8月3日(日曜日)〜 10日目:帰還。
フェリー→舞鶴→広島市安芸区

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本州へ・・・。




 7時起床。
まだ寝ていてもいいのだが、それまでの習慣でどうしても目が醒めてしまう。
甲板に出てみると日も差して、空気も湿度が高く「ムッ」 とする暑さである。北海道のあの天気はいったいなんだったのか。
おいちゃんのせい?フリースまで着込んでいたのが嘘のよう である。

カップラーメンで朝食をとってからまた船内をぶらぶらしたり衛星放送を見てみたり、まったりとした時間を過ごす。

かえりみち  
日 本海をひたすら南下。


それも今日の昼間までの時間と知りながら暇な時間をムダにすごす 。フェリーの中でだからこそできる行為である。
船内を散歩中にランツァの主と遭遇したので、海が見える船内のイスに腰掛けて、ランツァの主とポツリポツリと
取り留めのない話をしながら時間をつぶす。

往路と同じく船内ビンゴ大会があるというので、顔見知りになったライダー達と参加し、 またもや防水袋をGET するが
往路で既に一つGETしてあるので、ZRXの主に差し上げることにする。

もの思い
も の思いにふけってみる。(ふりをする)


昼食もだらだらと食べ、夕方着岸後のひとっ走りに向けて昼寝をすることにした。
昨日・今日と波はすこぶる穏やかで船が揺れることはほとんどなく、往路で使った酔い止め薬も必要ない(ほとんどなくなってはいたが。)
ただエンジンの振動だけが背中に響く。
往路では「約束の地」へいざなった心地よい振動も、復路では「現実へ帰還」させる郷愁にも 似た振動となっている・・・。

 ひと眠りした後、再び甲板に出ると若狭湾内の小島が見えている。

若狭湾


「本当に帰ってきてしまった。」


ライダー達がいつの間にか甲板に出てきていて無言で前方を見つめる。
みんな思いは同じのようだ。
TZRの主が言う 「社会復帰のリハビリが大変やなぁ。」

・・・同感である。

ランツァの主
着岸。そして怪しすぎるランツァの主。この方も関 西弁使い。・・・お元気で。


船室の戻り上陸の準備をし、北海道に下りる直前に外した腕時計を再び腕にはめる 。(別に捨ててしまったわけではない)

接岸してすべてのお客が降りた後の最後にバイクが下船する。
荷物を持って相棒のところに行く。今回のツーリングで最後となる荷造りを慎重に行い声をかける。

「広島まで約400キロ。何とか持ちこたえてくれよ。」



またあいましょう
TZR250の主。奥さんをお大事に。また会いま しょう。(写真がボケているのは勘弁してください。)


最後にTZR250の主「こ れも何かの縁ですから、広島に来ることがあれば連絡を。」 と別れを言い出発する。
本当に不思議な縁があった人だったなあ・・・。

5:30下船。すぐに舞鶴東インターから高速へ乗る。
日曜日の夕方とあってか、高速道路も所々渋滞 している。
北海道の一般道でもほとんど見られなかった渋滞が、高速道路で起きる本州。
自動車の量の多さを改めて感じるが、一緒に上陸した数名のバイクはその脇を注意しながらすり抜けていくので、車ほど渋滞は関係ない。

舞鶴道を一気に下り山陽道へアクセスし、10日前に通った道の逆を走る。
山陽道は普通に流れていて120km/hをキープしつつ走りつづける。途中、竜野西SAで夕食をとり、またひたすら走る。

帰りはほとんど休むことなく自宅に着いた。
到着は10:00ちょうどであった。

「よくがんばってくれたなぁ。ごくろうさん・・・。」 と思いながらタンクをポンポンと軽くたたく。本当によくがんばってくれた。

北海道では「こんな壊れるバイクは買い替えか?次はオフ車かなぁ」と 思っていたが、なんだか愛着も湧いてくる。
その相棒から重たい荷物を外し、家へ持ってはいる。
家族との挨拶もそこそこに、肉体的には疲れてはいなかったがツーリング道具もそのままにして、風呂に入りさっさと寝る事にした。


久しぶりのベッド。
体がフトンに溶けていく感触・・・。
しかし眠りが浅いのはナゼだろうか・・・。




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