ボクシングのゲーム、実写でボクシングのバナー(3)

粟生隆寛

王子の成長

今から数年前に鳴り物入りでプロに入ってきた、粟生隆寛と名乗るその青年を観るボクの目は、しかし若干冷めていたことを今深い悔恨と共に白状せねばなるまい。

綺麗でしかも強い、疑いもなき煌きを幾度も見せられつつなお、風通しの良い顔面付近、真っ直ぐ立ち気味の上体、追い足の不安…戦いの道を歩み続ければやがて必ず世界の猛者たちが狙うであろう粗にばかり目が行っていた。

この評価を大幅に修正することを自分ながらに決心したのは、あの大王者ラリオスを通算2度もキャンパスに叩き落としてベルトを巻いた姿を見た時だった。

初防衛失敗の凶報にもその気持ちは揺るがず、2つ目の冠を目指す昨夜の試合を楽しみに待っていた。

我が目節穴なる事に対する懺悔を疎かにしたまま。

そしてもう一つの懺悔は、粟生がどれほど危険な王者を赤コーナーに迎えるのかもよく知らなかった事に対してだ。

ビタリ・タイベルトという名前が、「最高傑作」の二つ名を冠して独州にどれほどの雷名として通っていたか知らずにテレビに向かった、その事自体が何だか粟生にすまなく感じた。

異論はあるかも知れないが、剣道といいボクシングといい、観る側にまわる際は、最低限の礼儀として双方への敬意と応援する選手の勝利・無事息災を願う心が必要不可欠だと自分ながらに思っている。ボクシング観戦年数も剣道経験も長くなればなるほど、自分に不合格の烙印が増えるのを怒りと共に感じざるを得ない。

話が飛んだ。

陥落時の反省からか、いつになくパワフルな出だしの挑戦者。やたら的確なタイベルトの軽打にも眩惑されず、3回には左が一閃、快音と共に白人に生涯初めてその背を地面につかせてのけた。

詰めの雑さに息を吹き返す気配を見せ始めた王者を、後半に再度絶望の底に突き落とすことに成功。

ネチっこいボディ攻撃とタイトな間合の固め打ちにはかつてない力強さが感じられた。

「兄貴」と敬愛してやまない長谷川穂積を後押ししたいという真心、エリートボクサーとしての自身の誇りに、胸迫らぬわけにはいかなかった。

返す返すも彼のデビュー当時を見ていたボクの目は節穴だ。

粟生2度目のタイトル奪取を見届けたときは、うら若き王子様が年を経て雄々しさを一杯に湛えた姿で戴冠式を迎えた姿を見た想いだった、少し気障な言い方をさせてもらえるなら。

2階級制覇を同じ日のうちに2度も観ることが出来る眼福に、ボクシングファンとして感謝を述べる言葉も見当たらない。

(投稿・toshi氏)


図太くなった精神力

好カード、タイベルト vs 粟生を観戦。

タイベルト、手打ちながらキレのあるフック。
(キレというかハンドスピードというか…)

交錯する場面ほぼ全てにアウトサイドからフック、
しかも振り切らないで次の矢、次の矢、
こりゃ粟生はカウンターの溜めを作れないだろう。

彼の防御姿勢も粟生にとって難解だと言える。

小柄で首の角度が長身選手のストレートを頭頂部で
真っ直ぐ受ける防ぎ方になっていて、直撃を食わない。
(というか直撃すぎて、脳が震えてくれない)

誰に似ているんだろうと考えた。

あ、チャナポーパオイン、だ!(顔は紳士だが)
捕まえられそうで捕まえられなかった星野敬太郎がよぎる。


序盤、手打ちと気がつくまでなんちゅう速さ!とびびる。

が、粟生が避け重視から、相打ち覚悟に切り替えると、
俄然として両者の体格差が生きてくる。

粟生のストレートがタイベルトの下を向いた頭部の頭頂部、
かと思ったら、やはり精度が高い! 目鼻アゴの前面を叩く。
(狭い上に動く標的を何度も捉えていた。さすがだ!)

が、タイベルトの手打ちコンビネーションの二発目が
やたらと絶妙な角度で、立った粟生の首上顔面の左右に当たる。

こりゃ姿勢の相性で言ったら、やや不利かも…とも感じられたが、
当の粟生は強い意思で被弾を無視、自身のベストブローを放ち続ける。

私がトレーナーだったら、距離を取る戦法を指示したかもしれない。
更にどっちかのガードをあげて、カウンター厳選せよ、とも。

が、粟生は前に出て、顔面とボディに重くめりこませていく。
3R、早い段階でダウンを奪えたのが、更に追い風となる。

が、ダウン奪ってペースを崩すテクニシャン数知れず。

粟生も「詰め」という部分では世界レベルでの特性がない。
無理するな!と私がトレーナーだったら指示しただろう。

が、粟生はハイプレッシャーで一定の追撃に成功する。

これまでの粟生の中で最も強い意思を感じる試合だ。
(が、次の長谷川からは更に強い意思を見せつけられる!)

はっきり言って、私がトレーナーだったら負けていたかもしれない。
実力者タイベルトとの二階級戦、粟生の覚悟は相当なモノだったのだろう。


中盤、疲れにより手数のバリアが減ると、一気に距離が詰まってくる。
不利を自覚したタイベルトがここぞとばかりに巧みに漬け込んでくる!

立った頭の左右にバンバン当たる王者の拳に
反応が鈍くなっていく若きチャレンジャー。

5Rだったろうか、終了間際に粟生は連打を食いふらつく。
元々ボーッとした表情をする男だが、更に雲ってみえる。
(だ、大丈夫か!?)

が、終盤に入るとスタミナに難のあるタイベルトのキレが減り、
更にボディワークも怪しくなってきて下がるシーンが増えてくる。

距離が開くと再び粟生のパンチが光りだし、有効打散発の展開。
王者は波状攻撃でどうにか劣勢を隠すが、目減りしていくアクション。

途中、故意か偶然か、タイベルトの頭が粟生に当たり注意が入る。
これにより、紳士タイベルトは手札がなくなり、失速に拍車がかかる。
(チャナだったら、注意なんてどこ吹く風だったかも♪)


粟生の見事な判定勝利だった。

こんなに精神的にタフな男だったっけ…
こんなに相手に威圧感を与えられる男だったっけ…

これがアニキと慕う長谷川の影響だとしたら、
なんと素晴らしい両輪だろう。

(サンドバック)



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