2006/08/13(日) 【SUNDAY PICKUP】スクライド(2)
【SUNDAY PICKUP】前回の続きでスクライド(2)です。
残りの後半13話を駆け抜けましょう!駆け抜けて行く〜私の〜メモリアル〜♪


カズマ劉鳳は、「向こう側」を垣間見てしまった。
しかし、二人はその場でも拳を交えてしまう。まばゆい閃光から目覚めると、二人は離れ離れになっていた。

劉鳳は記憶喪失となり、かなみが強制労働をさせられている村へたどり着く。
そこで労働と虐待を強いられる村人を目にする劉鳳。
その行いに不満を持ち、リーダーのアルター使いもろとも倒してしまう。
「自分は記憶が…」と困惑する劉鳳を、村人は暖かく迎え入れる。
かなみはカズマについて劉鳳に尋ねるが、記憶を失っている劉鳳に答える術は無かった。

一方カズマはロストグラウンドの無法地帯にある賭け試合に出ていた。
もう背負うものは何もない…己の命さえ無意味だ…そうカズマは考えていた。
だが、カズマの世話をしていた子供が虐待されているのを耳にした時、カズマの脳裏にはかなみの姿が浮かぶ。
そしてカズマはその場を後にした。行く当ても無いままに。

そんな中、ついに劉鳳の元へHOLYメンバーが集まりだした。
依然記憶を失った劉鳳相手に、どうしたらよいのか迷うシェリス瓜核
そしてジグマール隊長より勅命を受けた雲慶来夏月。.雲慶と来夏月は脚本と常夏三姉妹を使い、劉鳳の心を操る策をとるが劉鳳の中に生まれた「向こう側の力」により阻止されてしまう。
力を解放すると同時に、全ての記憶を取り戻す劉鳳。


「精神のは、肉体のよりも重い!

精神を操る策は失敗したものの、かなみを人質として劉鳳を説得しようとする来夏月。

「HOLYは任務をまっとうする事が全て。どんな手段を使っても結果を出すのさ。君だってそうしてきただろ?」


「この卑劣な……っ!?そうか……もしかしたらヤツもこんな気分を味わっていたのか……カズマ!」

そこに瓜核とシェリスが駆けつけ人質にされそうになっていたかなみを救出する。
かなみの無事を確認した劉鳳は、改めて自分の想いを宣言する。


「今わかった。HOLYの意思は俺の中にあることを。ああ、そうだ。HOLYに所属する人間が劉鳳なのではなく、
 この社会に秩序を構築するというHOLYの理念を追求するのがこの俺、
 
絶影を持つ男、劉鳳だ!!」

来夏月はその場から退却するが、雲慶は取り残されてしまい劉鳳と対峙することに。
しかし繰り出した脚本は劉鳳に「くだらない…」と一蹴されてしまう。

「助かりたければ、全力でオレにかかって来い。あの男のように!カズマのようにッ!!」


劉鳳がHOLYを脱退しているその頃、カズマは思いがけない人物と再開していた。


「あやせよ。寺田あやせ」

かつてカズマに依頼をしてきた、アルター能力者の寺田あやせであった。
彼女も本土に送られて、アルター能力を開発されたのだった。

彼女の弟は本土にて治療を受けていた。治療を続ければ完治する、それを信じてあやせは進んでいた。
あやせはカズマに言われた言葉を胸に刻み今まで生きてきた。

「一度こうと決めたら、自分が選んだんなら決して迷うな!
 迷えばそれが他者に伝染する。
選んだら進め!進み続けろ!

だからあやせはカズマとの戦いを選択した。進み続けるために。
しかしカズマは戦う意思を見せない。どうせ自分は何もない。それに自分が死ねばあやせの弟が助かる。
それならばいっそ…とそのまま静かに時を待つつもありだった。たが、そんなカズマと君島の想いが引き起こす。


「…ああ、わかったよ君島。オレはまだ、お前を背負ってるんだな」

「そうだ…死ぬのが怖いわけじゃない…何もせずに死ぬのが…怖い…
 何の証も立てないまま、朽ち果てるのは…それだけは…
死んでもゴメンだああぁッ!!」

あやせの想いによりやっと自分を取り戻すカズマ。だが、その代償は大きかった。
あやせの弟は戦いの最中に死んでしまい、心電図を常に見ていたあやせは「戦う理由がなくなった」と自らアルターを崩壊させてしまい倒れてしまう。精製されすぎたので、自分はもう限界だと…。

そしてあやせも力尽きでしまう。
やっと動き出したカズマは、その代償としてあやせ姉弟の想いまで背負うことになってしまった。
そんなカズマを遠くから眺めている人物がいた。


「テメェ!いったい何モンだぁ!?」「本土側のアルター使い、無常矜侍です」

後に最後まで出てくる陰険ヘビ男の登場です。
なんかカマっぽくすかした感じの会話といい、生理的におことわりしたくなる男です。

無常の挑発で怒りの拳を推し進めるカズマは再び向こう側へのゲートを開いて一人だけ入ってしまう。
だが、以前とは違いその場に自分がいることを自覚できる。そしてアルター結晶体とまた再開する。
カズマは本土側のいいなりになることへの苛立ちを募らせ、自分の道を進み始める。

そうしている間に再び劉鳳の元へ来夏月の手が忍び寄っていた。
常夏を使い対複数人数戦の不利なシェリスを拉致して、劉鳳をおびき出す来夏月。
だが町の人たちも既に人質となってしまい、それを知った劉鳳は手が出せなくなってしまう。

そして遂にハンマーアルターのビフを使い、みせしめに町の人を叩き潰す指示を出す来夏月。
その場にいる劉鳳が、あすかが、シェリスが、水守が、そしてかなみが。誰もがもはや見守るしかない絶望。


「ダメ!やめてっ!イヤだッ!助けて!イヤだっ!ヤダァアアアアッ!!」

「ヤダァァァアアアアアアアッ!!!!」


誰もが絶望を感じたその時、突如眩い光を放ちビフのNRハンマー改は粉々に砕けちった。その光の中心には…

ハンマーを砕いた影はそのままやぐらの屋根に飛び移った。
こちらに背中を向けているが、その背中は誰もが見覚えがある、あの男だった。


君の強さを!優しさを!皆が待っていた!!

彼が事が大好きで。
彼の事が本当に大好きで。
彼の事が本当に大好きだから、いなくなってしまったことが本当に心配で。
それでも彼が帰ってくるまで信じて頑張ってきた「彼の大切な人」は。
その想いを存分にぶつけた。


「カズくん…カズくん……カズくんっ、カズくんッ、カズくぅ〜〜〜〜〜〜〜んっ!!!」

「あいよ」

……格好良過ぎです。このキャプチャとる為にDVD見直してまた泣いてしまいました
この「あいよ」という返事に、カズマのかなみへの想いが凝縮されています。
作品中のカズマのセリフの中では私的には3本の指に入る大好きなシーン&セリフです。

結局カズマの登場により、常夏のフォーメーションは崩れ来夏月は追い詰められてしまいます。
その後常夏三姉妹に本来の姿をさせるバーニングサマーを発動させますが、「向こう側の力」を発動させたカズマと劉鳳に撃退され、来夏月は自分のアルターを信じることができなくなります。
自分のアルターを信じれない者は、その存在意味すら無い。そう考える無常により、来夏月は無常の力の一部として取り込まれて消えてしまいました。

第20話「由詫かなみ」にてOP前にカズマとかなみの出会いの回想が入る。
といってもロマンチックなものでも、なんでもない。ただ、雨の日に雨宿りで隣にきたカズマとパンを半分こしただけ。
でも…それでも、かなみにとってはかけがえのない「出逢い」となった。


あの時…私はこう願っていました…「今」が永遠に続きますように…
ぶっきらぼうな彼の横顔を見て…たまらなくそう思ってしまったのです


脅威になりそうなHOLY隊員は撃破した。だが、本土側の連中はカズマと劉鳳の力を狙っている。
ここで互いに歩み寄り協力すれば…と周りは考えるが、当然当人たちはそんな考えは毛頭無い。
事あるごとににらみ合いをする。

「なんでだろうな…」
「自分でもわからない…」
「ただこれだけは言える」
「この男を見ていると」
「ムカつく!」
「腹が立つ!」


「この気持ち!理屈じゃない!!」 「この気持ち!理屈じゃネェ!!」

二人は常にいがみあっているが、本土側のアルター使いをぶっとばす気持ちだけは同じだった。
だがその時、かなみがさらわれてしまう。そして無常からのメッセージが届く。
まもなく軌道衛星上のホークアイより地上に攻撃が届く…と。
それに対してカズマと劉鳳は「向こう側の力」で対抗する。

その時また「向こう側」へのゲートが開く。「そうです!これを待っていた!」と無常が飛び込んでいった。
そこで無常が見たのはアルターの結晶体だった。そして、その結晶体と一つになる無常。

カズマと劉鳳はホークアイを破壊した流れで、HOLD本部へたどり着く。
だが、そこは以前とまったく様相がかわっていた。無常の力の影響だった。

二人はかなみを救うために本部へ向かう。ただし、協力はしないので別々の道で。

そしてカズマはかなみをさらった実行犯ビフと、劉鳳はなんとジグマール隊長と対峙をする。
ジグマールのアルター・エイリアスとの圧倒的な力量差に、何もできない劉鳳と真・絶影。
だが、劉鳳はジグマールの挑発により迷いを吹っ切り力を解放する。

「力が欲しいわけじゃない!ただ全ての人々が楽しく生きる場所が欲しかった!」


「もはや他には何もいらない!いるものかっ!!」

絶影と融合装着をした劉鳳は、ジグマールを圧倒して撃破した。

そしてカズマと戦っていたビフは、自ら運命の戒めを解いて無常のコマとしての生き方に終止符を打った。
この時、カズマは泣きながら叫んでいた。「これ以上オレを戦わせるな!」と。

また「やれることをやる!」と潜入していた、クーガー、水守、シェリスにも色々な事態が迫っていた。
水守が無常につかまったところをクーガーが救出するのだが、クーガーのアルターでも無常には勝てず、逆に能力を吸い取られてしまう。

本部奥へ進む劉鳳は、途中にて親の敵であるアルター結晶体に出会う。
無論戦いを挑む劉鳳だが、無残にも散ってしまった。そしてそれを目の当たりにしてしまうシェリス。

だが、彼女は力強く言った。「絶対死なせない」と。


シェリスは自身の能力エターナル・デボーテを発動して…命を落とした。

そして…シェリスの命を得た劉鳳は…再び生を得た。
何がおこったかわからない劉鳳が起き上がると、劉鳳の上に乗っていたシェリスの髪飾りが落ちる。
それを見た劉鳳は動揺を隠せない。まさかと思い周囲を見渡すと…そこにはシェリスの衣類が落ちていた。


「使ったのか…?アルターを…何てバカな事を…何故だ!何故オレのためなんかに命を使って!」

悲しみに打ちひしがれる劉鳳の元に、カズマが近寄ります。
そしてその表情と散乱している衣服を見て、一瞬で状況を判断します。シェリスが劉鳳のため命をかけた…と。
「オレはなにをすればいい?」自問自答している劉鳳の胸倉をカズマがつかむ。


「オイッ、何を我慢してる!」


「お前は今、泣いていい!!」


「!!!!!!」


「……泣いて……いいんだ……っ!」

カズマに言われ、やっと泣くことのできた劉鳳。



悲しみと共に涙を捨てたハズだったが、優しき想いから生まれる涙は無くなってはいなかったのです。

このシーンが、このカズマのセリフがスクライドの中で一番好きです。
カズマの強さと優しさが真っ直ぐ感じるセリフです。
正直スクライドを取り上げたのも、このセリフが書きたかったからかもしれません。


仲間の為に涙を流す劉鳳。その脇で静かに一筋の涙を流すカズマ。

悲しみを振り切り、再び進むカズマと劉鳳。そして進み続ければいつかは、たどり着く。
ついに変貌したHOLD本部中心部へたどり着く。だがそこには、


無常によって捕われその力を利用されているかなみの姿があった

「あぁ〜、かなみと言うのですか、この子は」とぼけたセリフと共に無常が姿を現す。
そして無常はかなみの能力を使って、カズマと劉鳳の状態を把握していると言う。
劉鳳はアルター能力が随分衰退しているし、カズマは右腕が限界寸前だ、と。

「限界ィ?限界ってなんだよっ!」「人を勝手に計るなッ!」

しかし向こう側の力を手に入れた無常は、余裕で挑発を繰り返す。私に歯向かうと?、と。

「アホかテメェは!ンなこたぁ、あったりメェだろうがああああッ!」

「戦うに決まっているっ!」

「そうだ、自分の体なんぞ知ったことか!
 例え砕け散ろうとなァ、売られたケンカは買わせてもらうッ!」

「ああ!この大地を蹂躙した罪は、処断されなければならないっ!」


「故にッ!!」「だからッ!!」「貴様をッ!!」「テメェをッ!!」「「倒す!!!!!!」」

「しかし、こうしたらどうです?」と無常は、手刀をかなみの首筋にあてる。
それを見て劉鳳は舌打ちをする。だが、当然そんな事では歩みを止めない男がいる。カズマだ。
「来夏月の情報通りですねぇ。あなたは人の話を聞いてないのですか?」

「へっ…聞こえてるよぉ…かなみの声がなあ…っ!」


いつの間にかかなみの目からは涙があふれ出ていた

「テメェの言うことを聞くことはネェそうだ…戦えってよぉ…
 シェルブリッドのカズマなら、
前に進んで戦えってよッ!」

普通に交渉できないと判断した無常は、アルター結晶体を呼び出しカズマにぶつけようとする。
ただ、とうぜん劉鳳がだまっていない。
カズマにぶつかる直前に絶影が体当たりをして、壁をぶちやぶって外へ連れ出す。
劉鳳は結晶体と、カズマは絶影との戦いが始まろうとしていた。

「さて、じゃあこっちも始めるか無常よ?ケンカをよおッ!」

「ケンカ?ケンカですってぇ?私の野望をそんな低俗な言葉に置き換えないで欲しい」

「ケンカはケンカだ。テメェが売った。オレが買った。だからテメェをボコる」


「徹底的にだアッ!!!!!!!!!」

そして遂に交錯する二人。だが、向こう側の力の源であるアルター結晶体と同化した無常の力は絶大だった。
以前と比べまるでちからを感じないともらす無常は、もう飽きたとカズマのアルターを吸収してしまう。
同様に外で戦う劉鳳も苦戦していた。絶影も打ち砕かれ、ついに吐血してしまう。

だが、カズマはあきらめなかった。かなみの前でみっともない真似させるな、格好つかねェじゃねえか!と。
吸収されたハズのアルター能力を再び呼び出し展開させるカズマ。さらに今度は左手にもアルター装甲が装着される。

無常は、強引に向こう側の力を使うカズマを賞賛し、再び能力を吸収しはじめる。
だが吸収をはじめた無常の顔色が変わった。「何!コイツのアルターは!?」

同時期、外で戦っていた劉鳳はズタボロになり這いつくばっていた。だがかなみのアルター能力を通じてカズマの声が響く。

「テメェを倒せるならなあッ、いらねえ!他に何もいらねえええぇぇッ!」

その言葉を聞いて劉鳳はついに吹っ切れた。そう、この期に及んでまだ俺は俺自身を守ろうとしていたのだ、と。
そして、劉鳳も決意する。

「もう…何もいらないっ!」

そして絶影と再び一つになる劉鳳。その心には何の迷いもなかった。

「俺は貴様を倒す!命を!魂を!俺を俺としている全てを賭けて!」


「貴様を倒す!!!」

カズマと劉鳳。今二人は同じことを考えていた。戦うべき者が果たす役目。もっとも大切だが、もっとも大変な事。それは
ただ目の前にいる己の敵を倒す!!!!!!
それだけだった。

カズマの力を吸い切れない、かといって攻撃がまったく効かない。無常のポーカーフェイスが完全に崩れた。
「この男はいったいなんなんですかぁ!?」あまりにも滑稽な姿だった。だが、そのピエロの質問に答えが返ってきた。

「カズヤだよ。シェルブリッドのカズヤだ」

そう。カズマとの戦いに気をとられている隙に、クーガーがかなみたちを救出に来たのだった。
そしてカズマにこの子たちを連れて出るから、後を頼むと言うクーガー。勝手なこと抜かすな!と言うカズマに

「最後の頼みくらい、聞けよ」「っ!!!!」

そしてクーガーはかなみたちを抱えて離脱した。それを静かに見るカズマ。
「最後まで名前間違えやがって……じゃあな……アニキ……」

クーガーが立ち去った後、カズマはさらにアルター装甲を展開した。ほぼ全身を覆うその姿に無常が激しく同様する。
そして、そこからの展開は一歩的だった。無常には負け以外の選択肢はなかった。

劉鳳も同様であった。
もう何もいらないと誓った劉鳳は、強くて早かった。
結晶体が再生する前に切り刻む劉鳳。相手がアルターだろうがなんだろうが、関係なかった。


「むじょおおおおッッッッッッッッ!!!!」

カズマの拳で無常は向こう側の世界へ吹き飛ばされてしまった。
そしてほぼ同時に劉鳳もアルター結晶体を撃破していた。


「切り裂かれて塵となれええッッ!!!!」

そして劉鳳は結晶体を向こうの世界へ送り返した。ヤツもまた彷徨っていたのだ…と。

「これでいい…。これでいいと…俺は思う…」

幼き頃からの悪夢を、ようやく劉鳳は清算できたのだった。

カズマの元へもどった劉鳳。かなみをクーガーが連れて行ったなどの話をしていた時、向こう側からの入り口から異形の化け物が飛び出してきた。
人の姿を捨て、向こう側の力をより高めた無常だった。


「まだです!まだまだです!まだ終わってないのです!」

だが当然その姿を見てもなにも動じない人物が二人いる。
劉鳳は「俺は過去を清算した、後はお前の番だ」と無常を倒すように言う。


「過去だの未来だの知らねぇよ。だが、アイツはぶっ潰す!」

異形の無常へ歩いて行くカズマ。無常もより強力になった攻撃をbぬつけるが、カズマにはまったく届かない。
それ以上力を使うと死ぬぞ!と脅す無常だが、カズマはそんな言葉を聞くハズもない。

「バカだ!お前は大バカだあぁ!」

カズマに向かい叫ぶ無常。だがカズマは正面から躊躇なく答える。


「そんな事ぁ、先刻承知よぉ!!!!」

まったく歯が立たないことを受け入れられない無常は狼狽する。「私が負ける?こんな只のネイティブアルターに…?」

「ああ、そうさ。俺はただのネイテイブアルターだ。
 ちゃんとした名前もねえ。テメェのような立派な立場ってのもねぇ。
 それでも只一つ!一つだけテメェに勝ってるモンがある!
 さあ、見せてやる!これが!これだけがぁ!

 
 俺の!自慢の!拳だぁぁぁッ!!!!!!」

そして今度こそ間違いなく無常は消滅した。
同時に彼が作り出した異形の建造物も、全て元の姿へと戻っていった。

そう……無常はこれで終わったのだ。


だが、全てが終わったワケじゃない。
無常がいなくても、本土からはアルター能力を欲しがる輩が数多く押し寄せ、本土で精製されたアルター能力者も大勢やってくる。
カズマと劉鳳をそんなヤツラを片っ端から粉砕していった。
誰の力もかりず、誰とも組まず、己自身のみで。

そんな日々が何ヶ月も続き、本土もあきらめたのか全く刺客を送ってこなくなった。
もう目だった動きはないだろう。そう判断した二人は、また自分のルールに従って生きると言って旅立とうとする。


だが────二人は、大きな忘れ物をしていた。


些細な事だった。
他人が見ればくだらないと笑うかもしれない。
だが、二人にとってそれは「始まり」だった。

だから二人は、拳を交えるのだった。



────を…、
をみていたのです…
とても激しく、荒々しく、雄々しい
を。
嗚呼、私達は、見続けていたのです。
ひたすらに────



きっと会える……きっと会える……
それが私が最後に見た、あの人たちの
です



本当の男を描いたアニメ「スクライド」でした。
最後の本土側との防衛戦やカズマvs劉鳳はもっと内容があります。
しかし、どちらも(特に後者は)実際に全ての話を踏まえて、そして実際の映像で挿入歌を聞きながら見てもらわないと本当の感動が得られません。
したがって、もし少しでもスクライドに興味が出たのならば一度全て通してみて欲しいです。
今のアニメがなくしかけてる「何か一つに『バカ』がつくほどこだわる本気アニメ」というものを見て欲しいです。

俗な言葉で言えば「バカゲーとクソゲーは違う」という事です。本気のバカゲー、本気のバカアニメを今一度堪能してみたいと思います。

スクライド。とてもよい作品でした。

さて次の【SUNDY PICKUP】はどうしましょうか。今度は1クール物の萌え系アニメにでもしましょうか。