連載:日本のジャズ その参 |
川嶋哲郎の巻 | ||
OFFICIAL SITE | JJAZZ界の荒武者・・・そんなイメージの川嶋哲郎。現代日本のジャズを語るには欠かせない存在である。 「1966年8月9日、富山県出身。当代屈指のテナー&ソプラノ・サックス奏者。12歳でトランペット、16歳テナー・サックスに転じた。岡山理科大学時代に軽音楽部でジャズを研鑽。卒業後は一旦就職したが,音楽への情熱押さえ難く1993年に大坂昌彦=原朋直クインテットに加わって本格的な音楽活動に入った。東京進出後は、益田幹夫4、大西順子6、大坂・原5、日野元彦6、日野皓正5などの活動を経て2000年事自己のカルテットを結成(現在は活動休止中)。1998年スイングジャーナル誌人気投票でテナーサックス、ソプラノサックスの両部門で2位、1999年以降は1位の座をキープしている。 」(川嶋哲郎OFFCIAL SITEより) 川嶋は何度か来道していたけれど、一度も聴く機会に恵まれず聴いておけば良かったと残念無念な思いがするのだが、彼のアルバムを聴いたのは、釧路のジャズ喫茶の老舗ジス・イズだった。ここでも何度かライブをやっていたこともあって、結構日本のジャズ・ミュージシャンのアルバムがかかる。 マスター小林東氏は、ジャズに限らず演劇、舞踏、映画と幅広く自主興業を手がけている方で、釧路の文化を支えている貴重な人物だ。 演劇では唐十郎の赤テントの興業、舞踏では大野一雄を、映画ではシネマ・ルネッサンスというのを起こして、荒戸監督の『赤目四十八瀧心中未遂』の道内上映の火付け役となった。その小林氏も絶賛するのが川嶋哲郎である。 ------------------------------------------------ |
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JJAZZ界きっての実力者揃いの演奏に、欧米ジャズばかりが本物とする”常識”がぐらぐらと揺らぐ筈。 特に川嶋の実力は、各トラックにこれでもかというほどに籠められているが、とことん敬服するものばかり。インプロバイザー躍如とした充実したソロに唖然となること請け合い。 加えて石井彰、安ヵ川大力の名を知っていることは、既に”常識”化しつつある。 |
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TETSURO KAWASHIMA-ts AKIRA ISII-p DAIKI YASUKAGAWA-b MAKOTO RIKITAKE-ds April 2,3,2000 EWE |
1.MY SOUL-IN THE FLASH- 2.LIONESS DANCE 3.EZAN 4.TO-JIM-BO 5.LOCO 6.LEO 7.MOOREA 8.BORA BORA 9.MY SOUL-SECOND BIRTH- | ||
川嶋哲郎・EMOTION |
冒頭の石井彰のイントロから既に情念の幕を予感させる。荒武者のような風貌の川嶋は、「刀」「桜」などをイメージしてしまい、鮮血がパッと散るような潔さを乾きを含んだテナーの内に秘め、哀惜極まるフレーズを吹ききる。借り物ではなく彼の体内で血肉となり鍛え抜かれたジャズのセンスが、日本的情緒と融合し吹き出てくるもののような感じさえする。関連記事 |
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TETSURO KAWASHIMA-ts AKIRA ISII-p DAIKI YASUKAGAWA-b MAKOTO RIKITAKE-ds Nov 6,7,200 EWE |
1.LAMENTATION 2.EMOTION 3.GIFT FROM ANGEL 4.IN OTHER WORDS 5.FREE & EASY 6.CRADLE SONG 7.IN SORROW & IN JOY 8.CHASE 9.KONOMICHI | ||
アルバム名の詳細なことは失念したが、このYOU DON'T KNOW WHAT LOVE ISと言う曲には、テナーの名演が多い。ロリンズ、コルトレーン、アーヴィン、・・・と、挙げれば幾らでも出てくるだろう。それをトップに持ってきた川嶋を含むギター、ベースからなるトリオTMD。 オール・スタンダードで、しっとり、穏やか、小粋・・・にと様々な調子でやっている。腰のしっかりとした音づくりで安心してくつろいで聴ける。7曲目HUSH-A-BYが出てくるところなどは嬉しい限りだ。 これまでのアルバムでの川嶋がより自分の方に近づいて来てくれている感じがして温もりを感じるテナーだ。 勿論、ANGEL EYESでのエモーショナルな彼本来の姿もある。 最新作の次に、ソロ・アルバムの予定があるそうだが、ロリンズを彷彿とさせる彼だけに期待したい。 |
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TETSURO KAWASHIMA-ts YOSHIAKI- OKAYASU--g SHIN KAMIMURA-b April 1,2 ,18 2001 EWE |
1.YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS 2.POOR BUTTERFLY 3.IT MIGHT AS WELL BE SPRING 4.I DIDN'T KNOW WHAT TIME IT WAS 5.ANGEL EYES 6.MY IDEAL 7.HUSH-A-BY 8.CHELSEA BRIDGE 9.FOUR POINT TWP-BLUES | ||
キップ・ハンラハン一派?って何だか知らなかったのだが、川嶋のテナーがこのパーカッション軍団のなかで泳ぐ野心的、挑戦的な展開に作品の問題作たる予兆を感じながら引き込まれていた。 これまでの川嶋のエモーショナルさが、新しいコラボレーションのなかで新展開していく様は斬新である。川嶋の実力が目新しさに流されてしまう筈がないという確証を得て、ある意味安心した。日本のジャズがどんどん実力を増して意欲的であるのが嬉しいし、これからも川嶋を追っていける信頼を得て嬉しい。 |
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TETURO KAWASHIMA-ss,ts,fl JOHN BEASLEY-p ANDY GONZALEZ-b FERNANDO SAUDERS-elb PADRO MARTINEZ-perc ROBBY AMEEN-ds HORACIO "EL NEGRO"HERNANDEZ-ds Jan-May 2003 EWE |
1.INTRODUCING"WISHER" 2.WISHER 3.MORIZON4.NIGHT FALL 5.EL DORADO 6.HORZONTAL LINE TO BE VANISHER INTO... 7.LARGO 8.MONTAGE 9.MARINE SHOW 10.AWAKEING 11.ATLANTIS 12.SOLO"WISHER" |