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BLUE NOTE城の城主は誰?
「このお城は誰が建てたの?」
「大工さん」
という笑い話があるが、このことはBLUE NOTEレーベルについても同じ事が言えるだろう。
つまり、BLUE NOTEのお城に刻み込まれた歴史は、数多のミュージシャンである「大工」によって個々のアルバムが作られてきた。
が、その総体である歴史のひとつひとつを一貫して設計してきたのは、アルフレッド・ライオン、ルディ・ヴァン・ゲルダー、リード・マイルスの三人であって、BLUE
NOTEの歴史は彼らによって創られたと言って過言ではない。
作品として世に出るのは、アルフレッド・ライオンの裁量にかかっており、彼が採用しなければ、全ての録音は破棄されるか、お蔵入りとなってしまう。
彼こそはBLUE NOTEそのものなのであった。
では、BLUE NOTE城の城主は誰であろうか。
それは、BLUE NOTEを愛し、親しむ僕らなのだと思いたい。
この堅牢な城を吾がものにするのは、そう困難だとは思えない。
しかし、一度入り込むやその全貌の脈絡を掴むことは、やや困難にも思え、「迷宮」とさえ感じるやも知れない。
しかし、意外や構図や繋がりは明瞭でわかりやすいのである。
BLUE NOTEには偶然の産物というのは、あるようでない。
殆どが意図され周到に計画されたアイデアに基づいている。
その周到さが、寧ろ謎めいて思える場合もあるだろう。
個々バラバラと思われるアルバムが、実は先を見通された一アルバムであることが多いのである。
アルフレッド・ライオンにとって、一大工である各ミュージシャンのソロの出来よりも演奏の総体の方が大事であった。
いったい、聴く我々はどこに注目して聴けばよいのだろうと、思うかも知れない。
聴く為の法則はない。
これが結論である。
城は既にできあがっている。城の城門を叩き、なかにわけいって城主の椅子に座れば良い。
全てを吾がものにしようとするか、ほんの一フレーズに感動するかは、聴く側の自由である。
なにせ、僕らはBLUE NOTEの城主なんだから。
![](door7.gif)
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