東急世田谷線 訪問記

「幸せの黄色い電車」

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黄色い電車

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2011年11月12日(土)


11月1日〜30日間、都内に残る2つの路面電車がコラボレーションしたイベント「東急世田谷線×都電荒川線 黄色い電車でハッピーに!」が行われていました。このイベントでは、東急世田谷線と都電荒川線の両方にそれぞれ一編成だけ走る黄色い電車に偶然出会うと幸せになれるというテーマに沿って、「幸せの黄色いパスポート」の配布やクイズラリーなどが行われているので訪問をして見た。「都電荒川線編はここをクリックして下さい。」



(左)三軒茶屋駅前の様子

(右)世田谷散策きっぷ

2011年11月12日(土)渋谷から田園都市線を利用して三軒茶屋駅へ11時過ぎに着き、地上に出て大きな玉川通りと世田谷通りの三叉路を渡り東急世田谷線の三軒茶屋駅に来た。当日何回も乗り降りが出来る“世田谷線散策きっぷ”(大人320円・子供160円)を購入した。運賃は全区間均一(大人140円・子供70円)の為、乗車券(キップ)はなく、運賃は前払いでスイカ・パスモも利用出来る。

駅は頭端式ホーム2面1線で、線路の両側に乗車ホームと降車ホームが設置されている。降車ホーム側は改札が無く、連絡通路としても利用されている。ウイークディーの日中は6分間隔(朝は4〜5分)、土・休日は早朝・夜を除き5分間隔で運行されている。


(左)黄色い電車が入線して来た

(右)乗客は乗り込み発車準備OK
写真右が乗車ホーム、左が降車ホーム

駅舎等の写真を撮って戻り、駅員さんに黄色い電車はいつ頃来るのか聞いたら、2編成後の11:30発との話であった。到着する電車はお昼時でもあり、満員である。11:28分頃、黄色い電車306編成が前方のカーブを曲がり入線して来た。降車ホームには満員の乗客が降りてから乗車ホームのドアが開き乗込んだ。定刻の11時30分に三軒茶屋駅を出発した、駅構内は1線であるが直ぐにポイントがあり、そこから下高井戸駅までは複線になる。


(左)環七優先で電車が信号待ちをしている

(右)若林踏切

三軒茶屋駅を発車して1分弱で西太子堂駅に着く。路面電車とは言うものの、ほとんどの区間が専用軌道の為ホームがある。西太子堂駅を出ると、環七通りを平面交差する、そこのみ併用軌道(道路上に敷設された軌道)となる。ここの交差点を若林踏切と呼んでいるが、環七優先で信号が変わるまで電車が待っている。昔は電車優先で踏切があったので、名前が若林踏切となっているとの事。そこを通過すると若林駅がある。


(左)松陰神社前駅の踏切を渡る七五三を迎えた親子

(右)松陰神社前駅ホームから見たところ、途中に世田谷駅
その先にある上町駅までレールは真直ぐである

次の駅は松陰神社前駅であるが、踏切で可愛い女の子が振袖を着て母親と待っていた。案内を見たら11月12日に松陰神社で七五三の無料撮影会が模様されている様である。松陰神社前駅を出発するとレールは真直ぐ延び、途中に世田谷駅があるがレールは更に直線が続き、遠くに上町駅が見える。


(左)上町電車基地の脇を通過する緑の電車

(右)宮の坂駅に静態保存されている、デハ80形

上町駅の三軒茶屋行きのホーム側に、東急雪が谷検車区のビルがあり、反対側には車両基地がある。車両基地の脇を進んで行くと急カーブがあり、曲がり終えると宮の坂駅に着く。宮の坂駅の下高井戸方面ホームの脇に、昔世田谷線を走って、その後江ノ島電鉄で活躍された旧車両が静態保存されていた。(東急デハ80形電車:周知版より)


(左)宮の坂を出ると直線の坂道を上って行く

(右)小田急線の高架をくぐると山下駅である

宮の坂駅を出ると真直ぐ進むが上り下りがあるので先が見えない、小田急線の高架をくぐると山下駅に着く。ここは小田急線の豪徳寺駅と接続されている。山下駅を出発するとすぐ左にカーブして方向を変え、真直ぐ進むと松原駅に着く。


(左)松原駅を出ると見通しの良い坂を下る

(右)下高井戸駅へ入る急カーブ

松原駅を出ると見通しの良い下り坂を真直ぐ進むと京王線の下高井戸駅に着くが、直前で左へ急カーブして京王線と並行する駅舎に入り込む。


(左)急カーブに入る前にグリースをレール上に塗布している

(右)ポイントの所にある散水装置

下高井戸駅近くは速度が遅く急カーブなので、内側の車輪はレールの上で空転させる必要があり、通過の度にレール上にグリースが出る様になっている。又ホーム直前のポイントは最急カーブとなり摩擦で熱くなるので、温度を下げる為に一定時間間隔で散水装置が働くようになっている。下高井戸駅も頭端式になっており降車側ホームは連絡通路としても利用が出来る様になっていた。


(左)下高井戸駅降車ホーム
連絡通路ともなっている

(右)連接台車(2車体の間に設けられた台車)

東急世田谷線は2両固定編成・連接台車(2車体の間に設けられた台車)となっている。三軒茶屋駅・下高井戸駅と上町駅(三軒茶屋方面ホームのみ)はホーム側の全ドアが開く、その他の駅では1両目の前部と2両目の後部ドアより乗車して、連結部側2か所のドアより降車する。その為入口付近が混んでしまうので、車両中央へお進みくださいと停車するたびに案内が流れる。「世田谷線はホームと車両の出入口の段差の解消、車椅子スペースを備えた低床車両の採用で、駅舎でのスロープの設置、ホーム全体に屋根の設置を行うなど、施設面でのバリアフリーを実施している。」(パンフレットより)

路線データ=総延長:5.0Km。軌間:1372mm。電圧:600V・DC。最高速度:40km/h。駅数:10駅。駅間距離:全て1Km未満。全区間所要時間:17〜18分。若林踏切で環七優先の信号となっている為、信号待ちがあり珍しい光景である。



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