私の音楽遍歴(29)<僕を育ててくれた音楽(1)−唱歌>
♪『学校唱歌校門を出ず』という言葉があります。これは「学校で習う歌は学校の中でしか歌われない」
という意味です。極端に言うと学校で習う歌は、良い子ぶりっこで・型にはまり過ぎている為、学校の外
では、歌われない−例えば学校が終わり遊びに夢中の子供達が「春の小川」ましてや「ふるさと」を歌う
とは思えないという意味です。子供達は、自分の要求に忠実に自分達がおもしろいと思う歌−例えばテ
レビのコマーシャル・アニメのテーマソング・歌謡曲・ポップス等−を歌うというわけです。
♯テレビのコマーシャル・アニメのテーマソング・歌謡曲・ポップス等は、どれをとってもプロが「いかにヒット
させるか!」と知恵を絞ったものばかりですから、しゃぶっておいしい曲ばかりです。最近の音楽の教科書
には、歌謡曲や有名なポップス等も入れてあるので昔よりは興味も持たれているかもしれませんが、その
分テレビのコマーシャル・アニメのテーマソング・歌謡曲・ポップス等も時代を敏感に感じ取り成長している
ので,状況はあまり変わっていないのではないかと思います。
♭僕を育ててくれた音楽−今日は、学校唱歌の思い出を書きたいと思います。
♯小学校四年生の時、地区音楽会のメンバーに選ばれ合唱組曲(?)と合奏をやりました。合唱組曲は、
確か「ベットですごした夏休み」で合奏は「赤とんぼ」でした。合唱組曲では、何とソロパートをやりました。
実際の所は、小学生一人の声量では音量不足の為、三人でソロパートをやったのです。なぜソロパート
に選ばれたのかはわかりませんが、三人の内の一人は、勉強のできる秀才だったと記憶しています。
♭曲の出だしは、「一人ぼっちの夏休み、どこへも行けない僕だった。悪い病気を治す為ベットで過ごした
夏休み〜」です。その後、学友からの『山からの便り』、『海からの便り』等の歌が続き、最後はどうなった
のか覚えていません。合奏の「赤とんぼ」は、ハーモニカパートでしたが、半音上げる所を上げていないと
学友に指摘された思い出があります。これは、レコード録音されて買ったか配られたはずですので探せば、
現存しているかもしれません。
♯小学校5・6年の音楽の授業は、学級担任でなく音楽専科の女の先生に習いました。この先生の教え方
がうまかったせいか、それまで以上に音楽が好きになりました。先生は、若くはなかったのですが美人だった
と記憶しています。一番思い出に残っているのは、授業の始めか終わりに教科書に載っていない唱歌を教
えてくれた事です。黒板に歌詞を書き、口移しでメロディーを教えてくれました。習った曲で覚えているのは、
「里の秋」、「冬の夜」等です。
♭私の場合も、『学校唱歌校門を出ず』は変わらず、学生時代に学校の外で学校唱歌を歌ったという記憶は、
少ないです。しかし、結婚して子供ができ、子供を寝かしつける時に何と「おもちゃのチャチャチャ」、「かもめの
水兵さん」、「海」、「しょうじょう寺の狸はやし(?)」、「旅愁」、「ふるさと」等を歌っている自分がいるのです。
「子供を寝かしつける時は、唱歌(童謡)が良い」という訳ではありませんが、私の場合、歌詞・メロディーを
しっかり覚えていて、ちょうどいい長さの唱歌は、子守歌にはベストマッチングだと実感した次第です。
(2002年6月1日掲載)