07/秋・松尾鉱山散策




紅葉に燃える八幡平。

かつて栄華を誇り天空の街と謳われた松尾鉱山住宅跡地に足を踏み入れてみました。


アスピーテラインを降りスノーシェッドが連続する区間。

スノーシェッドがぽっかりと口を開けた場所にその入口があります。



まず迎えてくれるのは2本の煙突。






緑ヶ丘アパートは当時としては時代の最先端をいく近代住宅。

標高1000mある地だけあって全戸暖房完備。

暖房供給のためのボイラー跡の煙突。

今も昔も松尾のシンボルであることに変わりはないのでしょう。





長きにわたる風雪でコンクリートの表面は完全に崩壊しています。






天井を伝うパイプは水道・暖房用なのでしょう。





階段は剥離したコンクリート片でいっぱい。





とある部屋からの眺め。





かつてはここで一家団欒の暖かい景色があったのですよね。







窓枠はすっかり抜け落ち室内にも植物が自生しています。





人が居なくなって40年近く経つというのに未だに残る生活の跡。





斜面上にある住宅へ移動。





こちらのほうが年代も新しいらしく天井も高く間取りも広め。





屋上から八幡平の紅葉を





額縁のような窓からの紅葉




コンクリートの崩壊とはこのように進むものなのですね。





下側の建物に戻り窓から見た共同浴場




下の4棟は通路で結ばれており外に出なくても移動できる造り。





いかにこの街が当時の最先端をいっていたのかがわかります。





共同浴場へと向かう階段




かつてはここがメインストリートだったのでしょう。


コンクリートの破片を踏む自分の足跡とシャッターを切る音以外は
何も聞こえない無音の世界。


窓の外を眺めれば40年前ここにたくさんの人たちがいた頃と変わらない八幡平の山。

かつての栄華を私は目にしたことはないけれど
この遺構をみれば如何にここが最先端の設備を備えていたかということがわかる今回の散策でした。


いつの日かこの景色も崩壊し目にすることは出来なくなってしまうのでしょうね。








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