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01月07日 MASCHERA 12 YEARS RECEPTION 〜MAD TEA PARTY 2012〜

2012年01月07日(土) MASCHERA 12 YEARS RECEPTION 〜MAD TEA PARTY 2012〜

 今日は、MASCHERAの限定復活ライヴの日です。
「先行予約エントリー」の抽選に落選し、その後の一般販売でもチケットは取れず、もはや別世界のおはなしのように感じていました。たとえるなら、「秘密戦隊ゴレンジャー」を観ながら――私も、アカレンジャーに助けられて、抱きかかえられたい(スーツアクターは新堀和男さん)――そんな空想によく似ています。
 憧れてやまない、けれど、現実ではない世界。

 だったのです。
 頭の中で空想と現実がかき混ざって、どうにもややこしいのですが、今年に入って、現実とフィクションを行き来する「絵本入りこみぐつ」が手に入ったらしいです。
 ……自分でも、「要は『チケットが手に入った』ということを、回りくどく書きやがって」とは思っていますよ! で、でも、もしも今――視界に突然「青すじ仮面」が入ってきて、そこへレッドビュートが飛んできたとしたら――状況を飲み込めない。誇張ではなく、まさにこれ。これと同じなのです。


 会場である渋谷O-WESTに到着してもなお、どうして私は此処にいるのか、と不思議な気持ちでした。心は現実、身体は空想の中。そんな感覚です。「MAD TEA PARTY 2012」というライヴタイトルにあやかるなら、不思議の国へ迷い込んだのでしょうか。

 開場時間になり、チケット番号順に入場が始まりました。
 私は遅い番号なので、楽器をじーっと観たいとか、演奏している姿をじーっと見つめたいとか、顔を見たいなどなど、そういう煩悩はすべて置いて、PA席近くで演奏を聴くんだ。
 なんて言いながらも、わき目もふらず上手側へ駆け込むのが私。しかもPA席のそばだ。ああ、煩悩にまみれている。
 けれど、此処は「現実」なのかもしれないと認識させてくれるのです。


 定刻になり照明が落ちると、暗闇の中、SE・「ALICE〜in modern times〜」が流れ、そして、ステージにサポート・キーボードの五十嵐淳一さん、ドラムのTOMOさん、ベースのHIROさん、ギターのTAKUYAさん、ヴォーカルのMICHIさんの順に登場しました。

 演奏が始まり、まず最初に感じたのは、PA席の近くだというのに、ギターとキーボード、ドラムが聴きとりづらいということです。ベース、ヴォーカルは非常によく聴こえるのですが、つまり全体的に音のバランスが悪く聴こえるのです。イントロが始まって、「ええと……、このベースラインは……、何の曲だっけ?」と考え、ヴォーカルが入ってやっと何の曲か解る、という状態でした。この点は本当に残念です。

 それでも、忘れていた当時の記憶が鮮やかに蘇ってきます。
 息継ぎ前に少しかれてしまう歌声。
 まばゆいHIROさんの笑顔。
 そうだ、そうだった。

 改めて感じたことがふたつ。
 やはり、惹きつけられてやまないHIROさんの弾くベース。
 そして、歌詞の語彙にとろけそうです。「夢想」、「夢遊」、「呪いの花びら」など、幻想的な言葉で彩られた世界。


 ライヴ中、本気で「今は2000年なのではないか」と錯覚することが何度かありました。
 間違いなく不思議の国だったのです。


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