研究計画の書き方(2)
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			- 研究計画全体の構成を考える
 
			- 書式の指定があればそれに従う
 
			- 書式の指定がない場合には次の内容を含むようにする
いくつかの項目をまとめて述べたり、適当に順序を変えても良い
				
					- 研究のテーマ
 
					- 
					
						- 具体的なテーマの紹介
							
						
 
					
					 
					- 研究の背景
 
					- 
					
						- 研究の動機
							
						
 
						- 研究テーマへの興味・関心
							
								- そのテーマにどのような理論的興味や関心があるのか?
 
							
						 
						- 研究テーマの重要性
							
						
 
					
					 
					- これまでの研究の概要
 
					- 
					
						- 研究の状況
							
								- 研究テーマに関する既存の研究はどのようになっているのか?
 
							
						 
						- 既存の研究の問題点の提示
							
								- 既存の研究をどのように評価するのか?
 
								- 既存の研究にはどのような問題点があるか?
 
							
						 
					
					 
					- 研究の目的
 
					- 
					
						- 研究の目的
							
								- 何を問題にして、何を明らかにしようとしているのか?
 
							
						 
						- 期待される成果
							
						
 
					
					 
					- 研究の方法
 
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						- 研究の具体的な方法
							
								- どのような方法で研究するのか?
 
								- その方法がなぜ優れているのか?
 
							
						 
						- 研究の見通し
							
						
 
					
					 
					- 参考文献
 
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						- 引用文献/参考文献一覧表
 
					
					 
				
			 
		
	 
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			- 研究題目は、それを見ただけで何をどのように研究するのかわかるようにする
 
			- 小さなテーマと具体的な問題を組み合わせて研究題目を作るのがよいだろう。
 
			- たとえば、「補助動詞によって表わされるアスペクトについて—『ていく』と『てくる』を中心に—」、「『〜テイク』と『〜テクル』の意味と用法に関する研究」のようになる
 
			- 研究題目には副題をつけても良い。副題は「—」や「〜」などで示す。
 
		
	 
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			- 具体的な研究テーマを書く
たとえば、「〜の〜について研究する。」、「〜の視点から、〜を研究する。」、「〜について、〜を研究したい。」のようになる 
		
	 
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			- 例えば、以下のように書く
				
					- 理論的な興味・関心
						
							- 例:「〜を体系的に理解することが必要であろう。」「〜を究明する必要があると考える。」
 
						
					 
					- 研究の意義・重要性
						
							- 例:「〜は〜であるから、〜は〜にとって重要である。」「〜は〜であるから、〜を〜する必要がある。」
 
						
					 
				
			 
			- 事例的な研究であれば、理論的な興味・関心のかわりに、研究テーマの決定に影響を与えた自分自身の経験や経歴を述べるのも良い。
 
		
	 
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			- 研究の概要はできるだけ簡潔にまとめる
 
			- 例:「これまでの研究では、〜ということが言われてきた。」、「〜の研究において、〜は〜であると言われることが多い。」、「**(1981)によれば、〜は〜である。」、「〜の領域では、〜を〜と見るのが通説である。」、「〜の理論では、〜は〜であることになる。」、「〜では、〜は〜であると考えられている。」、「一般に、〜は〜ものと見なされている。」
 
			- 既存の研究の問題点を指摘するときには、同時に「では、何が必要なのか?」も示すようにするとよい
				
					- 新しい理論や視点が必要なのか?
 
					- 既存の理論や視点の統合や整理が必要なのか?
 
					- より詳しい論証や具体的な検証が必要なのか?
 
				
			 
		
	 
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			- 研究の目的はできるだけ簡潔にまとめる
 
			- 例:「〜視点から、〜が〜であることを明らかにする。」、「〜立場から、〜を解明しようとする。」、「〜について〜の方向から考えることで、〜が〜であることを示す。」
 
		
	 
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			- 研究の方法はできるだけ詳しく、具体的に書く
 
			- 具体的に書くことで、提示された研究の方法が実行可能であることを示すことができる
 
			- 例えば、「用例を収集する。」と書くだけでは具体的でない。どこから・どのような用例を集めるのか、なぜそこから・何のために用例を集めるのか説明しなければならない。
 
		
	 
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			- 研究計画を書くときに使った文献(参考にしたもの・引用したもの)と、今後の研究で主として参照しようと考える文献を一覧表にして末尾に掲げる
 
			- 研究計画を書くときに使った文献については、研究計画本文でどのように利用されたのか、利用の実態を該当箇所に明示すること。
 
			- 著者名のアイウエオ順に配列するか、本文で言及した順番に並べるのがふつうである
 
			- 参考文献は、著者名(編書の場合は編者名、翻訳書の場合は翻訳者名も)・発行年・タイトル・出版社(論文の場合は、掲載誌や書籍名・掲載ページ数も)を書く
				
					- 泉井久之助(1981)『言語の構造』 紀伊国屋書店.
 
					- 喜多壮太郎(2002)『ジェスチャー 考えるからだ』金子書房.
 
					- 書籍の場合は、著者名・発行年(西暦)・書籍名・出版社を書く。書籍名は二重カギカッコ(『』)でくくって示す。
 
					- 丸山圭三郎編(1985)『ソシュール小事典』 大修館書店.
 
					- 編書の場合は編者名を示す。
 
					- ガイヤー,ホルスト(1973)『馬鹿について 人間—この愚かなるもの』(満田久敏・泰井俊三訳) 創元社.
 
					- 翻訳書の場合は翻訳者名も示した方がよい。
 
					- 簡月真(2000)「台湾の日本語」,『国文学 解釈と鑑賞』65(7), pp.113-114.
 
					- 黄昭堂(1991)「日本植民統治最大の遺産、それは『台湾人意識』の成立だった!」,『謎の島・台湾』(別冊宝島127号), pp.206-207, JICC出版局.
 
					- 佐藤美重子(1989)「技術研修員のための日本語研修30時間コースへの非言語伝達導入の試み」,『日本語教育』72, pp.87-98, 日本語教育学会.
 
					- 論文の場合は、著者名・発表年(西暦)・論文名・掲載雑誌または書籍名・掲載ページ数・出版社を書く。雑誌名・書籍名は二重カギカッコ(『』)でくくって示す。上の例で、「pp.113-114」や「pp.206-207」は、当該論文の掲載ページ数を示している。同じく、二重カギカッコの後ろの「65(7)」というのは第67巻の7号であることを、「72」は通巻の72号であることを示している。
 
				
			 
		
	 
