高山勝成
高山勝成とは。２度も王座に就いたのにも関わらず、評価されない世界王者。
ＷＢＡ、ＷＢＣと日本が認める世界王者ベルトを
２本所有する数少ない世界王者。
スピードとスタミナとタイミング。
『Sting Like a Bee！』と言う言葉通り、
アグレッシブなボクシングスタイル。
決してパンチ力がある方ではないが、
勤勉さで緻密なボクシングを信条とする選手。
初めの王座がＷＢＣ世界王座というシンデレラボーイ。
が、ブストス戦では世界チャンピオンになったのに
イーグルの故障によりタイトルが獲れたと称する声も大きかった。
真価を問われるイーグルとの防衛戦でも
試合内容は五分にも判定は非情な大差が付いてしまう。
このあたりから高山に不遇な結果が目立つようになるが、
それにも腐らず、高山は日本王座からの再スタートを切る。
日本王座を奪取後は防衛戦を行わず、再度世界へ。
ＷＢＡの天才新井田への挑戦。下馬評では新井田の圧倒的有利。
しかし、またしても高山は評価されない王者と成る。
王者新井田のケガにより、設けられたのは暫定王者決定戦。
ＷＢＡ１位のカルロス・メロとの暫定戦を圧倒的な大差で負傷判定勝ち。
それなのに評価されない…
天才新井田を下さない限り、世界王者と評価されないのか。
そして新井田とのＷＢＡ世界統一戦。
試合前の舌戦を繰り広げゴングは鳴る。
１Ｒからダウンを奪う高山。
その後も序盤を有利に運ぶ試合内容。
高山のスピードに付いてこれない新井田。
序盤のダウンのポイントに焦りも感じられる。
終始、スピードが止まらず、新井田の顔が変形していく。
右をもらい続け、新井田の顔が腫れ上がる。
終盤から新井田は体格差を利用し、ワイルドなパンチを奮う。
ショルダーブロックを駆使し防御する高山。
体格差で体がよろける高山。
しかし、まともにパンチはもらわない。
最終ラウンド。新井田の猛攻が始まる。
ポイントでは高山有利と見たのか、このＲで決まると見たか。
しかし下がらず、打ち返す高山。
試合終了のゴング。
勝ちを確信してコーナーに戻る高山。
顔が腫れ、肩を落とし戻る新井田。
静まりかえるリングに判定結果が読み上げられる。
115-114、高山！
（１ポイント差？）
115-113、新井田！
（・・・！？）
115-114、新井田！！
（？？？！）
高山は信じられないと言った表情。
高山陣営は怒り狂う。
試合後、高山陣営は判定を不服とし、引退宣言をする。
当の高山本人は引退を口にしていない。
試合には勝ったのは間違いなく自分だと確信してたから。
陣営が先走ったこと。
しかし、自分のボクシングが評価されてないのかと悩む。
そして周囲の人たちやファンへの期待、感謝を忘れず再起。
その間にジムのゴタゴタに巻き込まれながら、
中出トレーナーを追って真正ジムへ移籍。
真正ジムで復帰戦・世界前哨戦と称される試合を圧倒的な力の差で勝ち抜く。
３度目の世界ベルトを目指して…
（投稿・kmn-f氏）
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