「村上先生、何とはしたない!校長に報告して厳重に……はぅ!」
突然目を見開いて身体が硬直する京極先生。それと同時に村上先生は気絶してしまった。
「京極先生?どうされたんですか?」
もう訳が分からず、香織は苦しんでいる京極先生に恐る恐る訪ねた。
「いやっ!……ふぅ〜、なんでもないわ。……まだ若いんですもの、どんどんヤリなさい、自由にしていいわよ。先生は見なかったことにします」
突然、さっきまでとは打って変わって、普段の先生からは考えられないような言葉をさも当然のように発しだした京極先生。
そう、勇樹はとっさに村上先生の身体を捨て、潔癖性の女教師、京極 美咲の身体に乗り移ったのだ。
つまり、今、勇樹は京極 美咲なのである。
許されたという安心感と、あの潔癖性の先生があっさりと許してくれたことに困惑している表情の香織を残して、勇樹に身体を乗っ取られた京極先生は、何事もなかったかのように平然と部屋を去るのだった。
その後、廊下の壁に掛けてある全身が映し出せる鏡の前で立ち止まった京極先生は、ニヤけた表情で、色々ポーズを取ったり身体をくねらせ、鏡に映る自分の姿を楽しみながら、
「あぶなかったぁ……ニシシ、今度はこの潔癖性の先生の身体で楽しませてもらうよ。先生も運が悪いなぁ、あんな所に出くわしちゃうなんて、でも私、勇樹君に乗り移ってもらって嬉しいわ、うふっ」
と嬉しそうにしゃべり、しばらく鏡に見入っていたのだった――
移身
ecvtさん&Tira
(第3話)
[潔癖性の京極先生は生活指導と女子寮の規律管理も任されていて、女子寮の中の一室に住んでいる。勇樹の寮は男子寮で、女子寮と渡り廊下で繋がっており、女子寮との境界には鍵がかかっているドアがあり、その鍵は京極先生と男子寮の規律管理をしている男性体育教師が持っている]
その後、勇樹に身体を乗っ取られた京極先生は、自分が担当の授業に行かなければならないにもかかわらず、教室とは反対方向の放送室に向かっていった。
しかし鍵がかかっており、ドアは開かない。
「ちぇっ、開かねぇや。先生に鍵かりないと……って俺、いや、[わたし]って、いま先生だったんだわ……」
京極先生は身体をくねらせながらそう言うと、くるっと向きを変え職員室に向かった。
「失礼しまぁーす……」
バレないだろうか……少し緊張しながら職員室に入る。
「京極先生、どうされたんですか?」
突然後ろから声をかけられた。
「え!?京極先生っておれ、、いや私のこと?……ですわよね」
「当たり前じゃないですか、京極先生」
声をかけた男は男子寮の規律管理をしている体育教師、高田(通称ゴリ)だ。
「そうよね……私ったら。で、なんですの?ゴリ、、いや、高田先生」
「なんですのって……授業はどうされたんですか?」
少し怪訝そう表情でゴリは京極先生に尋ねてきた。そこで勇樹は、
「うるせ……いえ、ちょっと忘れ物を……そう、私、放送室の鍵を探しているんだけど、何処にあるか教えて下さらない?」
と、なんとか京極先生になりきってそう答えた。
「え?放送室の鍵ならいつものところにありますよ」
「あ……そう、いつものところにね……いつもの……」
勇樹が胸の前で腕を組んで困っていると、
「あ!すいません!私が昨日使ってポケットにしまったままでした!ほら、だから困ってらっしゃったんですね?」
(え?そうなのか、助かったぁ……)
「そうなのよ、いつもの所になくて」
「申し訳ありません、どうぞ」
いつもと違って顔を赤らめ腰の低い態度のゴリの様子を見て、普段は勇樹をはじめ、生徒に対して横柄な態度のゴリがこの京極先生に限って、いつもデレデレした態度で頭が上がらない様子だったのを思い出した。
そうか……それならっ!と、勇樹は、
「ホントに困りましたわ!私、高田先生のそういうところ、大嫌いです。少しは勇樹君のような素晴らしい生徒を見習っていただきたいですわ!」
と、京極先生になりきって言った。
「本当に申し訳ありません。」
ゴリは京極先生に嫌われまいと勇樹に必死に謝ってきた。
(こりゃ面白い!本当は京極先生じゃなくて俺がしゃべってるのに、もっとゴリの奴をからかって……おっと今こんな事している場合じゃない)
思い直した勇樹は、
「今後は気を付けてくださいね!まったく……」
と、ちょっとキツめに京極先生の声で言うと、満足げな表情でスタスタと職員室を後にするのだった。
「あぁ……京極先生に嫌われちゃったかな?……ん?勇樹君を見習って……!?」
訳の分からない様子でゴリは颯爽と去ってゆく女教師の後ろ姿を見送るのだった。
まんまと職員室の鍵を手に入れた勇樹は、放送室の鍵を開けて教材のデジタルビデオカメラを盗み出すと、そのまま職員用の女子トイレに向かうのだった――
「へへ、この潔癖症の京極先生をどうしてやろうかな?」
トイレの個室、水の入っているタンクの上にデジタルビデオカメラをセットし、早速録画を始める。
カメラの下にトイレットペーパーの芯を置いて、レンズが上に向くようセットしているところが憎らしい。
京極先生のニヤリと笑った表情。
それをカメラに収めると、レンズに向かってダークグレーのスーツを脱ぎ始めた。
一つ一つボタンを外してゆく。
「うふ。今から潔癖症のこの私がトイレでオナニーするの。しかも学校の汚いトイレでね。堅物ぶっていたけど実は私、自分の身体に欲情するし、ずっとこんな事したがっていた変態だったのよ。だから今すっごく嬉しくて……記念にカメラに収めておかずにしましょう。うふふ」
スーツのボタンを外し終え、それを左右に開いて白いブラウスに包まれている胸を強調する。
先ほどまで乗り移っていた村上先生より、更に大きな胸だ。
その胸を、自らの手で揉み始める。
「はぁ、柔らかい。トイレで胸を揉んでいるのよ。分かる?もしかしたら誰かが入ってくるかもしれないのに。あはんっ、そんな風に考えるともう濡れてきちゃうっ」
わざとらしく身体をくねらせ、レンズに向かってアピールする。
胸を寄せたり円を描くように揉んだり。
それは非常にいやらしい揉み方だった。
ビシッと着こなしていたブラウスを皺くちゃにして、先生のイメージを崩してゆく。
「いいわあ。ブラウスの中はどうなっているのかしら?」
ニヤリと笑い、今度はブラウスのボタンを外して白いブラジャーに包まれた大きな胸をレンズに向けた。
非常に深い胸の谷間。
こんな胸、京極先生には勿体無い!
そう思いながら、フロントホックを外して大きな胸を露にした勇樹。
あの潔癖症の京極先生に、トイレでこんな事をさせていると思うと、それだけで興奮してしまう。
ムスコが大きくなる代わりに、京極先生のアソコがジュンと濡れてきたような気がする。
「ほんとに大きな胸。こうやって直に揉んだら……はぁ……柔らかくて気持ちいい……」
うっとりした表情で胸を揉んでいる京極先生。
レンズに映る京極先生の痴態。
その姿を、デジタルビデオカメラはしっかりと収めていた。
「乳首が勃って……うっ……はぁ、はぁ……あんっ。い、いいわぁ。乳首ってどうしてこんなに気持ちいいのかしら」
何度も乳首を摘んで、快感を高ぶらせる。
それにしても大きな胸だ。
プルンというよりも、タプンという表現の方が正しいと思える。
男嫌いの潔癖症ではなく、何処にでもいる女性だとすれば、この胸は更に大きくなっていたかもしれない。
勇樹はそんな事を思いながら、形を変える胸を眺めていた。
「ふぅ〜。さて、次は下のほうね。さっきから疼いて仕方ないのよねぇ」
普段、絶対聞くことが出来ない京極先生のいやらしい言葉。
胸を揉んでいた手がタイトスカートの裾を掴み、ゆっくりと引き上げる。
すると、肌色のパンストと白いパンティに包まれた京極先生の股間が現れた。
「わぁ〜。これが京極先生の……私の股間なのよねぇ」
片手でスカートを引き上げたまま、もう片方の手でパンスト越しに股間を擦る。
パンストのザラザラした生地の下にある大事なところ。
ノッペリとした感触を指に感じながら、そっと力を入れて押してみる。
「プニュッとして柔らかい……それに、ここをギュッと押したら……うっ!」
ノッペリとしたところを押してみると、それが左右に分かれて縦の筋が出来る。
その筋に沿って指を這わせると、妙に気持ちがいい部分があるのだ。
そこを重点的に触ってみる。
「ああっ……あっ……す、すごい……ここ、すごく気持ちいいっ。ここが京極先生のクリトリス……」
ビクッ、ビクッと身体が震える。
足を蟹股に開き、パンストとパンティの中に京極先生の手を忍ばせた勇樹は、そのまま割れ目に指を入れて直接クリトリスを触り始めた。
「んああっ!す、すごく敏感だっ。村上先生のよりも……はぁ、はぁっ……あっ。か、感じるっ!」
思わず天を仰ぎ、官能の喜びを表現する勇樹。
「はぁ、はぁ、き、気持ちいいっ……あっ、あっ……はぁ、はぁ。気持ちいいよぉ〜」
クチュクチュといやらしい音がパンティの中から聞こえる。
勇樹はあえて下着を脱がず、そのままオナニーを続けた。
カメラのレンズに収まるように――
「んあっ、んあっ……はぁ、はぁ……い、いいっ。イクッ、イクッ……私、イッちゃう〜っ!」
一際大きな喘ぎ声を出した京極先生が、乱れた服のまま絶頂を迎えた。
はぁはぁと息を弾ませ、パンティの中から手を抜いた勇樹。
目の前に持ってきて、愛液によってキラキラと光る指を見つめる。
「はぁ、はぁ、はぁ。すごく気持ちよかったなぁ。敏感なのは、普段からあまりオナニーしてないからかな?」
そう言って指をペロンと舐めると、デジタルビデオカメラの電源を切った――
トイレでの行為を堪能した勇樹はそのまま職員用ロッカールームに向かい、勝手に京極先生のロッカーを開け、財布や携帯の入ったハンドバッグ持ち出して、学校を後にした。
途中、廊下でまたゴリに会ってしまい、授業はどうするのか?とか詰問されたので今度はお色気作戦で、
「私、今日はとっても体調が悪いの……空いた時でいいから私が担当している授業の自習監督やって下さらない?」
と、ゴリの手を握り、ウインクして頼んだら二つ返事で京極先生、いや、勇樹の指示に従ったのだった。
「へっ、チョロいぜ、さて、この京極先生の身体で何してやるかな。そういえばこの身体……いえ、わたしって女子寮の規律管理担当の教師だったんだわ!禁断の女子寮にっ!」
そう言うと、ニヤけた表情で女子寮に向かうのだった――
京極 美咲となった勇樹は女子寮の入り口の扉を開けて中に入った。
玄関にある警備員室には強面で、厳しい態度で男子生徒が女子寮に近づくのを阻止する警備員がいつも通り目を光らせていた。
勇樹がドキドキしながらその横を通り過ぎようとしたその時、
「あの……」
突然警備員に呼び止められた。
「え……?わ、私は、京極 美咲よ、私ってここに入っていいのよね?」
正体がバレたのかと思い、少し焦って勇樹は答えた。
「はぁ?そりゃもちろん……当たり前じゃないですか」
「そう……よね、私がここに入るのは当たり前の事よ、それで何か?」
いつも自信に満ちた雰囲気とは打って変わっておどおどした態度で、すっとんきょうな事を言い出した京極先生に、警備員は少し戸惑っているようだった。
「そうじゃなくて、今日はずいぶんお早いお帰りですね、と、お聞きしたかっただけなんですが」
「あら、そう……そうなの。ちょっと用事があって戻っただけなのよ。それじゃあ」
勇樹はいつも厳しく追い出されているトラウマからか、警備員と目も合わせずそそくさとその場を去ろうとしていた。
「ご苦労様です」
警備員は敬礼をして京極先生を見送ろうとした。だが、京極先生は立ち止まって
「あ、私の部屋って何号室でしたっけ?」
と、訪ねた。
「何号室って……309号……」
「309……そうよね、自分の部屋の番号を忘れるわけないじゃない、冗談よ」
そう言ってそそくさと玄関を後にした。
「焦ったぁ……京極先生、ご協力感謝します。」
勇樹は嬉しそうに自分の身体を眺めながらそう呟くと、階段を登って三階にむかった。
「さて、309.309……と、[わたし]の部屋はぁ……あの角ね。ん?」
見ると、京極先生の部屋であるはずの309号室から、まだ放課後でもないのに何故か生徒会長の斉藤 美保子が出てきたのだ――
移身(第3話)……おわり
第四話へ
あとがき
今回は潔癖症の女性、京極先生に乗り移って一人エッチするシーンでした。
潔癖症の女性に、普段取らない行動を取らせるという部分を強調したかったのですが、ちょっと甘かったかも知れません(^^
それでは最後まで読んでくださった皆様、ありがとうございました。
ecvtさん&Tiraでした。