裏「アイデンテイティー」



一見2つの物語が同時展開しているように見えて、後半でつながってくるというパターンの構成だ。
「そして誰もいなくなった」へのオマージュに満ちている。
これが「シックス・センス」以前ならモーテルでの物語だけで一作できたはずだ。
それが一ひねりでは足りず、二ひねり以上を観客が求めてしまうのだから、作り手にとってはイヤな時代である。
そして携帯電話。
今回も携帯電話は登場しない。
サスペンスで携帯電話とは禁断のアイテムなのだろう。

キャスティング的にはレイ・リオッタに注目だ。
彼を観た瞬間、「ハンニバル」を思い出してしまう。
さすがに同じ殺され方はしなかったが。

裏のタイトルをつけるとしたら・・・「ビリー・ミリガンによろしく」ってことで。