最後の切り札?

 しつこいようだが、今出ている新譜に飽き足らない日々を送っている。しかしこんなことで良いはずがないのだ。
 今巷で俄にジャズ・ブームを起こしているSWING GIRLSだが、まだ持ってみにいきたいと思っていない腰の重さを感じつつ、まあ結構なことじゃないか。十年にいっぺんくらいこういうブームが来るわけで、それで何人かは定着していくのであろう。
 BROGを初めてから、とりあえずJAZZに関心を持っている人の記事をあちこち読んでいると、最近ジャズを聴き始めたと言う人が結構いて、雰囲気を愉しんでいるようだ。

川嶋哲郎
MANBO MONTAGE

TETURO KAWASHIMA-ss,ts,fl
JOHN BEASLEY-p
ANDY GONZALEZ-b
FERNANDO SAUDERS-elb
PADRO MARTINEZ-perc
ROBBY AMEEN-ds
HORACIO "EL NEGRO"HERNANDEZ-ds
Jan-May 2003
EWE
1.INTRODUCING"WISHER" 2.WISHER 3.MORIZON4.NIGHT FALL 5.EL DORADO 6.HORZONTAL LINE TO BE VANISHER INTO... 7.LARGO 8.MONTAGE 9.MARINE SHOW 10.AWAKEING 11.ATLANTIS 12.SOLO"WISHER"

 

大西順子 WOW

 あんまり良く知らないけど、カッコいいと思った・・・なんて感想が良く書かれている。
 ジャズはまず恰好良いとか雰囲気がいいとか、大人っぽいなんてことで触って来るのが常で、肌にあってあくれば定着していくのだろう。

 だが、こうして長年聴き続けて新譜の出来に辟易するようなスレた感情を持ち始めると幸せでなくなる。
 やっぱりジャズは50年代〜60年代が絶頂だったなんてことは考えたくないが、嫌でもそう感じてしまう昨今。

 いや待て!最後の切り札を見つけた。
 日本のジャズである。
 注目を始める切っ掛けが大西順子であった。彼女のWOWがヨーロピアン・ジャズでホアグラ状態になっていた僕の頭をどついた。
 何やってたのよ、早く気付きなさい・・・と、どやされたような気がしたものだった。
 
 日本のジャズが欧米に比べてまだ萌芽期だった頃を抜け出て、最早肩を並べているというコンセンサスはまだ得ていない気がする。
 しかしこの頃のCDショップを見れば、疑心暗鬼を感じつつも見える状態で一コーナーを占めているのだから興味は湧く筈である。
 鉄は熱いウチに・・・というが、eweレーベルが熱心に定着策を図っている。JJAZZ NETを始めとするネット上や定期刊行物で。
 他にもWHAT'S NEWレーベルというのもある。日本のR.V.ゲルダーと呼ばれる佐藤氏がエンジニアをしているレーベルで、白崎彩子などが注目株であろう。
 うーん、こんなことを書ける僕は結構ジャパンジャズ通になってきたなと自負しかけたが、暫くこっち方面はご無沙汰していた。
 でも久しぶりに川嶋哲郎の最新作であるMANBO MONTAGEを聴いてハッとした。
 忘れてた。これぞ最後の切り札?
 目先が変わって殊更斬新に思えたのかも知れないが、川嶋の実力には全幅の信頼を持っている。
 今回キップ・ハンラハンが集めたパーカッション群とのコラボレーションという彼の挑戦は意欲的に思える。
 エモーショナルな彼のテナーが、実力ある一群とぶつかりあって何か新しい展開をみせ始めたのだ。
 嬉しい。欧米ジャズに聞き飽きた?僕にも新しい展開が生まれそうだ。(何の補償もないが)野狐禅!と云われても仕様がない。またまた先走っている・・・と自分を諫める。
 が、行き詰まりを感じ当たらぬ宝くじに項垂れていた僕には新しい発見であった。勿論、僕だけの。
 

 



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