ゴミ屋敷の火災 < (用途別の火災) <火災原因調査 <ホーム:「火災調査探偵団」
火災原因調査 Fire Cause |
火災損害調査 Fire Damage |
火災調査の基礎 Fire Investigation |
火災統計と資料 Fire Statistics |
外国の火災調査 Foreign Inv. |
火災調査と法律 Fire Laws |
火災調査の話題 Such a thing of Fire |
火災調査リンク Fire Inv. Link |
1, ゴミ屋敷(部屋)の火災 |
||||||
「ゴミ屋敷(部屋)の火災」と言うタイトルをつけたが、およそこのような対象の火災調査の分類はない。 また、この意味のデータ項目そのものがないので、検索はできないし、実数も実態もつかみようがない。 ここで、取り上げるのは単なる社会現象の一つだ。 しかし、今、確実にこの「ゴミ屋敷(部屋)の火災」が増加傾向にある。 私の個人的感覚では、5年ぐらい前からポツポツ表れ、今では、たぶん東京都内の火災の100件弱くあるのでは と思う。 平成21年(2009年)の東京の建物火災件数は3,154件で、うち延焼火災となったものが933件あった。 その意味では、「建物の延焼火災の1割程度」が該当しているのでは、と思えるほどだ。ゴミ屋敷(部屋)の火災の 場合は、「ぼや火災」ですむことはまれだから、延焼火災件数の中で捉えた(なお、大阪などの西日本の地域は “延焼火災”の意味が違うので、注意してください。)。 この現象は、イロイロなところでも論述されてはいるが、ゴミを収集する人や乱雑の中でも平気な生活態度の人など、 人格に根ざしたように言われるが、「ゴミ屋敷の火災」の時代的な発生経緯から見ると、エコ対策としての 「ペットポトル」の分別・ゴミ出し時期から、発生した現象のように思える。 個人よりも家庭として起きていることから、火災となった家庭の供述を聴くと、「ゴミを分別する理解」と「ゴミ分別によ るゴミ出し」が、生活の中でうまくできない人が多いようだ。特に、新しく引っ越すと、引っ越し地域先ごと(同じ23区 でも)にゴミ・ルールが相違するため、以前は、[細かく分別していたのが、2〜4つ程度の分別で良くなった]り、その 逆であったり、する。 引っ越すと区・市役所で、必ず「ゴミ分別」のしおり・パンフレットを受け取り、これを熟読して、 その指示通りしないと、地域の生活システムの中に入っていけない。この負担が、引っ越し時のゴタゴタで面倒にな ると、コンビニのビニール袋に入れられた[ペットポトルとポリ製トレーと紙屑]がゴミ袋となって、積み上げれてしまう。 特に、面倒なのがペットポトルとビン・缶で、それにトレー皿が加わるジャンルのゴミが、コンビニの主力商品だ。 つまり、普段、コンビニを良く利用する人ほど、この「ゴミ分別の難しい課題」に直面するため、その課題を乗り切れなく なるようだ。その意味では、建物が新築建て売り住宅や高級分譲マンションの住宅でも「ゴミ屋敷の火災」は発生して いる。善良な感覚の「エコ対策に努めなければ」の思いが、生活の中の大量のペットポトルとビン・缶、トレー皿の現 実の前に、悪戦苦闘して、敗戦若しくは戦闘放棄した結果が、ゴミ屋敷(部屋)を作っているようにも見える。 ここで、どのようケースが「ゴミ屋敷の火災」となるかを上げると。 @ 引っ越して、3〜5年目の家庭の住宅で発生するケース。 A コンビニ中心の生活の独身者の住戸で発生するケース。 B 買い物、贈答品、本などを分類して「整理できない」人の乱雑な人の住戸で発生するケース。 B 数年前から、家人がゴミを収集してくる「ゴミ屋敷」として評判の建物から発生するケース。 C 浮浪者の掘っ建て小屋で発生するケース。 東京都内で、課題とされるのは、@とAのケースで、これが火災の増加傾向の主体となっている。B〜Cは、火災傾向 とは特にリンクしていないように思える。 火災の原因は、1)タバコ、 2)電気ストーブ、 3)テーブルタップ周辺の電気コード、 がほとんどである。 つまり、生活の中で、ゴミと共存すると、結果して「火災の原因」はこの3つ程度に収まってしまう。 |
||||||
2 ゴミ屋敷の火災事例 | ||||||
|
||||||
|