白兎が起こした薬物事件が幕を閉じてから早一ヶ月経とうとしていた。
 給料がもらえないと少々覚悟をしていたが、報酬500リクスを無事もらえることができた。
 白兎は事情聴取に対して最初は何も言わなかったらしいが、瞳姐さんの一言で全て白状したのこと。なんでも、新薬を開発して世に認められ、そして瞳姐さんに喜んでもらいたかったそうだ。しかし、作った薬があろうことか毒になってしまい、処理に困った挙句、色々な騒動に部下と共に関与して処理しようとこの騒動を引き起こしたというわけである。
 白兎は殺害未遂と傷害致死事件関与ということで懲役15年6ヶ月の実刑判決を下された。
 はぐれ魔導士達はというと、最終的には傷害事件には関与していないということで書類送検で済み、瞳姐さんの配慮の元、各部署に配属が決まった。リーダー的存在だった露玖那はなんと瞳姐さんの直属の部下になったから驚きだ。毎日瞳姐さんにこき使われているが、本人ははぐれ魔導士のときよりも楽しいと言うから怖い。
 そして、邪鬼羅の双子(後の調べでわかった)の兄・孟螺は白兎らと逮捕された翌日、独房で自ら首を掻き切って自害したと報告された。
 それを聞くと、後味が悪い事件だったと言えよう。

 これにて俺の報告は終わる。

 

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