「どこか安いところを教えてください。店員に聞くと高い物を押しつけられるので」
 こういうみっともない質問を書く輩は、だいたい物の価値を理解していません。それ以前に、リテラシーが欠落しているので正しい物の使い方すら知りません。
 どうにもならない無知蒙昧な人間ほど、例えば家電を買うときはやたら高機能を求める物です。安かろう悪かろうという言葉を全く知らないからですね。それに、シロウトだから低性能な機械で良いなどと言い出しますが、それは完璧に間違っています。物を知らん人間ほど、高機能な機械を買って、その性能で人並みのところまで全体のスペックを上げる必要があります。だから、客の要件を素直に聞いた店員は、どうしても値段の高い物を勧めざるを得なくなります。例えば安いテレビが欲しければ、「地デジが映れば良いだけ」とはっきり言えば、きっと安い物を勧めてくれるでしょう。それを、「テレビが見れれば良いんだけど、なんか録画出来たり、何かディスクに出せたり、何かネットが出来たり、なんか綺麗に見えたら良いっていうかー」なんてほざきやがるわけですね。そんなテレビ、高級機になって当たり前じゃねーかと。
 物を知らんのならば、勉強すれば良いだけです。勉強する努力を放棄するなら、そのぶんお金に物を言わしてください。

工事費が高い!!

 自分が出来ない事を人に頼むならば、それ相応のお金を払うことを学ぶべきです。例えばテレビのアンテナを屋根に付けて貰うのに、20万円要求されたらそれはかなりおかしいですが、4万円くらいは当たり前の世界です。
 それをぬけぬけと「アンテナは3000円で売ってるのに、ぼったくりだ!」などと書くわけです。
 だったら自分で3000円のアンテナ買って、自分で屋根から墜落しながら付ければ良いじゃん、としか言い様がありません。屋根に付けるだけの道具やスキル代、一体何だと考えているのでしょうか。あと、道具も知識も何も無いくせに、やたら自分でやりたがる人もいます。今後その道を趣味なりにも究めたいのならば、道具を集めてやるのも良いでしょうが、それだけの気概を持ってる人はそもそも質問サイトなんかで「やり方を教えてください!」なんて書かないもんです。全部独学でやり始めるはずです。人に聞いて簡単に済まそうとしている時点で、気概の程が知れるというもんです。

自己主張バカ

 質問にかこつけて、他人には到底理解の出来ない主張を展開している輩もたまに見かけます。得てしてこういう手合いは、しっかりしたソースと正論を突きつけて主張を否定してあげてもまったく言うことを聞かず、自分に同調する連中ばかりとコミュニケーションをとります。だったらそういうのは自分のブログでヤレと。人の回答を信じないのならば、そもそも質問サイトに近寄るなと。だいたい、この手の輩は人に物を教えて貰う態度というのを理解していません。よっぽど悪意のある回答ならばともかくとして、顔も知らん赤の他人のために時間を割いてくれているわけです。そういった回答に対してお礼以前に批判をするなど、最低限の礼儀も無い人間は、リアルでも相当疎まれているのでしょう。それで寂しくなってネットで大仰な事を言ったとしても、やがてリアル同様に嫌われるだけなのでさっさと消えてください。

第22回 質問サイトに蠢く名状しがたい迷惑甚だしい者共

 質問サイト悪口シリーズ、禁断の(意味不明)の3つめです。
 ところでそんなに気に入らないのならば関わらなきゃ良いじゃんという正論もありますが、色々と勉強になるところが多くて目が離せないというのも事実。自分の知識の薄さを実感するのにちょうど良いシステムなのです。ぶっちゃけ管理人は質問サイトが大好きです!

初心者です。わかりやすく教えてください

 質問サイトで何が一番ムカツクかというと、「初心者です」、「素人」ですと書けば誰かが優しく全部教えてくれると勘違いしているのが見え見えなところでしょうか。本人は謙遜のつもりかも知れませんが、はっきり言ってその気遣いは相手の心象をかなり悪くします。極めて逆効果です。
 だいたい、そういう手合いはメーカーの有償サポートなり、有償の講習を受けるべきなのです。別に玄人だけが質問サイトに来るべきだなどと言うつもりはありませんが、素人だってぐるぐる先生で調べることは出来るはずです。管理人はそうやって知識をつけてきました。まず自分はどんな問題を抱えているのか明確にして、それについてどういった解決方法があるのか自分で調べてみて、その結果として解決出来なかったなら、その事情を全て質問サイトに書いて解決方法を仰ぐべきです。
 さらに、「Webサーバを組み立てたいと思います。素人なので全部教えてください」とか、専門知識があって初めて実行する資格がある様なことすら全部質問サイトで教えて貰おうなどとする厚顔無恥な質問も結構多いですが、こういう輩にはやりたいことを書き連ねる前に、自分がこれからやる事のイメージすら付かない事が、ちょっと聞いただけで簡単に出来る様になると思うなと、2〜3発ぶちのめしながら言ってやりたい衝動に駆られます。技術に対する冒涜です。如何に理系のリテラシーが欠落しているか、つくづく悲しく思う瞬間です。
 ちなみに管理人は、こういった手合いには一切解決法(例えばサーバの作り方)を示しません。リスクの説明と自学自習の指南をするだけです。教えるだけ無駄だし、他人のテロ行為に荷担などしたくはありませんので。
 あと、素人が知ったかぶって回答している場合もあるので要注意です。その人の質問履歴を見ていて、例えばPCカテゴリで多く質問をしている様なヤツがPCカテゴリで偉そうに回答してきても、信用しない方が良いです。どうせ単なる伝聞か、ちょっと前に同じ質問をして聞きかじりの知識をひけらかしているだけでしょうから。

ウソつき

 季節柄(この駄文を書いたのは9月の頭)HDDの故障に関する質問が多いです。
 「ディスクがカッコンカッコン言うので修理方法を教えてください」という感じの質問が大部分ですが、もちろん多くの良心的な回答者は「キサマには何があっても直せんから、バックアップ取ってさっさと新しいHDDに替えやがれ」と書いてくれます。ところが結構な頻度で「外国製の安物HDDはすぐに壊れるので、日本製HDDにすべき。自分が4年前に買った日本製HDDは未だ壊れない」だの書くバカが湧いて出ます。識者の皆様ならもちろん分かるでしょうけど、今の世の中には日本製のHDDなぞ存在しません。日本メーカーのHDDならありますが、みんな中国製です。それに外国製の安物HDDにカテゴライズされるHDDもありません。日本メーカー以外で我々が普通に買えるHDDは、Se○gateやらWest○rnDigitalみたいな一流メーカー製ばかりです。4年前なんてPCの業界では数世紀前にあたる様な事を今更語るなど、物を知らん以前に嘘つきと呼んでやってしかるべきでしょう
 もちろん、回答に自分の経験談を書くのは良いことだと思うのですが、その経験が役に立つのか単なる老害であるのかは、質問内容に照らし合わせて毎回見極めねばなりません。
 さらに、いくら無償であるとはいえ、人に何かしらの情報を伝えるのならば、その正確性を担保するために常に勉強すべきです。特に、知識の無い素人じみた思い込みや、自分の家でしか通じないローカルルールなどを、公の場に書き散らすことは害でしかないと自覚を持つべきです。
 得てして、おかしな主張を続ける奴は、他の回答を見ていても見当外れや間違ったことばかり書いています。質問サイトの質問者側では、そういった嘘つき野郎を見極める事も出来ないでしょうし、例え回答への評価制度を付けたところで、粘着アンチが涌くので評価がねじ曲げられます。世の中、コンピュータシステムは人間の悪意を100%阻止することは出来ません。質問サイトの基本設計が性善説に立ったシステムである以上、人の迷惑になることを喜ぶ頭のおかしい連中が出てくるのは仕方ないですが、実に歯がゆい物です。
 まぁ、そういう嘘つき野郎なんて、現実は悪意も何も無く、単なる調子に乗ったガキなんでしょうけどね……。

感想文

 例えば質問内容がPCの障害や家電の故障などで、回答が解決法や使い方が悪いといった悪口以前に、単なる感想文になっている物がそれなりの割合で出てきます。
 こういったゴミ以下の文章を打ち込むバカには「知らなきゃいちいちしゃしゃり出てくるな!!」と、改めて述べておきます。
 「自分の場合はこうやったら直った気がしますが、よく分かりません」(もちろん解決方法は見当違い)だの「質問の件は分かりませんが、自分はこうだと思います」(勝手に思った事は自分に日記帳に書け)だの「それは使ったこと無いので知りませんが、別の製品ならこうでした」(誰もそんな事は聞いてない)だの、回答者にとってノイズになるばかりで全く役に立ちません。電気代とサーバリソースの無駄遣いです。
 たまに災害が起こると、「捨てるよりかはマシかと思って」とかいって、使い古しで洗濯すらしていない古着(というかどう見てもゴミ)を送ってくる非常識な連中がいますよね。本人は世の役に立ったと鼻高々でしょうが、先のクソの役にも立たない感想文同様、他人に不要な作業を強いる犯罪的な行為であると認識を持たなければなりません。相手の都合を考えない一方的な施しなど、嫌がらせ以外の何物でもないのです。
 質問者は確実で間違いの無い回答を求めているので、自分にその質問に答える専門知識が無いのならば、くだらない文章を書く資格は一切ありません。

英語が読めない・読まない

 これも素人に多い質問ですが、「何かpcに英語が出ました。読めないから何とかしてください」というのもよく見かけます。
 いくつかギョーカイ特有の固有名詞はあれど、PCの画面に出てくる英文のエラーメッセージなど、中学生レベルで十分訳せます。義務教育の英語も出来ないヤツはPCなど使うなと、つくづくがっかりさせられます。
 現在、オンライン翻訳など便利な無料サービスがたくさんあります。自分のPCなのだから、そういうしょうもない事くらい自分で面倒見てください。
(もちろん訳した上でエラーが何を言ってるかよく分からん!というなら質問もいいでしょうが、大概のエラーメッセージはそのままぐるぐる先生に入力すれば解法などいくらでも出てくるのです)
 ところで、英語が分からんというヤツは、本当に読めないのでしょうか。はじめから読もうとする努力すら放棄していないでしょうかね?
 良くOSを吹っ飛ばしたりHDDがすっ飛んだ時に見かける「No bootable device - insert boot disk and press any key.」などのBIOSメッセージはよく質問文に出てきますが、「何でこんなエラーが出るの! 何とかしなさいよ!!」ならばまぁ、「あんた直前に電源切る前に何やらかしたのよ?」と回答(補足)も出来ますが、「pcにいきない英語が出ました。読めないのでたすけてください」などは言語道断というものでしょう。管理人はこんな質問には一切答えません。答えたところで「メーカーに修理に出してください」しか言えませんし。

HDDの完全消去

 個人情報が心配だから、PCを廃棄するときHDDを完全消去したいという質問もたくさん投稿されます。しかし管理人はここではっきり述べておきます。
『あんたのHDDの個人情報など、一銭の価値も無い』
 そりゃ、貯金が数十億円あって、HDDの中にクレジットカード番号やキャッシュカードの暗証番号が平文で格納されているなら、もしかするとそのHDDは1000円位の価値はあるのかも知れません。
 しかし、その辺の年収が数百万程度の庶民は持っている資産などたかが知れていますし、犯罪者にとってその程度の端金をくすねるのに、数十万円(場合によっては数千万円)も掛けて廃棄HDDから情報を抜くのか?と、頭を冷やしてよく考えてみてください。
 世の中不正にお金を得たければ、頭が半分お花畑になってるお年寄りに電話を掛けて「実は痴漢えん罪にあって、示談金を500万円求められてるんだ……」と半泣きで言えば良いのです。その程度の労力で、汚く金を稼ぐことなど簡単に出来るわけですよ。
 もちろん管理人は、HDDをそのまま捨てろと言っているわけではありません。(普通にPCに繋いでアクセス出来なくなった故障HDDはそのまま捨ててもいいです)
 ちょっとめんどくさいけど、物理フォーマット(ゼロ埋めフォーマット)を一回掛ければ十分です。または工作が得意な人ならば、HDDのふたを開けてヘッドをこじって壊してしまえばいいでしょう。これでそのHDDの修復には数百万円かかる様になりました。貴方の個人情報を最大限活用したところで、犯罪者は数百万円の元が取れますか?
 そういう事です。
 なお、データを上書きしたり、ゼロ埋めフォーマットを掛けても残留磁気から情報を抜けるHDDは、少なくとも1GBクラスの極めて古いHDDだけです。最近のTBレベルのHDDは、あまりにも記録密度が細かいことと、データが多すぎるために現実として不可能です。
 こんな事を書くと「空中爆発して墜落したスペースシャトルコロンビア号のHDDだって情報を抜けた!」と言い出す半可通が涌いてきますが、そのHDDは340MBの古いもの(Seagate ST9385AG 2.5インチで3プラッタ)で、記録密度が低かったからデータが取れた、というものです。もちろんデータ復元に掛かったコストなど、採算度外視でしょう。
 犯罪者は、我々以上に費用対効果を求めます。そして、単にデータを1回上書きしただけのHDDから元のデータを復旧するのは、完全に費用対効果が取れないレベルでの費用が掛かる様になります。
 お勧めのHDDの破棄方法は、以下の通りです。

 これ以上の対応は、それこそ「外に出ると交通事故に遭うかも知れないから、一生外出しない!」と言っているのと同じく、日常生活のリスク管理としては馬鹿馬鹿しいことです。

 さて、多分このシリーズはこれで最後だと思うのですが、質問サイトに涌く一番迷惑なヤツは以下のものです。

正誤織り交ぜた怪答

 一見、物知りなヤツが書いた回答で、何も知らない人間が見れば「ああそうなんだー」と、ついついベストアンサーにしてしまいそうな物がありますが、その実大嘘八百甚だしい物が結構な確率で存在しています。
 そういった回答の内容は、実は一つ一つを見てみれば、全て物理的に正しい事を書いています。しかし、その事象が全く質問に当てはまらず、余計に質問者を魔境に追いやってしまうという意味で、極めて悪質な怪答だと言えるでしょう。
 例えば、質問が「会社のモニタがチカチカします。ケーブルを弄ると余計にチカチカします」とあった場合、常識的考えるとモニタケーブルの内部断線や、モニタのコネクタのハンダ割れが疑われます。(目とか頭の病気とかいちいち突っ込みは無しの方向で)
 だからこの場合の一般的な回答は、「ケーブルを新しいのと取っ替えてみて、ダメだったらモニタを修理」となるでしょう。
 しかし正誤織り交ぜた怪答は「市販のモニタケーブルからは情報漏洩が起こるので、社内のシステム部門に問い合わせてセキュリティを確保したケーブルを使って下さい」となります。
 一般人は、(;゜Д゜)ハァ? となるでしょう。どんなデムパな回答だ、と。
 しかし、モニタケーブルからの情報漏洩は物理的には可能です。だからセキュリティ対策するのは、物理的には間違いは無いのです。
 ただし、モニタケーブルから出る漏れ電波を高性能受信機を使って画像を再構成するこの技術は、モニタがアナログでVGA時代のものです。現状のフルHDだのDVIだのHDMIだのを使っているモニタケーブルから出てくる漏れ電波を万が一捕まえても、信号劣化が激しく到底実用とはならないでしょう。そしてまともな会社の情シス部門は、モニタケーブルにセキュリティを施すという内規など存在しないため、問い合わせを貰ってもはなはだ困るだけです。(だいたいセキュリティを考慮したモニタケーブルなど世の中にはありません)
 つまりこの回答は、物理的には間違い無い物の、質問に照らし合わせると大嘘としか言えないのです。
 例をもう一つ挙げます。
 質問は「1TBのHDDと256GBのSSDを使ってるの〜。最近PCの起動が遅くなって5分くらい固まってるし、エクスプローラでHDDのドライブを突っついても”パラメタが違う”とか言ってくるの〜。HDD外したら、SSDに入れたはずのWindows7が起動してこないし、もうまいっちんぐ〜っ♪」というのがありました(もちろん語調は変えてありますよ?)。
 これは中々含蓄のある質問でして、ミソはHDDを取っ払うとWindows7が起動しなくなるというもの。もちろん識者の方はここまで強調すればすぐに分かるでしょうが、Windows7のインストーラは、インストール時に一番容量の大きなドライブにブート用ファイルを配置しやがってくれるのです。つまり、SSDをCドライブにしておこうと、実はDドライブ(?)のHDDからブートし、実際のシステムファイルはSSDから読み出されるという、迷惑極まりない構成になります。
 このブート用ファイルが何処にあるかを確かめるには、ディスクの管理の画面で「システムで予約済み」と書かれた100MB位のパーティションを探してみて下さい。ちなみにWindowsXP等からアップグレードしたりしたドライブでは、WindowsのCドライブと混ざっているので存在しないはずです。(複雑で申し訳ないですが、インストール時にインストールする先のドライブに既にパーティションが切られていたら(つまりCドライブがあったら)、先の”システムで予約済み”パーティションは作成されず、Cドライブに混ぜられるのです。CドライブにBootという不可視属性のシステムフォルダがあったら、混ざっている状態です)
 さて質問に戻りましょう。起動してくるのに時間が掛かる、エクスプローラでドライブが見られないとなれば、ほぼ間違いなくDドライブのファイルシステムあたりでリードエラーが起こっているでしょう。(たまたま”システムで予約済み”パーティションの方は健全)
 この質問に管理人が答えるなら「HDDがぶっ壊れてる。あんたのPCはたまたまWindowsが起動する時の大切なファイルがHDDにある様だから、残念ながらWindowsは再インストールしなければならない。次にWindowsをインストールするときはSSDのみPCに接続し、インストール後に新しいHDDを接続すること」となります(そのほかにファイルのバックアップの指南を入れるでしょう)。
 さてこの質問に対する怪答は、以下の様な物でした。
「SSDの使い方を間違っている。SSDはFlashメモリで出来ているので、使っているうちにアクセス速度が落ちてくる。このためHDD同様にデフラグをする必要がある」
 もちろんSSDの動作原理やFlashメモリの欠点など、物理的には全く間違っていません。デフラグも、必要と言えば必要でしょう。
 しかし質問内容に照らし合わせた場合、SSDの劣化による速度低下など考えられないこと(5分も固まるか!)、デフラグには『TRIM等を使ったSSD専用のデフラグソフトを使わなければならないこと』(極めて自明だけど、HDD用のデフラグなどSSDにとっては拷問そのもの)を全く述べていないなど、知識が足りていないのだかそれとも悪意が含まれているのか、質問者にとってはノイズ以外の何物でも無い極めて悪質な回答であると判断出来ます。
 さて、こういった迷惑極まりない怪答を選別しスルーするためには、一体どうしたらいいのでしょうか。実はあまりこれと言った確実な方法は無いのですが、以下の事を試してみる価値はあるかも知れません。

 クドクドと一方的にディスって来ましたが、質問サイトという良い仕組みがより良いものになることを切に願ってやみません。

第23回 質問サイトに蠢く名状しがたい知識の欠けた者共

 質問サイト悪口シリーズ、だめ押しの4つめです。
 今回はXPのサポート終了やWindows8.1へのアップグレードを主題にしてみます。

ぼくのボロいPCにWindows7または8は入りますか?

 最近こんな質問が良く出てきますが、質問サイトで何が言ってる時点でほぼ無理でしょう。機械の対応未対応以前に、まずデバイスドライバを探してそれを無理矢理入れるスキルが無いでしょうから。特にメーカー機の場合は、OSを入れ替えると自作機よりもよっぽど質が悪くなります。よく自作は難しいと言いますが、ある意味部品が全て汎用品なので、実は新しいOSのインストールは結構楽なのです。若干誤解を呼びやすい表現かと思いますが、メーカー機にファームのチューンや独自機能が邪魔をしない分、トラブル対応が楽だということです。
 自分の使っているPCのデバドラが何処に転がっているか分からない様な人間は、OSの入れ替えなど行うもんじゃありません。新しいOSを使いたければ、そのOSが入っているメーカー機にでも大人しく買い換えるべきです。さらに、安いから中古をとか言う自分のスキルの判断も出来ない奴が居ますが、そういうのは質問している様な人間では使いこなせません。OSが入って無くてもどうとでも出来る人間が使う物です。
 さて、ディスってだけではあまりにもあんまりなので、たまに忘れる観点を以下に載せておきます。まぁこの辺の駄文を読んでほくそ笑んでらっしゃる読者の皆様は相当のスキルをお持ちなので釈迦に説法だとは思いますが、むしろ管理人の知識の浅さをネタに今一度笑って頂ければと。

Windows8.1に変えたらおかしくなりました

 自分のPCがおかしくなったのならばご愁傷様としか言い様がありませんが、口コミサイトの悪口を根拠にしてグズグズ悪口を言っているのが居ますよね。そういう手合いは、レビューには不具合情報しか載らない(上手くいったヤツは何も言わない)という原理原則を何も理解していない情弱です。
 最近PCを使い始めた奴らは知りもしないでしょうが、XPの時代でもSP2への更新でかなり不具合が出て、結構な問題になりました。無意味にMicr○softを擁護することはしませんが、OSの載せ替えでPCがしばらくガタピシするのは最早当たり前、避けて通れない必要悪みたいなものでしょう。なんせ、ソフトウェアは基本全て手作りで、しかも作り手はユーザの個々のPCなんて一度も見たことが無い連中ですから。不具合が全く出ない事自体がバグの様なものです(笑)
 そしてこれは当たり前の事ですが、OSの入れ替えはユーザの自己責任です。ストアでアップグレードしましょうと出ていたからやりました!ボクの責任じゃありません!!とか言ってる連中も多いですが、インストール完了に至るあらゆるところで使用許諾やその他諸々の、本当にインストールすべきかの選択肢が用意されていたはずです。そこで全てOKのボタンを押したから、コンピュータはユーザの指示に従ってインストールを行い、ユーザの意志決定に殉じて動作がおかしくなったわけです。
 OSの不安定さや不具合の文句は声高に叫ぶべきですが(品質向上に繋がります)、アップグレードの選択肢を用意したMicross○ft自体への悪口は基本的にお門違いであり、気に入らなければ使うな、マックでも買えば良いじゃんという事になります。
 何でもかんでも製造責任を問うのは日本人の悪い癖、そんなモンは海外のメーカーには通用しません。いい加減ユーザ自らガラパゴスになるのはやめにして貰いたいです。

Windows7が使いづらい!!

 管理人も、個人的にWindows8のコンセプトはどうかと思っているので、XPから乗り換えるならWindows7になるのは当然かとも思いますが、しかし勘違いしてはいけないのは、Windows7はVistaよりもXPから遠いOSだということです。たまにVistaから改良したからXPと同じなどと勘違いしたような連中を見かけますが、それはプアなPCでもXP並みにそこそこ軽く動くという事であり、操作性に関してはXPユーザであればVistaの方がよっぽど使いやすいです。
 さて、Windows7の発売から4年も経って今更使い始め、此の期に及んで「Windows7は使いづらい!!」などと質問サイトに愚痴を書くヤツがたまにいますが、色々係る事情は同情できるけれども『今更ガタガタ抜かすな!』としか言い様がありません。
 今の世の中はWindows8の悪口を言ってMicr○softのひん曲がったセンスをたたき直してやる時期であって、Windows7は既に販売が終わった過去の製品です(まぁ法人用途ではこれからバカ売れでしょうけど)。今更Windows7の使いにくさの悪口を言ったところで、社会に対して何の貢献にもなりません。操作感が変わるパッチが当たる事も無いでしょう。
 管理人は、以前OSを入れ替えたら1ヶ月掛けて環境設定やカスタマイズを行っておりました。しかし、Windows7になってからは、そういった管理人の独自視点のカスタマイズがOSとしての一体感を損なったり、セキュリティを緩めてしまったり、かえって便利機能を殺したりと、本来PCを使う目的(Photoshopで萌え絵描き)を達成するにはあまり関係無いところに労力を浪費していることに気がつき、よっぽどの事以外は標準設定のままで使うことに方針転換しました。
 もちろん、OSのカスタマイズ自体はとても楽しいことなので、それが『目的』ならばガリガリカスタマイズすべきなのです。しかし目的がそこで無いならば、Micros○ftのデザイナーが考えた作業フローに身を任せてしまうのが手っ取り早くシアワセになって目的を完遂する近道なのでしょう。
 要は、何が一番大切なのか考え、その大切なことをより大切にするために、下らないこだわりなど捨ててしまえということです。

なんで素晴らしいXPを抹殺するのか理解出来ない

 結論から先に言いますが、こういうことを言い出す馬鹿はMicr○softが民間企業であることと、モノやサービスを維持するにはお金が掛かるという簡単な事すら理解していないということです。
 OSのパッチ提供など、家電に例えたら買ってから10年も経つのに無償修理を引き受けてくれるのと同じようなモノです。そう考えると、Micros○ftはずいぶんと気前の良い会社だとは思いませんか? 例えば企業で使う独自アプリの場合、保守に入らなければ数千万円で買っても面倒見てくれるのは1年くらいで、後はバグが出ようとぶっ壊れようと無償対応なんて絶対やりません。世の常識とはそんなモノです。それを、10年前にたかだか数万円程度で買った如きで12年も面倒見てくれるのだから、ラッキーだったと思うのがまともな金銭感覚というモノです。
 企業が儲けを出さなければならないのは、我々人間が自殺しないで生き続けなければならないのと一緒の事であって、存在理由そのものです。なので、Micr○softが新しいWindowsをどんどん作って売る事を否定する連中は健全な企業活動の否定と同じであり、むしろ金も払わずサポートのみを要求するたかり屋と同じであると言えましょう。
 そもそも技術論的にもXPは現状のセキュリティリスクに対して弱いという事はいろいろな媒体で紹介されているので今更ここでは説明などしませんが、『使い慣れてる、枯れた技術はそれだけで安全だ』という論調でXPは問題無いとほざくバカ共に、一つたとえ話をしておきます。
 福島の原発が事故を起こした理由の一つに、設備が古すぎて炉の冷却が上手くいかなかったというのがあります。なんせ1号機などは40年くらい前から動いていたとても古いもので、非常用冷却機の電源がアメリカ仕様の240Vだったりと、あちこち最近の原発とは機器や設備の互換性が合わないといった問題がありました。(そのほか、元々潜水艦用の原子炉の設計を流用して作ったから配管が小さいとか、緊急時の冷却は原子炉の外側から海水で冷やせばいいといった原潜の設計思想が尾を引いて非常用冷却機構が貧弱とか、停電時の非常用発電機が砂漠に作られるアメリカの原発の設計思想のままだったので日本では全く意味の無い地下に作られている(地上にあるとハリケーンで吹き飛ばされるから、アメリカでは地下に作るのが常識)といった問題がありますが、すべて設計が古くて今の日本の事情に全く合ってないのは同じ事ですね)
 さて、我々はそこで「やっぱ古すぎるのはヤバいよね、適時新しいのに変えなきゃ!」と学んだはずなのですが、なぜこの痛すぎる経験が我々の生活に全然フィードバックされないのでしょうか。使い慣れているというのはそれはそれでとても重要な概念ですが、それを逆手に取られて被害に遭うのは馬鹿馬鹿しいことだと思いますが、そうは思えませんかね?

 最近は同じような質問が延々繰り返されるため、管理人もいい加減答えるのに飽きてきました。しばらくはのんびりROMでもして、回答者の皆様の良回答に学ばせて頂こうかと思います。

第24回 質問サイトに蠢く知ったか乙な者共2

 質問サイト悪口シリーズ、惰性の5つめです。
 以前にも知ったかぶり共の悪口を書きましたが、今回はPC関連の知ったか野郎を見極める方法について語りたいと思います。

「なんでVistaはダメOSなの? 技術的に説明おk」と聞いてみよう

 知ったかぶりの知ったかぶりたる所以は、

……などと説明出来る様に、要はどっかで聞いただけのことをこれ見よがしに語るからです。
 つまり、物事のバックグラウンドを全く理解していません。こういう連中は、他人にモノを教える資格は一切無いのです。
 さて、質問サイトでWindows8シリーズの悪口で盛り上がると、必ずVistaの悪口を言うヤツが出てきますよね。確かに、Vistaはマーケティング上中々良い感じに失敗したOSです。しかし、それは何故だったのでしょうか?
 もし回答者の技量を確かめてみたければ、技術的(定量的に)にVistaの良くない点を聞いてみると良いでしょう。その回答によって、そいつの技量がよく分かるというモノです。
 ところで、物事をよく分かったプロフェッショナルでも「Windows8はVistaと同じ失敗作だよねー」とか物事を分かりやすく説明するために言ったりします。それはあくまで比喩表現・話し相手の技量を慮って簡単化して説明しているのであって、そいつの技量を表しているわけでありません。
 ここで一旦話はわき道にそれますが、「CPUグリスってどれくらい付ければいーの?」という質問があった場合、管理人は「はみ出さない程度にたっぷり塗れ」と答えます。もちろん、限りなく薄く塗るのがベストであって、その理由は、CPUとヒートシンクの間の微細な隙間をグリスで埋め、基本はCPUとヒートシンクが直接大面積で接触することが必要等と言うことは、いちいち知ったかぶりに言われなくても理解しています。
 だったら、何故「たっぷり塗れ」と答えるのかというと、そもそもグリスの塗り方を聞いてくるような奴が、CPUとヒートシンクの接触をきっちり担保しながらグリスを薄く塗るスキルなんぞ持ち合わせているわけが無い!という一言に尽きます。そんな技量がある人間は、わざわざ他人にグリスの塗り方なんて聞いてきやしませんし、理由(CPUとヒートシンクの隙間や微細な傷を埋める)を分からずに手段(ちょびっとだけしかグリスを塗らない)を行使した場合、大概グリスの塗り不足でCPUとヒートシンクの接触が出なくなります。つまり、素人がグリスを薄く塗ると、大概熱でCPUを壊すんです。そんな事になるくらいなら、グリスをたっぷり塗って、若干熱伝導率が悪いくらいの熱伝導路を形成する様にした方がイイのです。よく分かった玄人は、そうやって質問者の技量に合わせて最適な回答を使い分けます。
 本筋に戻りましょう。
 つまり、モノをよく分かっている人は、Vistaの良くない点技術的に説明してくれと言われたら、しっかり答えてくれます。「ゲイツがとうの」とか「とにかくクソ過ぎ」とか「重くてたまらん」とか、そういう感想文しか言わない奴は単なる知ったか野郎なので金輪際無視しましょう。なんせ、正しい知識も自分の感想も、メチャクチャにして言うヤツほど質の悪いのは居ませんから。なお、「技術的な事は知りません」としっかり答える人は、知識の多少に関わらず、とりあえず人としては信頼できます。
 では、Vistaが技術的にイケていなかった点とは何でしょうか。それは以下の理由が挙げられます。

……という点が挙げられます。
 以下、くどく説明していきます。

Vistaの要求性能と、普及していたハードウェアの乖離

 Vistaが出始めた当時のPCの環境と言えば、異様に長生きしてしまったXPのおかげで陳腐な性能のPCまでも延命していまい、2014年から比べたらとんでもなくショボい性能のマシンばかりでした。Core2Extremeとかそういう気合いの入ったCPUを積んだ一部のマニアは別として、メーカー品のPCならシングルコアのセレロンにメモリが1GB、クソ遅い120GBのHDDが当たり前で、一般的な自作ユーザもPentiumDやPentium4、メモリは1GB、HDDも大したことない性能のものがほとんどでした。
 そんな状況で、Vistaがまともに動く(ふつーの人が快適と思う)性能と言えば、最悪でもCore2Duoの2GHz以上、メモリは2GB以上、ストレージは出来ればSSDと、そんな有様でした。つまり、2006年にWindows7と大して変わらんハードウェア性能を要求したのです。
 当たり前のことですが、この当時の普及していたPCにWindows7を入れても、Vistaと同じ位に重くて使いモンになりません。(それでも若干軽いのは間違いありませんが)
 逆に、2009年くらいで採算度外視の爆速PC(Core-i7にメモリ8GB以上、ストレージはSSD)にVistaを入れれば、サックサクに動きます。使っていて不便な点など全くありません。Windows7に比べてメーラーが標準添付されていてXPに操作性が似ているなど、良い点も多いです。
 また、XPの高速化として有名だったLUNA(XPの標準の画面テーマ)の無効化をVistaで行うと、遅いOSが余計に遅くなるという弊害もありました。
 Visaから搭載されているWindowsAeroはGPUで画面描画を行います。Areoを切ると、XP時代とは違いGPUの2Dアクセラレータを一切使わず、CPUのみで画面描画を行います。つまり、XPに例えると、セーフモードで画面描画を行っているのと同じ状態になります。
 こういう情報を知らない半可通が、それなりのGPUを積んでいるPCでもAeroを切って使っていたため、余計に画面描画が遅くなってOSが重いと言い出したのも一つの原因でしょう。(こういった事情があったからか、Windows7ではAeroを切ったクラシックテーマでも一部2Dアクセラレータを使って画面描画を高速化していますが、Aeroを使ったの方が速いのは言うまでもありません)
 そして、以降で述べるデフラグの問題もあり、著しく動作の重いOSに成り果ててしまったのです。

セキュリティ確保とユーザビリティは二律背反

 VistaよりWindowsのカーネルの構造に手が入り、ログインしているユーザの権限に関わらずアプリは全てユーザ権限で動作する様になりました。そして、アプリがどうしてもシステムの深い部分(つまり、セキュリティのリスクが高い部分)にアクセスしなければならないとき、一時的にアプリの権限を管理者権限に昇格させるために、ダイアログが出るようになりました。これが悪名高いUACのダイアログです。
 しかし、この仕組みは非常に大切なことであって、アプリをインストールするときでも無い普段使いの状態でも、管理者権限でログインする管理人のようなバカタレのセキュリティを守るためには仕方のない事なのです。
 つまり、アプリがウィルスがやるような動作(システムフォルダに書き込みをするとか)を見せたときに、OSが警告を発するわけです。そしてWindowsは過去からの互換性をとても重視したOSであって、Windows2000の頃のようにシステムをぶっ壊す様な行儀の悪いアプリでもちゃんと動作させ、しかもユーザが望まない(つまり悪意を持った動作)を抑止するためには、アプリが何かやらかそうとする度にユーザ確認を求めるしかありません。
 しかし、Vistaが出たばかりの時は、ユーザ側にこうした知識や気構えが無く、XP自体では何の警告も無しに使えていたアプリでポコポコ鬱陶しい画面が出るものだから、不興を買ったのは無理もありません。しかも、アプリ側もVista以降への対応が進んで居らず、警告が出まくるものも多かったのも問題をより深くする原因となりました。
 Windows7では、UACの出方を大人しくするなど、改善が為されると同時に、アプリ側でもUACの警告を出さないように、Vista以降に準拠した動作をする様になったため、以前より使い勝手が悪くなるようなことは無くなりました。

自動デフラグ機能がトドメを刺した

 Vistaの機能で致命的にマズい点は、自動デフラグ機能があまりにもしつこいことです。
 作成者の意図は、ユーザがPCをほったらかしにしているなど、PCが暇なときに自動でデフラグを行い、ディスクアクセスをいつでも快適な状態に保つ事だったのでしょう。ちなみにWindows7でもこの機能は生きていて、WindowsXPの頃のように壊滅的にフラグメントが発生するようなことは無くなっています。
 さて、初期のVistaでは、先の「暇な状態」を判断するアルゴリズムがまるでバグの如くおかしく、感覚的には電源を入れてから電源を切るまで、ユーザがせっせとPCを弄っていてもそれを押しのけてデフラグをやり続ける様な状態でした。
 その頃のPCといえば、上述したとおりCPUは遅くメモリも足りない。つまりクソ遅いHDD上でスワップファイルにメチャクチャアクセスしている様な状況であるにも関わらず、それにも増してデフラグを最優先(感覚的に!)で行うため、延々遅いHDDをアクセスし続け、何をやるにしても引っかかり、ひたすら待たされ、動いてるんだか固まっているんだかワケの分からん状態が延々続く有様でした。(もちろんHDDのアクセスランプは、電源ランプと同じように光り続けます)
 Vistaも最新のサービスパックを当ててからはこの辺のバグ的動作が改まり、それなりに動作が速くなりました。

 VistaとWindows8はどっちも失敗OSを言われていますが、根本的な部分が全然違います。
 Windows8は、設計自体が失敗です。マウスオペレーションが支配的な状況で、タッチパネルでないと不利益を被るUIを乗せる行為は設計ミスと言っても差し支えないでしょう。そしてモダンUI自体も、21インチ以上のワイドモニタが主流なのに、チャームが右から出てそれ以降の操作メニューが画面左に集中するなど視線移動が多いとか、アプリのメニューも大量のアイコンが羅列するだけなので目的のアイコンを探すのに苦労するなど、やたら疲れる設計になっています。
 そしてデスクトップアプリとストアアプリの連携がほとんど無く、一つのOSの上に二つの別個のシェルが混在してるような有様で、ユーザを混乱させるだけになっています。
 一方Vistaは、設計自体に悪いところはほとんどありません。しつこいデフラグも、チューニングの問題であって自動でデフラグを行うという機能自体に問題があるわけではありません。つまり出るのが早すぎただけです。単に「早すぎたんだ、腐ってやがる」な状態になっていただけです。

「アドビのCS2ってフリーなんだっけ?」と聞いてみよう

 2012年の12月に、CS2等のライセンスを管理しているサーバが吹っ飛んでライセンス認証できなくなったそうです。システム屋からしてみれば、何でバックアップ取ってなかったんじゃい!?とつくづく思ったものですが、得てしてバックアップというのは「備えたぞ♪」と人の心を安心させるだけであって、いざというときのリカバリには使えないものです。
 さてそんな事はどうでもイイとして、結局アドビシステムズは今だCS2を使い続ける人向けに、ライセンス認証しなくても使える版をWebに置くことにしました。はじめ、Webページにはあまり細かな説明が無かった為、一部報道において「無償で利用可か?」などと出てしまったが故に勘違いされたこともありましたが、後に「CS2の正規ライセンスを持っていないとライセンス違反になる」と明記され、報道でもその旨修正が為されました。
 大切なことなのでもう一度書きますが、CS2はフリーウェアではありません。無償利用も出来ません。アドビの許可無く使えば、訴訟を起こされる可能性があります。
 なので、自己責任で勝手に使ってアドビにケンカを売るのはまぁこの際良いとしても、他人に「フリーになったので使えます」等と言うのは知ったかどころでは無くライセンス違反の教唆にあたります。ダウンロード出来る=勝手に使って良い等と言う方程式は存在しません。それだと、お店で人殺しが出来る包丁を売ってるから、殺人も合法だとほざいているようなモノです。(正確には、ライセンス違反=違法というわけでは無いのですが)
 つまり、CS2がフリーだと言うヤツは、自分でアドビのWebページの記述を確認したことが無いのか、ライセンスの概念が無いのか、それとも一般社会では許容されない独自の行動原理で動いているのかなど、何にせよ他人にモノを教える資格は一切ありません。バカの言うことを信じて、訴訟のリスクを背負い込むようなことは可能な限り避けなければなりません。

「SSDの寿命って結局どうなの?」と聞いてみよう

 一時期、SSDの記憶素子(FlashROM)に起因してSSDの寿命はHDDよりも遙かに短い等と言われておりました。
 そんな古い情報が未だ頭にこびりついているのか、2014年にもなってSSDはHDDに比べて寿命が短いとか、プチフリがどうのといった嘘にも等しい事を偉そうに語る奴がまだ居ます。
 HDDで使われている磁性体の寿命など人間の寿命に比べて遙かに長く、磁気記録という記録方式は今でも大変優れているという評価のままです。だから記録方式で言えば、磁気記録の優位性はまだまだあると言えるでしょう。
 しかし、FlashROMは同じ領域に何度も書き込めばすぐに寿命が尽きます(SLCで10万回、MLCで1万回くらい、TLCで数千回くらい)が、ウェアレベリングなどの技術によって、SSDとしての寿命はそのものが技術的に陳腐化する年月よりも十分長く(10年以上)なっています。
 つまりSSDの寿命は、モーターやベアリングなど機械的なパーツを多数含むHDDに比べて可動部分を持たないため、十分長いと言えるでしょう。
 そもそも、SSDと全く同じFlashROMを使ったUSBメモリやケータイ、スマホの寿命を1秒でも気にしたことがありますか? SSDの方がよっぽど長寿命になる仕組みを持っているにも関わらず。
 さて、ここでSSDの寿命を決める故障原因について考えてみましょう。現状、原因として上げられるのは、

……が挙げられます。
 順番は、経験と現実的にあり得る可能性を考えた物になっています。
 物が分かった人なら、「SSDは割りと突然死する事が多いから、HDDと大して変わらないよね」とか言ったりするでしょう。
 そして周りを見渡して欲しいのですが、今まで一度でもFlashROMがすり減ってSSDが壊れたという人を見たことがありますか? 普通の人間の使い方では、SSDのFlashROMが真面目に書き込みできなくなるほど酷使するにはウン十年の歳月が必要です。
 つまり、SSDの故障原因としてFlashROMの寿命しか挙げない奴は、知ったかぶりという事です。
 なお、FlashROMはその構造上、時間が経つとデータが蒸発します(溜めている電荷が抜けてしまう。SLCで10年くらい、MLCやTLCではもっと短い時間で)。このため、全く書き込みを行わないとやがてデータが消えてしまいます。この点が、ウン十年とデータを保持し続ける磁気記録と比べて弱いところでしょう。SSDは駆動部分を持たないため、放って置いて壊れる事は少なそうですが、データをずっと貯めておくアーカイブ的用途には不適格です。

 さて、今まであなたに偉そうにうんちくを垂れて居た奴が、よく分かっている人なのか単に知ったか野郎なのか、こそっと調べてみてくださいね。

第25回 2015/1/11 質問サイトに蠢く知ったか乙な者共3

 質問サイト悪口シリーズ、惰性の6つめです。
 今回も引っかけ問題で知ったか野郎をあぶり出してみましょう。

「XPみたいに枯れたOSは、Windows7みたいな新しいOSに比べて安全なの?」と聞いてみよう

 結論から言うと、全く安全ではありません。
 世の中には”メーカーのサポート終了=セキュリティホールを全て潰し終わった”等という独自の解釈を他人に押しつける奴も居ますが、こういう勘違いな事をぬけぬけと言う人間は決して信用してはいけません。
 WindowsやJavaのサポート終了は、サポートすることが無くなったからではなく、製品が古すぎて(そして新しい代替製品が出ていて)メーカーサポートの手間が増え過ぎたから打ち切られる物です。
 つまり、サポート終了になったソフトウェアにも必ずセキュリティホールが存在し、かつそれは時が経つにつれて周知され、そしてそれは決して修正されることはありません。犯罪者の恰好のネタになります。
 たまに「今でもWindows2000を使ってるけどウィルスとか入ったこと無い」とか言う人間も居ますが、確かにそいつは正しいスキルと気合いと根性でウィルスの侵入を阻止しているのかも知れませんが、そういうスキルが他人にも同じようにあると思っている段階で他人に物を教える資格はありません。人に何か教えを垂れる場合は、自分にしか当てはまらない経験談と万人に当てはまる一般常識をちゃんと分けて書かなければなりません。
 自慢げに自分の武勇伝を語るのは良いかも知れませんが、だからといって他人に「それで安全だ」などと言うのは無責任にも程があるという物です。
 また、「XPはたくさんパッチが当たっているから安全だが、Windows7や8はこれからパッチが当たるので危険」などと嘘八百を並べ立てる人間も良くいますが、これも全くの勘違いです。Windows7や8は、それが開発された時までにXPなどで判明していたセキュリティホールを完全に潰していますし(要はXPと同じパッチが全部当たっていると思っていて良い)、しかも構造的にXPに様に簡単にウィルスが稼働できる様にはなっていません。
 つまりWindows7や8はXP以前の(既知の)セキュリティホールは潰され、しかもより安全性が高められた構造になっているのだから、XPの方が安全等という議論は決して成り立ちません。(もちろん新しい機能に新しいセキュリティホールが存在するのは当たり前のことで、それを持ってしてOS全体の安全性が低い等と言う評価も間違いです)

「昔のパソコンの、PC-9821とPC-98NXって同じ規格だよね?」と聞いてみよう

 これも結論から言うと、全然同じ規格ではありません。PC-9821はNECの独自仕様ですが、PC-98NXはほとんどAT互換機です。単に規格が古くてメーカー製なのでツブシが効かないだけのDOS/V機だと思っておけば、だいたい間違いないです。
 なので98NXの機器や周辺機器のAT互換機との互換性はもちろんありますし、例えば内蔵HDDは普通のIDEのものなので、USB変換器で繋げば普通にファイルにアクセス出来ます。(PC-9821のHDDもIDEなので同じくUSB変換器などで接続は出来ますが、パーティションの切り方が違うのでアクセス出来ません。逆に、AT機のHDDは何とか9821に接続出来れば、9821のWindowsではパーティションを認識出来るのでファイルアクセスが可能です)
 こういう状況であるにも関わらず、NECで型番に98が入っているから!という理由かどうかは知りませんが、98NXというとNEC独自規格なので現行のWindows機(AT互換機)ではHDDを認識出来無いだのとうとうと語る奴が出てくるのです。
 確かに、NECは98NXはDOS/V機と互換性がありません等とワケの分からん言い方をしていたことがあったので(PS/2を付けずに、マウスもキーボードもUSB接続だけとか、他社のAT互換機に対して差別化が為されておりました)、メーカーとしての保証を考えれば理解出来なくも無いですが、しかしその後雑誌などで分解記事がたくさん出てきて、中身はほとんど(というかまんま)AT互換機である事は周知の事実でした。なんせ基板上にPS/2端子がちゃんと付いていて、単に外装ケースで塞いであっただけとか(キーボードを繋げば普通に動いたらしい……)、実際はその程度の非互換性?でした。
 確かにマニアックな話題ではありますが、人に教えを垂れるならそのくらい知っておけよと。逆に、その程度も知らんのならば、他人のものを教える資格など一切無いというもんです。中途半端な思い込みを他人に伝えるほど、迷惑なことは無いですからね。

「オーディオで、ケーブルを変えると音が変わるよね?」と聞いてみよう

 この設問で注意して頂きたいのは、「音が良くなるか?」ではなく「音が変わるか?」という事です。そして、値段の高いケーブルを使えばより良い効果が出る、等と言うことでもありません。
 当たり前のことですが、ケーブルが変われば音は必ず変わります。信号の伝送路が変わるのだから、流れる信号の特性が変わるのは物理現象であって、人間の思い込み云々ではありません。
 つまり物理云々まで引き合いに出して音は変わらないというヤツは、単なる知ったかです。ほぼ間違いなく、自分で実験した事も無いでしょう
 そしてこういう話題が出ると、何か人生に大きなトラウマでもあるのか、躍起になって絶対音は変わらないと否定したり、オーディオに金を掛ける奴の人格攻撃を始める人間が沸いてきます。単にお金持ちに対する薄汚い嫉妬なのか、そういう人間は思考が偏っているので発言の中身をしっかり吟味しましょう。
 あと、こういう趣味に直結する話題は、質問者や回答者の根拠としているバックグラウンドが最初からずれている事が多く、発言が空回りする事が多いです。賢明な回答者諸氏に於かれましては、まず脊椎反射で発言するのでは無く、質問者のスキルと求めている回答を良く吟味した上で、適切な回答とその根拠を示しましょう。
 ちなみに管理人はこの手の専門家では無いし、ケーブルの善し悪しを聞き分けられる公式なスキルも超高価な機材も持っていないので、経験論を元にした独自の考えしか述べることはできません。が、全否定するだけの人間よりかは建設的な意見だと勝手に思っています。
 以下、良く空回りする話題についてクドく説明していきます。

ケーブルの善し悪しは価格に比例するか?

 「ケーブルの善し悪し」が質問者にとって何なのかを明確にしないと、この手の答えは絶対出ません。
 ケーブルの音なのか、見た目なのか、持つ喜びなのか、そういった相手の要求によって善し悪しの根拠がぶれてきます。
 ただ、1m程度で5万円までのケーブルは、大概の部分で価格と性能が比例するかと思います。それ以上はメーカーへのお布施でしょう。

値段の高いケーブルは良い音がするのか?

 ケーブルは材質や作り方によって音が変化しますが、音の「良い」「悪い」は個人の趣味主観によって全然違うので、メーカーが生産コストを押し上げて目指した音が、ユーザにとって良い音かどうかはユーザ本人にしか分かりません。
 だからこういった類の物にそれなりの金額を掛けるならば、信頼のおけるお店で視聴が必須です。他人は自分の好みで善し悪しを述べますが、その他人の好みが自分と一緒である事は全く無いでしょう。例えば、スピード感のあるやたら広帯域なケーブルは、管理人は好きな傾向の音であります。しかしそれは他人にとっては、厚みも無く響きも無いスカスカな音だと評することもあるでしょう。

ケーブルの材質によって音が変わるのか?

 抵抗値や特性インピーダンスが違うので、確実に音が変わります。
 特に銀線はかなり音が変わるので(高音が強調されるような感じになる)、普通の人でも聞き分けが出来ると思います。ちなみに管理人は銀線の音はあまり好きでありません。色づけが強すぎるからです。
 なお、高価な金属を使っているからといって、それイコール音が良いという事はありません。
 例えば、材質に鉄を使っている場合は「錆びてくすんだ音」がする、鉛を使っている場合は「重くて黒ずんだ芯の無い音」がする、アルミを使っている場合は「透明感が無く軽い音」がする、銅を使っている場合は「柔らかく暖かい音」がする、金を使っている場合は「煌めくような艶のある柔らかい音がする」、銀を使っている場合は「一見くすんでいるようで、しかし繊細な音」がする、ロジウムを使っている場合は「固いくて澄んだ音」がするなど、お前そりゃ金属の「見た目」やろがい!!と、それなりに高級ケーブルに興味がある管理人でも引く様な表現があちこちで使われています。
 それなりにオーディオに良いイメージを持つ管理人ですらあきれるような有様なので、一般庶民にとっては失笑モノでしょう。業界の方々に於かれましては、早急にこういう子供だましな宣伝文句は捨て去って頂きたいです。はっきり言って、品が無いです。アホ丸出しです。

光ケーブルより同軸の方が音が良いのか?

 同軸は、光コンバータを通していないだけ生の信号が伝わるので、ノイズが無い環境であれば音質的にメリットがあるでしょう。しかし、そのオーディオシステムにPCが紛れ込んでいる場合、悲しいほどにノイズが入り込んできます。これはUSBでも一緒です。オシロでスピーカー端子まで届くノイズを見ていると、PCをUSB DACに接続しただけで目一杯ノイズの波形が出てきます。
 こういう場合は、PCとオーディオ(DAC)を光ケーブルで繋いだ方がよっぽど良いでしょう。

SPDIFのデジタルケーブルは高価な物ほど音質が良いのか?

 所詮デジタルなんだから、ケーブルの質なんて関係無いというヤツはモノを知らん人間です。
 SPDIFの信号波形を一度でもオシロでじっくり見れば分かりますが、変なケーブルを使うと矩形波が悲しい位に崩れてジッター成分が増えます。
 知ったかな素人ほどデジタル信号は0か1しかないとほざきますが、その伝送路はガチなアナログ回路であって、0か1かをしっかり伝えるには、それなりにしっかりした伝送路=ケーブルが必要です。SPDIF程度なら200MHz程度の帯域があればほぼ正確に伝送出来ますが、それこそHDMIみたいな高速な伝送路は数GHzの帯域が必要になります。
 しかし、メートル辺り1万円を超えるデジタルケーブルは、正直どうかと思います。真面目に75Ωのインピーダンスが取れていれば、おかしな値段のケーブルを使わずとも、そんなに波形を崩さず信号をDACに伝送出来るはずです。そして先にも書きましたが、例えば宣伝文句でケーブルの材料に金を使っているから煌めく響きがどうのとか書いているならば、それはさすがにおかしいと思った方が良いでしょう。アナログ信号のケーブルには、材質などによって独自の味付けが為されることはあります。だからケーブルによっては響きが違って聞こえることも有りですが、デジタルではそれはあり得ません。SPDIFの波形が変化する云々以前に、ケーブルがPCMの情報を改変していることになるからです。音が変わるというのは、片方がよっぽど粗悪なケーブルで、ジッター成分が多いのか、PCM信号の伝送エラーで音が変わって(崩れて)いるかのどちらかでしょう。

USB DACのUSBケーブルも、高価な物ほど音質が良いのか?

 USBケーブルによって音が変わるのか?という命題に関しては、理屈はわかりませんが音が変わります(管理人は自分で確かめ、そういう結論を得ています)。USB DACのチップや回路構成によって原因はいくつかあるのでしょう。例えばDACチップの電源をUSBから得ているかどうか、DACチップのマスタークロックがUSBのクロックから生成されているかどうか、PCからのノイズでDACチップのリファレンス電圧が偉い影響を受けて音が歪んでいるとか、妄想すればいくつも原因が考えられます。
 音質的に優れていないUSBケーブルは、きっと信号波形が崩れてジッタが多いのでしょう。または電源からのノイズの回り込みが激しいとか。ちなみに、だからといってHDDなどでデータエラーが出るとか言うのは早合点というものです。ストレージクラスではエラー検知とデータ再送を行いますので、ケーブルの質が悪い場合でも間違った情報を読み書きする確率はかなり低くなっています。
 ところで、DAC側でUSBの信号をリアルタイムにアナログ信号に変換するのでは無く、一旦内蔵バッファに蓄積したうえで、高精度水晶によるマスタークロックでアナログ変換をするような機械の場合、USBケーブルによる影響はかなり抑えられるでしょう(……とは言いつつ、そういう事をしてそうな高性能なUSB DACでもケーブルによる影響があるようなので、簡単な理屈では無いのでしょうけど)
 なのでこの質問に対する適切な回答としては、「根拠が分からないので説明のしようが無い」もしくは「そういう主張があるのは事実。自分は○○だと思うが」辺りでしょう。
 中途半端な技術論をあげつらってとにかく否定する人間は、そもそもオーディオに無頓着なのか、それともそれくらいの音の違いを聞き分けられないチープな機器しか持っていないだけのどちらかです。
 なお、先のデジタルケーブルの所でも書きましたが、USBケーブルの材質の見た目と同じような音の変化をするという宣伝文句はかなり怪しいです。管理人の実験では、高音質を謳うUSBケーブルを用いた場合は、響きがどうのではなく、音がよりクリアにすっきりする方向に変化する様に感じました。

LANケーブルも、高価な物ほど音質が良いのか?

 これに関しては、管理人は自分の耳で確かめた事は無いので何とも言えません。
 LANインタフェース(ネットワークオーディオ)はUSB DAC等とは違い途中に何段階かプロセッサやバッファメモリが入っているので、ケーブルやハブなどが伝送路して優れたモノなら音が良くなるでは無く音が劣化しにくくなると考えられますが、だからといってケーブルで明確に音が変わるというのはちょっと……。
 CAT6くらいの品質の良いケーブルと業務用のハブでも使っていれば、よっぽどのことがあってもネットワークオーディオで音が変わることは無いと思いますが、いかがでしょうか?

<追記>
 ちなみに管理人は、既に質問サイトには全く出入りしていません。行かなくなったのは、答えるのに飽きたとか、毎回毎回同じ質問が出るとかいう理由ではありません。
 ウソつきが放置されているのが許せないからであります。
 質問側は、そもそもモノを知らんので、いきなりそれっぽいウソをつかれても正否が判断出来ず、そんな連中に高評価を与えてしまうということがたくさん起きています。
 そしてそんなウソ回答が未来永劫ずっとネットに残り続けます。後から消すことも出来ません。
 こんな状況、一種の情報テロだと思いませんか? 延々ネットにへばりついてるニートが撒き散らかせたウソが、ず〜〜〜っと正しいものとして参照され続けるのです。
 運営側も完全放置だし、質問のスレが生きていたとしても、あからさまなウソに対して訂正すら規約上出来ないのです。
 ……このような状況にいちいちイライラするのも馬鹿馬鹿しいので、退会してROMすらしなくなりました。

第26回 動画作成で気を付けること

 最近Y○uTubeに変な動画をアップしている管理人ですが、なぜ故わざわざそんな面倒くさい事をしているのかというと、他人が上げている動画を見ていてイライラさせられることが多いからです。
 特にコンピューターや周辺機器などを紹介する動画で例を挙げると、

……みたいなのが多く、資料的価値が余りありません。
 我々ギーク(?)は撮影者の生活感溢れるコ汚い部屋の片隅が見たいのでは無く、純粋に機械の動作やOSの起動画面だけが見たいのです。
 例えばフロッピーディスクドライブの動作を確認したいのに、画像が汚くて何が映ってるんだか良く分からんとか、PCのモニタばかり映していて肝心のドライブが見えないとか、電車の音がやかましくてアクセス音が全く聞こえないとか、ひたすらディスクコピーをばかり行っていてステッピングモーターの駆動音がちっとも聞こえないとか、アクセスランプがチカチカ光ってるだけでゴソゴソビデオカメラを擦る音しか聞こえないとかは実にクズ動画であり、全く存在価値はありません。わざわざそんな一部のマニアしか見ない動画を撮って自分のボロいレトロデバイスを自慢したいのなら、高校の情報処理の授業で歴史資料として使っても遜色ないくらいのものを作れと言いたいです。
 なので管理人が動画を撮る際は、家族が寝静まった静かな夜中に、汚い部屋の背景を決して映さず、例え何があっても管理人本体が映り込むなどと言うキモい事故が起こらないよう、可能な限り息を止めてカメラの近くにも寄らず、細心の注意を払いながらボロビデオカメラの録画ボタンを押し込みます。
 その後はAdobe Premiere Proで適度に整えつつ、万が一映り込んだ背景などはクリッピングしてデータから消してしまいます。
 それが純粋に技術的視点で見られる動画の最低ラインのクォリティだと思います。(しかし管理人の持つビデオカメラはSD解像度なので、その時点で色々とデータの価値は無くなっているのかも。ぶっちゃけ画像はボケボケで見づらいし……)
 あと、古いOSの起動画面とか撮るなら、カメラを回す前にせめてPCがマトモに起動するか、または「その画面を一般大衆に見せられるか」をしっかり確認して貰いたいですね。そういう動画は、OSのデフォルト状態で起動させるのが視聴者に対する最低限の礼儀ってもんです。ワケの分からんフリーソフトがポコポコ起動するとか、さっきも書きましたがでじことかの萌え壁紙とかが映るのは、撮影者の見たくも無いプライベートを無理矢理押しつけられているようで吐き気を催します。さらに鼻息とか入ってると、ハメ撮りのAV見せられている気分になります(まぁお下品!)
 もちろん撮影対象が日常生活とかなら上記の悪口は全く当てはまりませんが、機械の紹介動画なら人間味など一切不要なので、これから何かしらの技術的動画を撮ろうと漲ってらっしゃる賢明な諸氏におかれましては、撮影者の気配や生活感、興奮した鼻息などを一切感じさせない動画を作られる事を激しくお勧めいたします。

第27回 ヤフヲクのジャンク品に思うこと

 最近精神のやられた管理人はヤフヲクでPC-98x1のジャンク品漁りに精を出しているのですが、いくら出品時の説明に「ジャンクです」と書いてあるとは言え、その言葉一つ出せば出品物のあらゆる瑕疵に対して完全に責任放棄出来るとでも思っているのか?と怒りを感じる時があります。
 ちなみにここでは、法律で曰く優良誤認などを論じつもりはありません。人としての最低限の礼儀・矜恃・常識を論じます。(そもそもすぐに法律論を持ち出すヤツは、心のやましいことがある証左なのだ←偏見)

通電確認しますた!

 はっきり言って、電気を流したかどうかはどうでもイイので、流した結果どうなったのかを一言でも良いから書けと!!
 今のご時世、特にレトロPCなんて手持ちのモニタじゃ信号を受信出来ないので、画面が出たかどうかまでは求めません(ただし、モニタも一緒に出品するのは例外。ちゃんと電源入れた状態で写真を撮れ)。
 当方素人なのでとかいう言い訳も聞きたくありません。そんなモン(レトロPCのことですよ)出品している時点でパンピーを名乗る資格は無いのです。例えばPC-98x1の場合なら、通電した後に、

程度は商品説明に書くべきでしょう。むしろ書く程度の知識も無いなら、電気を流すなと言いたいです。本来部品取りには使える筐体であっても、壊れた電源が部品に過電流を流して致命的にぶっ壊す可能性もありますから。
 また、いくらジャンク品を買うとはいえ、入札者側の論理として、故障品である事に価値を見いだす可能性はかなり低いのです。あわよくば使える、とかではなく、部品取りも出来ない程に壊れているのはさすがに買う価値が無いということです。
 商品説明でジャンク品だの素人だのいってうやむやにするのは、人を騙しているのと変わりありません。(もちろん全てが騙しだとは言いませんけど)。知識も無いくせにジャンク品ですとか書かずに、「電源入れたらピポって鳴りました」とか「ピーと鳴り続けます」とか「うんともすんとも言いません」とか素直に一言書けば、それで十分なのです。本体にスピーカーを内蔵した98x1ならば、VX21以降なら必ず電源を入れたらピポと鳴るので、それで最悪マザーは生きている位の事はジャンク漁りをしている人間には想像がつきます。
 うさんくさい説明文で後でトラブルになるくらいなら、本来買うべき人間じゃ無い人が勝手に落札するのを防ぐ方が遙かに賢いと思うのですが、どうなのでしょうか?

経年によるサビがあります!

 お願いだから、水没品水没品と書けと!!
 買いませんから。
 水かぶったデバイスは、いくら見てくれが綺麗でも家電としての信頼性が著しく低くなっています。管理人は自宅をわざわざ燃やしたくありません。
 それに雨を被ったり中身に水が入った痕跡がありありとわかる有様なのに「通電しました」との説明は、人を騙す気満々なのか、それともそのまま火を噴いても一向に構わない精神の持ち主なのか、甚だ判断に困ります。
 外見が少々汚いのは、場合によっては気合いを入れて磨けば綺麗になるのでまだ良いとして(写真でもある程度確認出来るし)、中身が錆びだらけになっているのは元に戻しようがありませんし、怖くて常用する気にもなりません。
 つまり入札者側としての論理は、水没品など購入対象にはならないのです。特にPCの様な精密機器の場合はなおさらでしょう。
 管理人の場合は、それこそ後々くだらないトラブルになるのも甚だ面倒なので、錆びだらけの水没品を掴まされても文句は言いませんが、結局そういう出品者からは二度と買いませんし、後で同じ物を買い直す事になるのでお財布も痛みます。ロクな事はありません。(水を被っても全く影響の無い部品取りが目的なら、水没品と分かっていても落札しますけど)

 オークションの出品者側の論理としては、少しでも高く売れるのが良い事は当たり前ですが、そこに意図的な「騙し」が入るのは全くお話が違います。
 騙しが横行すれば誰もオークションに参加しなくなるので、結局自らの首を絞めることになります。それにやたら行動力のあるDQNに絡まれたら、それこそ騙されたと言われてある日突然弁護士からワケの分からない連絡があるかも知れません、そういうときに困らないように、己の無知をひけらかして免罪符にするのでは無く、単純に出品物の現状と、試してみた結果を写真に撮るなりテキストにすれば良いのです。
 その程度の事も出来無い人は、はっきり言ってメイワクなのでヤフヲクとかに物を出品しないでくださいね。

第28回 ヤフヲクのジャンク品に思うこと 2

 いっこ前の記事に引き続き、PC-98x1関連を中心にジャンク漁りで思うことを書き連ねていきます。

スケルトン

 一時期、やたら流行りましたよね。中身が見える、透明樹脂を使った外装のデバイス。
 正直出た当初からないわ〜とか思っていましたが、やはり廃れてしまったようで。あんな物、リンゴの所みたいによっぽど気合いを入れてデザインしないと、みっともないだけなのです。
 ……というのは本題じゃないので良いとして、例えば管理人が買い漁っているギガモなMOドライブ。時期的にスケルトンが流行だった頃の製品だったので、当たり前ですがベゼルがスケルトンのモデルばっかりです。
 そのため98x1はおろか、AT機にもケースの色と合わなくて、かっこ悪くてそのままじゃ付けられやしません。おかげで白いベゼルを付けたジャンクドライブ(ギガモのロゴ入り)を別途探してこないとならないという、非常に面倒な事になっています。
 まぁこれは単なる愚痴なので、キ○ガイは大変ですね〜と笑ってくれれば良いのですが、管理人自体はなかなか笑えませんよ?(涙)
 せめて黄ばんでおしっこみたいな色になった透明樹脂が、レトロブライトを掛けて元の色に戻ったならばもう少し使い出があるのですが、樹脂の種類が違う様で、現状では透明のは一度黄ばんだら元に戻せません。
 もともとMOドライブの設計寿命は5年だそうで、現状既に15年以上過ぎているので黄色くなろうが赤くなろうがメーカーでは知ったことでは無いのでしょうが、一時的な流行廃りに安易に乗っかるのでは無く、もう少し長く使えるデザインで作って貰いたいもんです。

経年によるサビがあります! 2

 外装が土に還りかけたようなPCを出品するな!! 野外放置されてコネクタが錆びだらけになったPCに存在価値は無い! つーかそんなもん出品してるヤツは恥を知れ、馬鹿者が!!

 ……さて、最近はヤフヲクに出る98x1もロクなタマが無くなってきたようで、野外の産廃置き場から掘り返してきたようなサビサビの個体が出品されていることも珍しくはありません。
 プラスチックの前面パネルや塗装されている筐体カバーはさすがに錆びないので「ちょっと薄汚れた個体か?」と思って写真をめくっていると、裏側の金属は全面サビサビで真っ茶色。それで「通電しました」とか言ってるのだから、本気で脳の構造を疑います。
 こういう奴らは、自分家が燃えても良いんですかね? 最低限のリテラシーがあれば、サビが浮いてる家電に電気を流すのは自殺行為だと分かるとは思いますが、そんなレベルにも至ってない出品者は人間として取引相手に値しません。はっきり言って頭がおかしいです。
(説明文に「雨ざらしのPCを拾ってきました。怖くて電源入れられませんが、こんなのが好きな好事家の方は入札下さい」で開始価格が1円ならばまだマトモと言えましょうが、ぬけぬけと3000円とか値段付けているのは本気でどうかと思う)
 そしてそんな雨被ったPCなんて、部品取りにも使えませんよ?
 せめてプラパーツだけでもとか思うでしょうが、金属と触れているところにサビが浸透してしまっているのでなかなかサビ汚れが落ちないし、そんなモノをまだ錆びてない筐体に付けようものなら、そこからサビが広がります。FDドライブの類は開口部があるので確実に内部は錆びだらけになっているのは想像に難くないですし、マザーは先ほども書いたとおりコネクタ自体が錆びているのでマトモに信号を通せないか、ケーブルの方を痛めることになるでしょう。
 安易にそんなゴミに手を出すと、送られてきたコ汚い段ボールを開けた直後に絶望するだけです。

 ……とまぁそんな事を叫んでいても、場合によっては錆びて全身茶色の屑鉄を部品取りとして入手したことはあります、管理人。
 ただし、場合によっては部品取りにもならないリスクも認識し、加えて錆取りやレストアといったPCを扱うのとは別次元のスキルが必要になることも覚悟の上で手を出しています。普通に使いたいPCが欲しいのであればそういったゴミには手を出さない方が良いです。
 ちなみに良い感じに錆びていても、電蝕が起きてないとか変にショートしてない場合ならば、見てくれは最悪ですが割としっかり動くまでにレストア出来る場合も結構あります。決してお勧めしませんけど。

貴重! 昭和レトロ! 500円!!

 モノを知らん出品者は98x1がどんな時代に使われていたかすら調べようとしないのでしょうが、初代9801発売から保守完了までの期間は1984年から2010年の34年間。この間昭和だったのはざっくりたったの5年です。つまり98x1に昭和レトロだののタイトル付けるヤツは日本の元号すら知らんアホであると、改めて声を出しにして言いたく!!
 つくづく馬鹿にすんなと言いたいです。余り認めたくはないですが、98x1がレトロPCであるのは100歩譲って認めましょう。しかし少なくとも、昭和を代表するPCでは断じてありません。腐っても平成の世の中でフィーバーした規格です。まぁ平成一桁台ですけど。
 あと、タイトルに貴重だの稀少だの超レアだのいちいち付けなくともよろしいです。そんなポンコツジャンクPCにいまさら入札する好事家は、その価値をあんた如きにいちいち言われる前に魂のレベルから認識しているのです。そして本気でレアだと思うなら、せめて商品に敬意を込めて、3000円くらいの値段を付けろというのです。なんで開始価格が100円や500円で「貴重」とか書いてるのかと。出品する前に日本語を勉強して下さい。

NX

 世間の誰が何を言おうと、管理人はPC-98のカテゴリにPC-98NXが混ざるのは許しません!! ヤツは誰が何を言おうと普通のAT機なので、Windowsのカテゴリに入れられるべきなのです!
 だいたい、ヤフヲクを見ていて邪魔なんです。ゑぷの互換機とか、最悪98x1の補修部品(一部のノートは同じ筐体を使っていたりする)として使えるならばともかく、Core-i7とかの世代のNXとか、ノイズ以外の何物でもありません(Core-i7が載る9821があれば本気で欲しいよ、くそったれめ!←本音)。
 そしてやたらFC-98NXが出されていますが、そもそもFC-98x1とは互換性が全く無いので、そういうファクトリPCを欲しがってるヒトにも全く無意味です。大人しくサーバやワークステーションのカテにでも出品してくれと。

22万円

 9801世代のアプリとかで、新品未開封。とっても貴重ですよね、良く分かります。
 けどそんなモンに22万円とか値段付けても、誰も買いませんよ?
 だいたい何考えてそんな値段付けてるんでしょうかね? 馬鹿なんでしょうか。馬鹿だと思いますけど。
 オークションに出品するって事は、少なくともその商品を他人に売りつけて換金したいって事ですよね? だったら、なぜ誰も買いもしないような値段をわざわざ付けて出品しているのでしょうか。最悪どこぞの法人ならば、仕事で使うという大義名分でそんな詐欺としか思えないヤツに大枚はたいて20年前のアプリを買うこともあるでしょうが、そんな出品者に限って法人との取引はしないとかワケの分からん勝手ルールを押しつけてくるモノです。単に貴重品を持っているのを、ヤフヲクで自慢したいだけのガキなんでしょうか。
 確かにヤフヲクの開始価格は出品者の裁量で付けるものですが、そもそも落札者が絶対出ないような金額を付けるのはおかしいのです。そういう行為は、売る気がないのに出品しているというガイドライン違反として削除した方が良いと思います。昔のワークステーションに6千万円とか値段を付けているヤツも居ますが、本気で意味が分かりませんね。(そういうヤツの評価を見ていると、大概人としての最低限の礼儀もないクズだったりますが)

 ちなみに管理人は、まだ評価は500程度ですけど、非常に良い以外は一つもありませんよ。一期一会。毎回誠意を持って取引してますからね。相手がDQNでも文句を言ったりしません。督促することはありますけど。
 物の売り買いというのはお互い平等であるべきです。一方的に他者を見下すようなヤツは、取引するに値しません。賢明な皆様におかれましては、良い物見つけたからと漲って入札しちゃう前に、出品者が過去どんな対応をしてきたのかしっかり見るべきです。例え非常に悪いが多くとも、単にDQNに多く粘着されただけの場合もあります。取引のコメントをよく読んで、適切な判断を心がけましょう。

第29回 久しぶりにハードディスクのレビューを見た

 管理人はHDDは東芝のばかり買っています。単に日本びいきなだけですが。ちなみにSGは記憶上良い思い出が無いし、WDは別に嫌いじゃ無いけど余り欲しいと思わない、HGSTは日本っぽいし憧れるけど値段が高い……と、そんな理由で東芝一択になっています。
 さて、先日戯れに自分が持っているHDDのレビューなどを価格どっとこいで見ていたのですが、どいつもこいつも音がうるさいだの静かだの、くだらねーことで文句をグチグチ書いてやがります。
 管理人に言わせれば、HDDの音なんてものは、昔のSGのCheetahみたいに「貴様はダ○ソン掃除機か何かの類か!!」ってド突っ込みを入れる様な音がしなければどうでもイイです。(Cheetahは耳がおかしくなるくらいうるさかったですよ? 今の音が鳴ってんだかなって無いんだか分からない様なHDDしか使ったこと無いガキ共(←この辺オッサンの見苦しい偏見です!!)には、完全に故障しているとしか思えない様な音がしてたんだから〜)
 というかですね、はっきり言って音がしなさすぎるHDDは嫌いなんですよ。ただでさえ、最近のPCはHDDのアクセスランプが無い様なのも多いし、ガリガリシーク音がしているHDDだと、ちゃんと動いているかOSがフリーズしているのか、それともHDDがぶっ壊れてカッコンカッコン言ってるのかすぐに分かるので、PC使っててとてつもない安心感があるのです。
 まぁ、24/365で動かすNASが寝室にあるとかならば、うるさいHDDというのはさすがにどうかと思うので、そういった利用目的でうるせーと言うなら気持ちは分かりますが、「倉庫目的です。うるさいです」とか言うヤツは、7200rpmとかのHDDはハナから買うな、もし買っちゃったのならお前が間違って買っただけだから、レビューにお門違いの悪口書くなと、声を大にして宣言したく。
 だいたい倉庫目的なら、うるさくてもイイじゃんかよと。NASで使うなら、そもそも静かと言われている回転速度の遅いHDDでも物色すれば良いのです。そしてPCに突っ込んでうるさいとか言うなら、ガタガタ抜かす前に全部SSDに変えちまえ。
 管理人のPCは全部SSDです。HDDは一切内蔵していません。使うときだけUSBなりで繋げています。なので超静かです。何でみんなそうしないか、不思議で仕方ないですね。そもそもデカい動画ファイルをブリブリ編集するとかなら、そんなもんワークステーション扱いなのでHDDの音如きでいちいち文句垂れるなと。そんな用途で使うPCに静音求めているのがそもそもの間違いなのです。
 あと、たまたま初期不良のHDDに当たっただけで、メーカー全体の悪口を言うなと。確かに自分の経験はとても大切なものですが、本当にその製品全体が品質悪いのか、余所様のレビューなども参考にしてから文句を言いましょう。残念ながら、今の地球にある技術では、作ったHDDを100%故障せずに1年もたせるとか出来ません。どうしても調子が悪いハズレは出てくるのです。そしてもし、5年間絶対故障しないHDDを作って売るなら、その売価は確実に10倍以上になります。この駄文が書かれた頃には4TBのHDDがざっくり1万円くらいですが、到底そんな端金で買えるようなものにはなりません。絶対壊れないけどパンピーには買えない100万円のHDDと、ごくごくまれに初期不良があるけど、サラリーマンのお父さんのお小遣いでも買える1万円のHDD。どっちの値付けが庶民の味方なのか、よくよく考えてモノを言いましょう。たかが1万円のHDDが1年ちょっとで壊れたからってグダグダネットの悪口書き散らしている様な輩(管理人含む)には、100万円のHDDなんて買えませんよね?
 さらに、「HDD壊れた貴重なデータが消えた日本死ね」(やや誇張)とか書いてるヤツも居ますけど、HDDに入れるデータはバックアップ取れと、あらゆる人があらゆる場所であらゆるタイミングで言っているにもかかわらず、なぜ貴重とかほざくくせにバックアップを取らないのか、つくづく理解出来ません。度し難い馬鹿ですね。どこかにも書きましたが、管理人はすべてのデータで二重以上のバックアップを取っています(OS自体のイメージバックアップは取ってませんけど。どうせ再インストールするし)。
 だいたいHDDというのは消耗品ですし、いつ壊れても構わないように使うものです。貴重とかいうなら、複数のHDDに保存するか、光ディスクにでも焼き出しておくのが当たり前のことです。
 以下、管理人のHDDを使う上でのポリシーを載せておきます。異常に偏った考えなので、よい子はマネしてはいけません。科学的根拠にも乏しいですし。

 管理人も、過去色々みすぼらしいケチり方をして、貴重なデータを失ったことが何回かありました。高校の頃にはデータを全部吹っ飛ばして、それ以前のデータを全て失った事もあります。おかげで中学生くらいの時に作ったデータは一切残っていません。学級新聞とかの清書データとか、今見たら懐かしいのもたくさんあったでしょうに、それらは何をやっても絶対に返ってこないのです。
 久々に見たHDDのレビューには、そういったデータが消えた系の愚痴がたくさんありましたが、こんな駄文にいちいち目を通されている識者の皆様におかれましては、バックアップの重要性如きは釈迦に念仏かと思われますが、今一度ご確認くださいね。
 たまに「子供のデジカメのデータ全部消えた、嫁に殺される」とかいってカッコンカッコンいうHDDを管理人に差し出す者がいますが、そんなもん直せやしませんから。大人しく50万円払ってリカバリ業者に貢げとしか言えません。そうならないためにも、1万円でもう一つHDDを買いましょう。メーカーは東芝で無くても良いですからね。

第30回 ローレゾな頭ほどハイレゾ音源を否定したがる

 最近、質問サイトを覗いていてハイレゾ音源にケチをつけてる連中の浅ましさが目に付いたので、管理人の偏見を以下に披露いたします。
 まず本戯れ言を正しく理解して頂く為に、以下の定義をご確認ください。

「良い音」と「好きな音」は違う
管理人はあらゆる人の好みを決して否定しません。ローファイな音でもその人が好きならば、それを100%尊重します。
本物のハイレゾ音源と、いわゆる「似非レゾ」は明確に区別する
K2HDなどのCD音源をアップコンバートした物は本項のハイレゾ音源から除外します。決して存在は否定しませんけど。
安い機械ではマトモに音を判断出来ない
管理人の聴感上の感想を否定するなら、少なくとも100万円以上オーディオ沼に金を捨ててから出直してこいと。こっちはそれくらいの覚悟と金を掛けて環境を作ってるんだ。
できる限り定量的に説明をする
だからといって、数字に踊らされるスペックマニアの破綻した愚論など徹底否定しますけど。
ファイル形式上ハイレゾ音源でも、中身がちっともハイレゾじゃ無いクソ音源もある
しかしそういう一部のしょうも無い例をあげつらって全体を否定する奴は単なるバカです。今すぐ反省しなさい。
ハイレゾ音源がプレミア価格で売っているのは正直納得いかない
むしろCDみたいに安ゼネラルオーディオ向けに調整しないで良いから、手間は掛からないので原価は安いと思うんですが?

 今一度、上の定義をよく読んでくださいね。そうしないと、根本的な部分で議論がかみ合いませんので。それはお互いの時間の無駄です。

ハイレゾ音源の超音波は聞こえないから意味無いとか言う奴は物事の本質を何も理解してないバカなので無視すること

 そもそも、ハイレゾ音源を否定する連中はCD音源こそ至高の音源であって、人類の体構造にこれ以上無いほど全体最適された極めて合理的で素晴らしいフォーマットだとか言いますよね。以前、アナログ音源からCDに切り替わったときに、デジタルだとデータが離散化しているので全然原音とかけ離れた音になるとか言って全否定していた層は一体どこに行ったんでしょう?(むしろハイレゾ音源はそういった層向けのものですけど)
 しかし、CD音源のフォーマットが策定された理由を少しでも知っていれば、確かに人間の体構造から考えられた物ではありますが、それは聴感上満足いくのが44.1kHz/16bitだったからでは無く、背広のポケットに入る大きさ(12cm)のメディアにベートーベンの第九(74分)が入るいったマーケティング的な要素で決められた事なのは非常に有名ですよね。つまり、音質よりも実利(マーケット)をとったわけですよ、初めから。
 そんな背景を知ってか知らずか、人間の耳は20kHz以上は聞こえないからそれ以上の情報が入るハイレゾ音源は意味が無いとかいう奴が居ますけど、だいたいこの「人間の耳は20kHz以上は聞こえない」は個人差が非常に大きくて、若者だと場合によっては24kHzくらい聞こえたりします。日本人の平均身長は170cmだから、全ての什器は170cm用に作れば良い!とか酷い暴言だと思いますが、それと同じですよね。
 初めから結論を言いますけど、ハイレゾ音源に価値を見いだしている連中(管理人含む)は超音波が聞きたいのでは無く、CDみたいな安オーディオ向けの媒体に突っ込む為に、コンプレッサでギチギチに圧縮された音圧優先の劣化音源など聞きたくないのであります。大部分のコアなオーディオマニアは再生音に変な色づけは好まなく、音源を忠実に再現することに価値を見いだしているのです。要は、録音したコンサート会場やスタジオに響いていたであろう音を、自室で再現することにお金をたくさん掛けているのです。
 そしてまともなハイレゾ音源だと、ほとんどコンプレッサやリミッタが掛かっていないし、例え可聴域を超えているにせよ、20kHzあたりでバッサリ削られていないので、CDよりも原音に近づくのです。
 論より証拠、以下の画像をご確認下さい。

CDアルバム Red Moonからリップしたstoriaの波形データ
CD音源
moraで買ったハイレゾのstoriaの波形データ
ハイレゾ音源

 上記の波形データはkalafinaさんのstoriaです。ちょうどこの駄文を書いてるときにBGMとして掛かっております。
 CD音源の方は、CDアルバムのRed MoonからリップしたWaveファイル、ハイレゾ音源の方はmoraからダウンロードしたflac(96kHz/24bit)で、Adobe Auditionで読み込んだままの状態で画面キャプチャしたものです。
 ハイレゾ音源では曲のダイナミックレンジがほぼほぼ器であるファイルフォーマットの24bit内に収まっているのに比べて、CD音源では曲自体のダイナミックレンジがファイルフォーマットの器である16bitに収まっていなく、はみ出た分はコンプレッサやリミッタで圧縮しています。(スペクトルもハイレゾではデータが無くなる30kHz以上まで全部含まれていますが、CDでは当たり前ですが20kHz以上は含まれていません)
 ちなみにここは声を大にして言っておきますが、CDのRed Moonのマスタリングは秀逸であり、普通に聞いている分では音圧過剰には聞こえません。これはこれで完成し尽くされた素晴らしい作品です。
 しかし、情報が欠落しているのは事実。そして聞き比べを行ったら、ハイレゾ音源の方が3人の歌手の歌声の定位がはっきり分かり、楽器一つ一つの音色がしっかり聞き分け出来る様になります。
 こういった状況であるにも関わらず、ハイレゾは無意味だとか言ってる連中は、CD音源はマスタリングの途中でだいぶ情報が消えているのを知らないのですかね? つくづく無知とは罪です。
(実は、古いCD音源は16bitにしっかり収まるマスタリングをしていて、コンプレッサを掛けていないものが多いです。ただしその頃の音源は元々カセットテープ用のアナログ音源がほとんどなので、現在のデジタルレコーディングの様に精度が高くないものが多いですけど)
 以前からキ○ガイのオーディオマニアと貧乏性のパンピーではこの手の話題では話がかみ合いませんが、そもそも音楽を聴いている環境(オーディオの値段)が全然違うのだから議論が収束しないのです。特に世間知らずのスペックマニアは、ロクな機械を買えずに実体験を得られないものだから、数字の大小だけで物の優劣を勝手に決めたがります(ある意味管理人も当てはまる)。もちろんサンプリング定理やダイナミックレンジの理論は知っていて悪い事はありませんが、そういう数字オタクは自分の知らない部分を全部すっ飛ばして勝手に妄想を組み立てるものだから(まぁ知らないのだから当然ではあるのですが)、現実、この場合ではCD用のマスタリングではコンプレッサが結構掛かっていてそもそも原音から変化しているということを考慮に入れもせずに、ハイレゾ音源=超音波とかアホなことを臆面も無くぬけぬけと言い放つわけです。つくづく存在自体が恥ずかしいですね。どこぞの質問サイトでは、1万円のヘッドフォンと1万円のDACで聞いたCD音源の方が、スマホでハイレゾ音源を聞くより高音質だ!などと面白い事を言ってるのがいましたが、そんなもん、マニアからしてみたらどっちも子供向けのオモチャですがな。せめてヘッドフォンとDACで10万円超えてから音質を語れと言いたいですねぇ。
 結論。ハイレゾ音源は超音波を聞くためでは無く、なるべく原音に近い音を聞きたい人(聞ける環境を持つ人)のための音源です。

だからといって、CD音源は聞く価値無しとか言う奴は物事の本質を何も理解してないバカなので無視すること

 では、なぜCDのマスタリングでは原曲のダイナミックレンジを犠牲にして、コンプレッサで潰して音圧を高くする様な事をするのでしょうか。
 これも結論から言えば、大部分の環境ではそのほうが音が良く聞こえるからです。
 その辺のCDショップやAmaz○nで売ってるCDは、芸術作品では無く工業製品です。つまり、万人にとって「使いやすい」ことが求められます。この「万人」と言うのがミソでして、果ては30年前のポンコツCDラジカセから、果てはオーディオのために専用の電柱まで立てるキ○ガイまでもが含まれます。そして数の原理の暴力?から、大概のパンピーの音楽再生環境である30年前のポンコツCDラジカセでもそれなりに格好良く聞こえる事、それに加えて最近の若い連中が音圧が高い音楽を好むため、最近のCD(と書くと歳がバレるのだけれど)では波形データを画面に表示すると真っ黒になるような音圧レベルが高くてコンプレッサでぎゅうぎゅうに押し込んだ音源がやたら多いのです。
 このことに関して、管理人はそれが当然かと思いますし、別に悪とは思いません。だいたいしょっぱい環境でハイレゾ音源を聞くと、妙に音が小さいし、カスカスに聞こえたりするもんです。CDのマスタリングを行っている人は、如何に原音を犠牲にせず、しかもみんなが気持ちよく音楽を聴けるように、ギリギリのところを一生懸命攻めてコンプレッサを掛けているわけで、そういった企業努力を無下に否定することは出来ません。
 なお、このコンプレッサで潰した音というのは、それはそれで「味」のあるものです。普通に聞きやすいですし(反面、うるさく感じるのも事実)、曲調によってはCD音源の方が好ましい場合もあったりするようです。一部のアーティストでは、自分の曲がCD音源としてコンプレッサである程度圧縮している方が似合うため、わざとハイレゾでは出していないというものもあります。それはそれで表現の一つとして正しいですし、要は適材適所というヤツですね。

ハイレゾ音源を批判する奴はハイレゾ音源がマトモに鳴る環境を整えて耳が痛くなるほど聞き込んだ上で文句を言え

 それでもハイレゾ音源を否定するなら、それは単なるあんたの好き嫌いだろ、そんなクソつまらん感想文は自分の日記帳の裏にでも書いて黙っておけと言っておきます。だいたい、我々キチ○イがハイレゾ音源に高いお金を払って買ったとしても、それは我々が自ら働いたお金を無駄遣いしているだけであってあんたの財布からお金を出しているわけでは無いので、とやかく言われる筋合いなどこれっぽっちも無いのです。結局そんなのにお金を出せないやっかみで、うすべったい愚論を振りまいてるだけではないでしょうか? BDが出たばっかりの時も、あんなクソみたいな低画質のDVDで十分、BDは失敗だのと元気よく吠えていたアホがたくさん居ましたね。つくづく見苦しい。悔しかったら50インチ越えのテレビでDVDを映して、これでも最高画質だ!と言って見ろと。DVDなどボケボケで見られたもんじゃありません。PS3のアプコン掛けても、全然ダメダメですがな。
 あと、ハイレゾ音源とMP3を聞き比べても音質は同じだ!と威張って言う人も多いですが、取りあえず顔洗って出直してこいと言っておきます。そりゃ使ってる機械がショボすぎてどうにもならないのと、曲を聴いてしまって音質の違いに神経を向けられていないだけです。道具もスキルも足りないからこそ、そんなトンチンカンなことを言い出すのです。
 前にもこの戯れ言のどこかで書いた気がしますが、ハイエンド系の趣味には一般人からしてみたらとんでもねー程極まったキチガ○がたくさんいるので、そういった人達が言っている言葉の前提となる体験や知識は、それはもう一般人からしてみたらドン引きする様な愚行の果てに得られた物なのです。パンピーは、単に音楽聴くためだけの設備投資に100万円使いますか? 管理人は既にそれ以上使っています。だからこそ、パンピーの皆様とは違った事を言い出すのです。そしてその設備や知識は、メーカーの開発や技術部門に近いところまで行っているので、一見してカルトか頭のおかしい新興宗教の如くワケの分からん事にも理解と共感を示し、気が狂ったお金を出してワケの分からん機械やハイレゾ音源を買うのです。
 もちろん個人的には、一本のケーブルで100万円を超えるのとかは拝んでる神さまが違うのだなぁと一歩引いて生暖かく見まもりますが、音響設備一式で100万円程度は真面目なマニアなら普通と考えます。最近はハイレゾ対応(超超ざっくり言って、48kHz/24bitをマトモに再生出来る事を保障したもの)のオーディオが結構安く売っているので、現状よりもスペック的に優れた物を手に入れられるチャンスだと考え、素直な頭と耳でハイレゾ音源を嗜み、結果としてそれが好きか嫌いかを判断すれば良いと思います。そして人になにか相談されたら、20kHz以上は聞こえないから意味が無いとか、24bitのダイナミックレンジは144dBで一般的な住環境だとそんな音を出せない前に鼓膜が破れるとか、そんな聞きかじりのどうでもいい話は地球資源の無駄遣いなのでする必要は一切無く、俺は好きだ、俺は嫌いだとだけ言いましょう。万が一メリットを聞かれたのならば、コンプレッサで潰してない音源が手に入るかも知れない、とだけ言いましょう。それで分かる人は分かるし、分からない人は分からないので安いMP3かAACの音源でも勧めてあげて下さい。

【蛇足】20kHz以上聞こえないとか言ってる奴は20kHzの音を聞いたことがあるのだろうか

 もちろん管理人は信号として20kHzの音波(オシロのオプション機能の波形発生機能で20kHzのサイン波を作り、コンポのアンプにぶち込んだ。PCのフリーソフトとかそんな怪しいもんじゃ無い)を耳に入力したことはありますが、それを音として認識したことはありません。単に加齢で耳が腐ってるだけです(涙)
 そんなノイズはどうでもイイとして、皆さん20kHzの音ってどんなもんだと思います? ちゃんと聞こえる人にとっても、「キーン」なんて音には聞こえません。「ん〜〜〜」って感じで、なんか鼓膜を押される感覚があるだけです。
 だいたいキーンって音は2kHzくらいであって、普通人には10kHz以上はそもそも音として感じないもんです(鼓膜を押される感じがするだけ)。
 つまり20kHzがががとかでは無く、実質15kHz以上はほとんど聞こえないから意味が無いとか言うなら、それは実体験からの言葉として大変価値のある発言だと思うのですが、大概の数字オタクはそんな実体験など無いくせに、さも分かったような口を叩くものですから手に負えませんね。ちなみに管理人はだいぶ耳が腐っているので、ぶっちゃけ13kHz以上はほとんど聞こえません。それでもコンプレッサの掛かっていないハイレゾ音源は歌声や楽器の定位がはっきりするので良いものだと感じ取れますけどね。