ボクシングのゲーム、実写でボクシングのバナー(3)

尾崎富士雄

昭和49年にライト級王座をガッツ石松が獲得、
平成7年にはミドル級を竹原慎二が獲得…。

日本人が未到達の階級は
残すところウェルター級のみである。

その世界王座に最も肉薄した男、
尾崎富士雄を忘れてはならない…


平成元年、日本ボクシング界は長い冬の時代を迎えていた。
1年を通して世界王者は不在、世界挑戦も連戦連敗…。

12月、後楽園ホール。

日本の誇る実力者、尾崎がこの年最後の世界タイトルマッチに挑んだ。

尾崎は前年、アトランティックシティの大舞台で世界挑戦を経験している。
不利を予想された尾崎だったが
強力王者相手に大善戦、惜しくも大魚を逃している。

ファンの期待は高まった。
尾崎ならなんとかしてくれる…!

だが、以前の尾崎は必ずしも将来を期待された選手ではなかったのだ。


5戦目の新人王決定戦では、浪速のロッキー赤井英和の前に3RKO負けを喫する。
その後、念願の日本王座を獲得するも
2度防衛後、簡単に手放してしまう。

すぐに再戦をして王座を取り戻すのだが
迎えた初防衛戦、ボディブローによる屈辱の7RKO負け…

なかなか日本レベルから脱皮できない。
尾崎はここまでのボクサーなのだろうか…?

が、尾崎の不安定ぶりは持病の腰痛が原因だった。
厳しい減量を強いられたライト級からウェルター級に変更した尾崎は
次第に激しい腰痛から開放される。

数々の挫折による経験、適正階級の選択、腰痛の回復…。

尾崎は遅咲きながら上昇気流に乗る。

まず、KOキング串木野純也の14度目の日本タイトル防衛をその技巧で阻むと
再戦でも8RTKO返り討ちに仕留める。

防衛戦ではライト級時代にKO負けを喫している友成にも
4RKOできっちり借りを返した。

そして迎えた初の世界挑戦が
前述したアトランティックシティでの大善戦なのだ…。


後楽園は連敗ストップを期待するファンで満員だった。
対する王者はロス五輪の金メダリスト、マーク・ブリーランド。

189センチの長身から鋭いジャブ、ストレート…。
王者は1Rから惜しげもなく必殺の右を繰り出す。

評判通りこの世界王者は「強い」。ホールは静まり返った。

キャリア10年を誇るベテラン尾崎は
左ジャブに対して右カウンターを狙うのだが
圧倒的なリーチの差に接近すらできない。

徐々に間合いが詰まってきた3R、尾崎の右クロスが
王者の顔面を浅く触れる場面が増えてきた。

ここから尾崎のペースか?と思った直後
ブリーランドの左フックが尾崎の瞼を大きく切り裂く。

続く4R、王者のジャブは挑戦者の傷口を広げるために使用された。

結果、挑戦者の本領が発揮される前に
試合はストップされてしまう…。

この不完全燃焼のタイトルマッチを最後に
野武士、尾崎富士雄はリングを去った。


残されたウェルターの頂点、一体誰が獲得するのだろうか…?




投稿

日本人で一番ウエルター級の世界王座に近付いた人物。

それが尾崎富士雄だということは周知の事実ですが、
私はこの選手に対する、そう言う評価にはまったく興味がありません。

俯き加減に入場してきて、
勝てばボソボソとインタビューに応える地味な選手。
とにかくそれが印象的でした。

アトランティックシティで挑戦したWBA戦。
相手は巧者マーロン・スターリング。
この試合が日本で放映されたのは
確か深夜の録画放送だったような気がします。
季節は晩冬。私の大学受験の前夜でしたので覚えています。
もちろん受験そっちのけで
大学近くにとったビジネスホテルの狭い小部屋に設置されている
テレビで放送を観ました。

私の素人判定はスターリングの勝ちでした。
尾崎の2ポイントアンダーでした。

でもスターリングより巧かった。
技術は圧倒していた。
スターリングも巧い選手でしたがそれでも…。

後の東洋戦では韓国の朴政吾をいきなりの右クロスで粉砕し、
意外な華やかさをみせた尾崎。
そして再挑戦となったWBA戦。
相手はマーク・ブリーランドに変わっていました。

ホールで開催されたウエルター級の世界戦。
結果は4回終了負傷判定(公式には4回終了TKO)で
尾崎の負けでしたが、
もしこの試合に「たられば」の評価が許されるのなら
尾崎の圧勝だったでしょう。今でもそう信じています。

青森県出身の男性はみな朴訥としているのでしょうか?
とにかく渋さが際立った素敵な選手でしたね。
同じ時期に活躍した
同じ青森県人の元世界王者レパード玉熊も
ボソボソとインタビューに応える好青年でしたね。

同じ時期、親戚の叔父が41歳の若さで他界しました。
癌でした。大好きな叔父で、よく遊んでもらいました。
剣道が好きな優しい叔父さん。
内心、憧れていました。
大人になったら、たとえ無口でも
自分を表現できる存在感のある男になろうと…。
そして優しい誠実な男になろうと。
叔父の葬式で誓いました。

男が男に惚れる。

憧れ。

そう言えば叔父も青森県人でした。

私は尾崎さんに、他界した叔父の姿を
重ねていたような気がします。

しかし尾崎って渋かったなあ。

(メールにて投稿・kono氏)



ボクシングのゲーム、実写でボクシングのバナー(3)
ボクシングファンのあなた!

「実写でボクシング」をご存知ですか?

実ボクは、HSPプログラムコンテストで最優秀ゲーム賞を受賞し、
100円ショップダイソーでも販売されている本格ボクシングゲームです。

こちらから無料ダウンロードできます!

オフラインで基本技術を習得すれば、
完全版同様にネット対戦に参戦できます!

あなたのようなボクシングファンの参戦、大歓迎です!



皆さんの尾崎選手に関する文章を募集しています。こちらまでお願いします!
本格ボクシングゲーム「実ボク」の無料ダウンロードは こちら


戻る


HSPコンテストにて最優秀ゲーム賞を受賞!
本格ボクシングゲーム「実写でボクシング」

↓ バナーをクリックすると公式HPへジャンプ ↓

↑感電しながら実写でボクシング!(サイズ200*80)


↑忘れられない瞬間を増やさないか? 実写でボクシング!(サイズ300*100)

ボクシングのゲーム、実写でボクシングのバナー(3)
↑動かしてみないか? 実写でボクシング!(サイズ150*100)

バナーは随時募集中しています。
あなたのデザインを見てみたい…!

  実ボクとは?/トップ/掲示板/ダウンロード/ボクシングの街/グラボクとは?/