当協会に寄せられるご質問の中で多いのが青森県の子守唄「ねにゃもにゃ」についてで、唄の題名ともなっている「ねにゃもにゃ」の意味について質問が集中しています。 これまでは、質問者に個別に回答してきたのですが、同じ質問をもたれる方が多いとのことなので、以下に回答を掲載することといたします。 多くの方々の参考資料となれば幸いです。 青森県音楽資料保存協会事務局 ◆「ねにゃもにゃ」の意味◆ 「ねにゃもにゃ」は、津軽地方一帯に広がっている子守唄です。代表的な歌詞は弘前地方のものです。 ねにゃ もにゃ どこえた あのやま こえで さと えた さとの おみやに なに もらった でんでん たいこに しょう の ふえ ねんにゃ ねんにゃ やい やい やい 「さと」が「さど」に濁る場合もありますが、歌詞は、このようなものが広く伝わっています。 ところで、青森県の木造地方に次のような唄が伝わっているそうです。 ねんねん もーり は どこへ い(行) やまコ こえて さとへ い さどの みやげに なに もらた でんでん たいこに しょうの ふえ ながねで ねがねで ねんねこせ やい やい やい やい やい やい これら「ねにゃ もにゃ」は、後半の歌詞の部分から、江戸の子守唄の変形とされています。題名ともなっている「ねにゃ もにゃ」は、2つの唄の比較から明らかなように、 「ねにゃ もにゃ」→「ねんねん 子守」の意味とされ「ねんねのお守りはどこへ行った」の意味といわれています。 なお、子守唄を含む青森県の「わらべ唄」については、2004年8月バックナンバー(303)〜(381)「わらべ唄 青森風土記」に、その他の参考情報がございます。 |