体験編
@プロロ−グひとつのア-ティストばかりに傾注する私が様々なミュ−ジシャンのファンになるには 時間がか かる。YES、KingCrimson、GENESISと色々聞いたがなかなか浸透しない。YESはボ−カル以外 はただのロックバンドだ。 クラッシクに通じる壮大さがいいのだが変拍子のリフでガンガン押すよう なタイプは意外 に少ない。KingCrimsonは一番好み だったが、2期、3期は兎も角難解。 「わざわざこんなにひねらなくて も…」という曲が 多い。GENESISもフィルコリンズがボ−カル の頃のレコ−ドから買った所為か、初期の曲はやたら地味に感じた。 結局この辺のア-ティ ストのレコ-ド、CDは全部買った。納得できるまで聞いてみたいというそれだけで。 Bそしてさらに・・・ マハビシュヌオ−ケストラは強烈なインタ-プレイをジャズのフォ-マットで演奏するスタイルで「パ ッション」があった。アラン・ホ−ルドワ−ズは和音の組み立てはジャズでリズムはロック。 ビル・ ブラフォ−ドは「3大バンドを渡り歩き…」云々を除いても尊敬できるミュ-ジシャン。今でも「ヘルズ ・ベルズ」は私がヘッドフォンやスピ−カ−のセッテングをするのに基準にしている。マイク・オ−ル ドフィ−ルドは衝撃のデビュ−アルバム以外には変拍子は存在しないが、スケ−ルの大きなソナ タ形式、現代的な変奏には大いに影響を受けた。 クラッシクにも歴然と変拍子はある。ホルストの「惑星」冒頭「火星」はKingCrimsonにもELPにも 取りあげられており、代表的。ストラビンスキ−も東欧の舞曲風の楽曲は決まって変拍子で、躍動 的なフレ-ズは今のロックよりはずっと迫力に満ちている。メシアンも奔放ともいえる楽器の使い方 とともに語らない訳にはいかない。 C再び いろいろ生活の転機に気分転換にと、る*しろうを見に行った。2003年の年末だったろうかプロ グレでジャズでアバンギャルド。KingCrimson以来のLIVE体験だった。どうしても小さなLIVEハウス でみることが多くなるのだが、やはり受る刺激は演奏者がそばにいる分大かった。対バンだった他 のバンドの音源を聞いたりしたが、変拍子的センスはる*しろうが一番だった。これが結局のとこ ろ、しばらくどころか長く絶えていた自身の楽曲作成、演奏再開の引き金になったようだ。そしてRU SH、GENESIS、KingCrimsonの再発売ラッシュがそれを勇気つけた。なにしろいい音楽はいいの だ。これしかない。カワッテいようが古かろうがマイナ−だろうがいいものはいい。長い年月それを 聞き続けて、それを目指してなにが悪い? そう開き直ることにした。高崎Rという名前もこのときから使うことにした。目指すのは美しいメロ ディを伴った変拍子のリフ中心の曲。美しいメロディは楽曲の導入部にあれば心が安らぎ、再現部 にあれば心がゆれる。センスと試行錯誤と全ての記憶力と全ての経験則をつぎ込む価値がある。 でもそれだけでは足りない、変拍子のリフをBassで繰り返して弾くとき、私の中に高揚感が沸きあ がり、緻密なアレンジが完奏された時、喝采とともに達成感と満足感で満たされる。目指すのはそ れなのだ。 |