PC−9821Xnのアップグレード
−CPU編−

2002年9月18日加筆改訂
2002年9月7日公開

PC−9821XnのCPU
 PC-9821XnのCPUは当時最速のx86系CPU、Pentium/90MHzでXaと同じです。
 しかしCPU周りの設計が違うせいか、互換CPUへの交換は全く受け付けません。
 かろうじてIntel純正PentiumODPのみ正常動作しました。

CPUアップグレードリスト
greenは動作した、 orangeは動作に問題のある、 redは動作しない パーツを示しています。
型番寸評
PODP 150MHz
(Intel)
インテル純正のアップグレードプロセッサです。正式型番はJBOXPODP3V150。
Xnに装着した場合150MHzで動作します。全く問題なく動作しました。
K5 90MHz
(AMD)
ここで使ったのはK5-PR133です。メモリーカウント後、"PARITY ERROR"と表示されますが、一応動作します。HDBenchの周波数測定では90MHzと表示されますが、実際の動作は異常に遅く、まったく使い物になりませんでした。
WinChip C6 240MHz
(IDT)
K5同様、メモリーカウント後、"PARITY ERROR"が表示されます。HDBenchの周波数測定では240MHzと表示されますが、実際の動作が異常に遅いのもK5と時と同じで、まったく使い物になりませんでした。
PK-K6H400/98
(I-O DATA)
AMD K6-2/400MHz搭載のアクセラレータ。残念ながら、これもメモリーカウント後"PARITY ERROR"が表示されます。HDBenchの周波数測定では360MHzと表示されますが、K5、C6同様、実際の動作は異常に遅く、これまたまったく使い物になりませんでした。
K6WAIPL
(フリーソフト)
PC-9821でK6搭載時に write allocateを有効にする、まりも氏製作のプログラムです。HDDのIPLに組み込んで使います。CHACHE ERRORで無効になった1次キャッシュを強制的に有効にする機能も備えており、PK-K6H400/98を装着したXnをそれなりの速度で動作させることが出来ます。対応CPUではありませんが、AMD K5やIDT C6でも1次キャッシュを有効化できました。
 ソフトの入手は、まりも氏のサイト「まりものページ」でどうぞ。

ベンチマーク
 HDBENCH Ver.2.61による、各パーツの性能評価です。グラフは、オリジナル(Pentium/90MHz)を100としたときの相対値で示されています。

 PentiumODPはほぼ評価通りの結果です。
 K5、C6、PK-K6H400/98はどれもオリジナルの1/10以下と、実際の動作をよく反映しています。全く使い物になりません。XnチップセットかBIOSがCPUをうまく初期化できず、多分1次キャッシュが有効にならないのが原因だと思われます。

 まりも氏のK6WAIPLで、強制的に1次キャッシュを有効にした場合のベンチマークを、グラフの細線で示します。それなりに改善されていますが、オリジナルにも届かないという結果です。アクセラレータとしては全く無意味です。PK-K6H400/98、C6、K5で、ほとんど同じ速度を示すことから、やはりメモリーやキャッシュ周りがうまく動いていないことを伺わせます。


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