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番外編・海外輪行術  Cycling in Europe

スポーツやレジャーとしてのサイクリング、というと本場はヨーロッパ。そこで、輪行・ライディングの練習と視察を兼ねて、ガイドとメカニックが自転車 (KHS F20フォールディングバイク) を持ってフランス・スイスに行ってきました! 飛行機輪行したい方、海外で走ってみたい方必見のノウハウを大公開します。美しい景色だけを見たい方、終わりの方をご覧ください。

 

1: 交通機関 (飛行機、電車、バス、船等) にはどうやって載せるの?

● ポイント: 別料金をとられるが、そのままの形 (分解・折りたたみなどせず) で乗せてくれるところが多かった。どの路線が可能か、どの車両に乗せられるか、予約は要るか、ダメな時間帯はあるか、など事前確認をするとスムーズ。
● 感想: 有料だがそのままでOKの欧州方式 (例外あり)、無料だが畳むか車輪を外して輪行バッグの日本方式 (例外あり)、のどちらがよいかは人それぞれ。器用ではなく持ち運ぶのが面倒な人は欧州方式、器用な倹約派は日本方式だろうか。女子としてはラクな欧州方式にも惹かれるが、日本でそのまま載せるのが一般的になるまでは、新幹線組は輪行バッグかレンタルで、軽井沢に走りに来てくださいね!

海外輪行術
成田空港。バッグにはフォールディングバイク。飛行機に載せる際は、航空会社によって方針が全く異なるので、事前確認が必要。私たちの場合は、自転車はスポーツ用品ということで別料金 (チェックイン荷物の許容重量内であっても) で、ダンボール箱 (空港で買うと有料) に入れるように言われた。
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Reims (フランス) で、輪行バッグから出したところ。
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スイスのGrindelwaldからGrosse Scheidegg行きのバス。標高差約900mの絶景を登ってくれる。右2台が私たちのバイク。左は背の高いドイツ人のもの。ヒトの運賃約2000円のところ、自転車の運賃は約700円。自転車を縦にして前輪をフック (結構高い位置) にかける。そのままなので簡単だ。
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スイスのブリエンツ湖で船に乗った (BrienzからIseltwaldまで)。ヒトの運賃約1200円のところ、自転車の運賃約600円。その辺に置いて、という感じだった。日本でも船ならそのまま乗せていいところが多いですよね。
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スイスのInterlaken OstからGrindelwaldに向かう電車。ヒトの運賃約1000円のところ自転車の運賃約500円。やはりフックに吊るす形式。ほとんどの車両にこれが付いていた。有料は最初「えー!」と思ったが、確かに人間1人分の幅は取る。ちなみにGrindelwaldからKleine Scheideggまでの電車は混雑する人気登山列車のためか午後4時以降のみ自転車可と言われた。日本でも空いてる路線ではそのまま載せられるようになったらいいですね。
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スイスのInterlaken OstからBernに向かう電車。すべての電車に自転車を載せられる訳ではないそうなので要チェック。Geneveまでのヒトの運賃約6300円のところ、自転車の運賃約1500円。この電車にはフックはないが、ドアの窓に大きく自転車マーク (次の写真) が書いてある。駅員さんにホームのどのあたりに自転車スペースが来るかを聞いて、早く並んで場所を確保するとよい。スイスの駅はホームがほぼ地面の高さで、ホーム間の移動にもエレベータやスロープがあったのはよかったが、電車の乗り口が逆に高くなるので、乗せるときは力が必要。
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スイスの電車の窓に大きな自転車マーク。多くの車両に自転車スペースが設けられていた。Bern駅では、駅構内の通路やホームなどで、自転車を転がしている人をたくさん見かけた。
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BernからGeneve行きの電車では日本の自転車置き場のようなラックにかけた。自転車だけでなく乳母車や車椅子もあった。すぐ近くの席に座れたので安心。
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Geneveの空港で自転車をしまう。来た時と同じように、飛行機仕様で、普段の輪行時よりも厳重に。これは空気を抜いているところ。欧州人は自転車を畳んだりばらしたりすることはあまりしないらしく、通りがかりの人から「Amazing! (すばらしい)」と言われた。車に載せる場合でも、 日本では屋根に載せるときに前輪を外すことが多いが、欧州ではほとんど両輪が付いたままだった。車と言えば、屋根以外に後ろに外付けするアタッチメントもよく見かけた。

 

2: どうやって走るの?

● ポイント: 地図は必須。右側通行。自転車レーンがある場合も。自転車用標識も多い。駐輪するときは防犯のため固定物にくくりつける。
● 感想: 実際の走り心地は、右側通行であること以外は日本とさして変わらなかった。石畳部分はやや走りづらかった。スイスアルプスでは、アウトドア観光に力を入れているのがよくわかり、素晴らしい景色を縫って自転車とハイキングのコース (舗装、未舗装) がよく整備されていた。

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まずは地図。市や町ごとの1/12500~1/25000の地図のほか、Berner Oberland (スイスアルプス) では "Bicycle Map" (Kummerly + Frey出版) という1/60000自転車地図 (エリア別) を現地調達。自転車地図は大正解。道の舗装状況、車の交通量、傾斜の度合い、自転車を載せられる交通機関かどうか、などがわかりやすいマークで示されている。ルートも、車の多い幹線を避けた牧歌的な道が多く選定されていて、大いに満足。静かな田舎道はスイスでも人気なのだ。
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Reims (フランス) の駐輪スペース。固定物に太い鍵でしっかり施錠されていた。盗難が多いのだろう。ところであちらの自転車にはほとんどカゴがついておらず、椅子が高くハンドルが低い。一般自転車とスポーツ自転車の境が曖昧なのだ。つまり、子供の頃から運搬より走り重視の自転車に乗っている。自転車の乗り心地は椅子とハンドルのポジションがすべて。KGSのツアーでは、快適に走れるポジションもアドバイスしています。
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Grindelwald (スイス) 周辺では標識 (サインポスト) がこまめに立っていて分かりやすかった。自転車とマウンテンバイクで絵も違う。トロッティバイク (ペダルがなく下り専用の自転車) やソリの絵も。
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InterlakenやGeneveなどのスイスの町中では、自転車レーンをよく見かけた。これは嬉しい。日本でも時々あるが、もっと増えたら嬉しい。軽井沢では国道18号バイパスなどに自転車レーン (歩道内) あり。
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こちらはGeneveの自転車レーン。
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Geneve YHの鍵付き車庫に自転車を入れる。フックで吊るす形式。他にも自転車旅の人がたくさん! フランスでもスイスでも宿で「自転車です」というと、鍵のかかる車庫に入れてくれた。

 

3: 自転車から見た景色

やはりスイスアルプスエリアが抜群の美しさだった。山、農地、牧場、花に彩られた家々。こうした山岳・高原の田舎風景がお好きな方、スイスお勧めです! ヨーロッパもよかったが、信州各地・軽井沢の山岳・高原風景も十分美しいと再確認。また、アウトドアに便利なコンビニや自動販売機など、利便性や価格の手頃さでは、日本のよさを痛感。走った後の温泉も日本ならではの幸せ。それぞれのよさを楽しみたい。

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Reims (フランス) の大聖堂。世界遺産。町は石畳と多くの人・車で、走るのに少々苦労。
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Reims郊外。
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食べ物はさすがにフランス、おいしかった。このようなバゲットサンドはよく見かけた。おいしいのだが、包装が簡単なので、リュックに入れるのは難しい...
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Grindelwald (スイス)。標高約1000mなので、軽井沢と同じくらい。観光地であるのも似ている。ベッターホルンが見える。
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Grindelwald。氷河から流れてくる川。独特のグレーカラー。ここだけ空気が冷たい。
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バスでGrindelwaldからGrosse Scheideggまで上がり、標高差900mほどを下り始めたところ。迫力のある山がそびえる。
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眼下には雄大な景色。未舗装部分だが走りやすい。この後雷雨になり、農家の軒下で少し休ませてもらった。山でカッパは必須!
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大分下って来て、Grindelwaldの町を見下ろす。傾斜が急な部分もあったので慎重に。
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Grindelwaldは長野県松本市の姉妹都市。"MATSUMOTO CITY 12356km" との標識が!
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朝から雨だったので、近くのGletscherschlucht (氷河峡谷) までプチサイクリング。氷河からの川が岩壁の間を激しく流れていて迫力。
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Grosse Scheidegg。大雨の翌朝、山々では雪だったようで頂が白く輝いていた。
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Grosse ScheideggからMeiringenに向けて1300m近い標高差を下る。上の方は一般車通行禁止なので快適。
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道の両側は牧場で、牛やヤギなどたくさんの家畜が放牧されていた。
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MeiringenからBrienzに向けて、牧場間の道を走る。自転車地図にはこうした幹線に平行したのどかな道が載っており、コース取りの参考になった。
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1度だけ見かけて買った缶コーヒー。300円くらいした。
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ブリエンツ湖。白みがかったブルーが美しい。
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GrindelwaldからInterlakenまで走る。輝くアイガー。
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このルートも幹線と平行した美しい田舎道だった。
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行程中1度だけパンク。メカニック活躍。
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素敵な木の家とお庭。
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見晴らしのよい高台の道。

 

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