プロローグ
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北 海道。
北の大地。憧れの地。

そして、いつかは踏み入れるべき 「約束の地」

 大学生時代に本州、四国、九州を巡礼し、すべての都府県を通過した。(観光したとは言えないのだが。)
就職してからも沖縄県を制覇したが、北海道だけは未踏の地として残っていた。
(実際には高校の修学旅行で足を踏み入れているが自分の意志でなかったのでこれは無効。)


 「いつかは」と思いながら、就職してからこっち、仕事が忙しく長期の休暇は取れずにいたが、
部署が変わってからはなんとか余裕ができ、一週間程度の休暇は取ることが可能な状況にはなっていた。


しかし、それまでの習慣から、長期休暇にはいまいち気分的に踏み出せないでいた。そこに、とある徳の高いお 人からご託宣を賜った。

「INDY(おい ちゃん)北海道 へ行け。それがおぬしをさらなる高みへと導くであろう!」

これに強烈に後押しされ、7月に入ると同時に「長期休暇取得宣言」を職場で行い、
その代わりお盆にはすべて出勤する契約を取り交わした。

これでお膳立ては整った。


宣言後、しばらく眠らせていたツーリング道具をたたき起こし、車載能力が無いに等しいグースへいかに物を載 せるか、
仕事そっちのけで頭をひねり、必要なものについては一気に買いあさった。

そうこうするうちに出発日を迎える。往復のフェリー便だけを固定させ、あとはフリープラン (行き当たりばったり)の旅が始まろうとしていた。





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