心不全
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急性心不全と慢性心不全では治療が違うのでおさえておく。
心不全
心不全とは、心臓のポンプ機能が低下した状態である。
急性心不全:早く動かしてあげなきゃ!
治療:第一選択薬は、利尿薬。
次の順番で治療する。
利尿薬(フロセミド:前負荷軽減)
↓
Ca拮抗薬(アムロジピン・ニフェジピン:後負荷軽減)
↓
強心薬(ドパミン系・ジギタリス)
まず、利尿薬を用いて体液量を減らす事で、前負荷(静脈から心臓に流入する時の負荷)を取り除く。
これにより、肺うっ血があった場合は水が抜ける事で、肺に酸素がたくさん入るようになり、心臓にもちゃんと酸素が届くようになるので
心臓の働きも良くなる。(スピロノラクトンは、抗アルドステロン作用を有し、降圧効果があるので予後が良い。血管拡張)
次に、Ca拮抗薬を用いて後負荷(心臓から血液が大動脈へと出ていく時に生じる負荷)を取り除く。
最後に強心薬(ジゴキシン)で心臓を動かす。
ヤバイ時
h-ANP(ヒト心房性Na利尿ペプチド)
★腎糸球体の受容体を刺激し、cGMPを上昇させ、細胞内のCa濃度を低下させる事で腎血管を拡張する。
利尿作用を示す。
★ペプチドホルモンである。つまりタンパクであるので、経口投与した場合消化されてしまうので注射剤として用いる。
また、抗体を作ってしまったら大変なので、1回のみ使用。その為、慢性心不全には使用しない。
慢性心不全:やさしくいたわる。
第一選択薬は、ACE阻害剤
他に...ARB・βブロッカー
ACE阻害剤:エナラプリル・カプトプリル・リシノプリル
★心不全予後の改善効果あり。
★K保持性利尿薬(スピロノラクトン)と併用すると、高K血症を起こす可能性あり。
★空咳を起こす。
ARB:ロサルタンカリウム・バルサルタン・カンデサルタン
★ACE阻害剤と同等の効果あり。
★空咳を生じない。
βブロッカー
★心筋酸素消費を減らし、心仕事量を減らす。
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