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八 |
| かくしてこのバグ騒動は俺自身あまり納得できずに幕を閉じた。 刑部省はこの騒動でかなりの損失をしたと思ったら、なんと初めて俺達がバグと交戦したあの日から刑部省は最初にあった刑部省の建物の前に新しくできた豪華で最新のシステムが搭載された建物に引越しを始め、あの大爆発が起こる前にすでに引っ越しを終えていたという。しかも、俺以外の職員は全員知っていたという。つまり、俺は職員全員から仲間外れにされていたわけだ。 もちろん俺はそんなことが納得できずに刑部省の刑部卿に抗議した。そしたら今回の報酬は狭霧さんが支払う予定だった報酬の倍にしてもらい、なんとか決着がついた。 バグはというと、この爆発で全て消えた。 藤片さんの話ではバグは40℃以上の高温の熱反応が少しでもあると自爆してその反動で次々に連鎖反応をして大爆発を起こすというのだ。 しかし、このことは俺達が仕事をする前から分かっていたことだったが、藤片さんはそんなことは一言も言ってくれず、本人もおもしろそうだから話さなかったという。 その騒動が終え、新しい刑部省の建物にも慣れはじめた頃、狭霧さんがるんるんと上機嫌であるものを持ってきて俺達の仕事場にやってきた。 「あの〜〜新しく開発した〜〜具現ウイルス〜〜『消しちゃうぞ∞君』の実験参加と処理お願いできませんか〜〜?」 『そんなもんできるか!!』 |
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≪THE END≫ |