皆さんが病気になったと気付かれるのは“症状”が出るようになってからです。症状には病気の原因、病気にかかった器官、病気の経過、その他の理で後述のようにいろいろなものがあります。そのいずれもつらくてなやましいものです。一刻も早く治さないとこの苦痛やあせりから“心の病気”を引き起こしてしまいます。更に心の病いは自然治癒力も弱め、病気の快復が、なおいっそう遅れます。
 はりが痛みをしずめることは“ハリ麻酔”のニュースによって皆様もよく知っておられることですが、痛みを治す、はりの原理は、その他いろいろな症状にも同じように当てはまります。この素晴らしい治療を受けて早く症状を治し、病気をやっつけてください。

《神経系疾患(精神疾患)》  
半身不随、頭痛、顔がゆがむ、顔が痛みひきつる、食欲がない、胸・腰・手・足の神経性痛みとしびれ、めまい、(皮膚の)感覚がない、不眠、情緒(心)不安定、運動による異常疲労。
《消化器系疾患》  
口内(舌)があれる、胃のもたれ、食後又は空腹時の胃痛、腹が張る、下痢、便秘、きれ痔、いぼ痔、脱肛、背中がだる重く時には痛む、臍の周辺の痛み、歯ぐきが腫れ痛む、吐き気、食欲が無い。 
《運動器系疾患》  
身体各部の関節や筋肉がはれる、痛む、引きつる、まげのばし不自由、力が入らない。
《呼吸器系疾患》  
咳・たんが出る、息苦しい、息切れ、どうき、胸が痛い、のどがつまる、声がかれる、背中がだるい。
《循環器系疾患》  
左乳下が痛む、背と後頭が重苦しい、突発する早いどうきと息切れ、顔色が悪い、手足が冷える、左背中がだるい、立ちくらみ、足うらがむくむ。
《泌尿器系疾患》  
腰がだるい痛い、身体がだるい、顔がむくむ、排尿時痛む、夜尿をする、排尿困難、尿量が少ない、頻尿(夜に特に多い)、残尿感、小便の色が悪い、下腹部不快感。
《内分泌系疾患》  
のどがはれる、筋力が弱る、眼球がとび出る、疲れやすい、まぶたや手指がふるえる、時々手足がだるい。
《代謝障害》  
口が渇く、視力が弱る、性欲減退、歯ぐきがゆるむ、夜間に手足の指がはれ激しく痛む。
《婦人科系疾患》  
月経不順、こしけ、頭が重い、月経痛、のぼせ、顔面にしみが出る、腰のおもだるい痛み、腰と足の冷え、下腹部がすじばり痛む。
《眼鼻耳疾患》  
涙がよく出る、眼がかすむ、眼がよくつかれる、みみだれ、耳が鳴る、鼻汁がよく出る、鼻根がはれ前頭が痛む、声かれ、難聴、目が赤くなる。
《小児疾患》  
のどがはれ痛む、夜泣き、夜驚、むずがり、その他小児諸症状

※なお 首・肩・背中がこる、食欲がない、疲れ易いなどの症状は諸病と関係が深いから早めに治療を受けてください。
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はり・きゅうで治る主な症状 (日本鍼灸師会 編)