リターンでガールよ! 

第1話 

 ここは地球、西暦2300年ともなれば銀河系ならず他の星系まで人類は進出していき、他の惑星生物との交流が行われていた。

 地球の人々は他の文化の技術を次々に受け入れていったことにより、不老の技術が確立できた時期でもあったが、現在もそうだが複雑な法律が多く実際に使用できるという者は少ない。

 ここでは私が耳にした出来事について述べていきたいと思う。

 

 「キャー キャー …」いつも幼稚園は賑やかなものだ…

 「園長! 浦安物産の増岡会長が来られました。」

 「わかった、スクリーン室にご案内しなさい。」

 

 

 「増岡会長、どうですかな 希望の子供はいますか?」

 「うむ、あの娘がいいと思うのだが、資料はあるかね?」

 「はいはい、ありますとも、どうぞこれがあの娘の資料です。」

 名前 青木香澄、年齢 4歳、性別 女、家族 母親と弟の2名、血液型 B、住所 浦安市猫実……、病歴 なし、交換価格2000万円……

 「ほう、健康体だね。家庭環境も大丈夫そうだね。」

 「それはもうこの幼稚園の入園資格は、子供が入れ替わってもいいような家庭環境が条件ですからね。」

 「よし!私の残り時間も少ない。早速やってくれ。」

 「わかりました、では早速………」

 

 

 「香澄ちゃ〜ん! 先生と一緒についてきてね。」

 「うん!」

 「園長先生 連れてきました。」

 「よし! 寝かせろ。」

 「はい、御免ね香澄ちゃん、ちょっとの間オネンネしてもらうわよ〜」

 「えっ! うっ ムグムグ………、Zzzz……」

 「それでは増岡会長、あなたは左側へ、香澄ちゃんは右側へ服を脱いで入ってください。」

 「どうしても脱がなければいけないのか?」

 「もちろんです。服があると転換するときに使う液体が十分に身体に密着ができず、正常に作動しなくなります。悪ければ即死ですな。」

 「わ わかった………」

 

 

 この装置は記憶を取り出して、一時的に保管して身体が若返った後取り出した記憶を戻すという物だったが、いつの頃からか一部のお金持ちが今の身体ではなく、まったく新しい若い身体を欲しがる者が増えてきたために、この幼稚園を開設して希望する身体の品定めをしてもらうということになった。もちろん一時的に取り出した記憶はそのまま転換されるのだ。

 

 「スイッチON!」

  ぶい〜ん………、ひゅううん………、プシュ〜

 「よし、終わったな。」

 「ご気分はどうですかな? 増岡会長、いや 香澄ちゃん……」

 「う ううん…、お おお! わ 私が前にいる!」

 「うん、若いせいか身体が軽くって調子がいいの〜、ふむ、女の子の身体というものはこのような感じがするものなのか……」

 興味深げに大きい鏡の前で身体を触りながら、自分が女の子になったことを確認している………

 「さ、もういいでしょ? 家でまたみれるんですから、服を着てくださいな、香澄ちゃん。」

 「うん、わかった。」

 しぶしぶしながら着替える…

 「前の身体はどうしちゃうの?」

 まだ寝ている前の身体を見ながら言った

 「ああこれはもう電子化粉砕機に入れてしまうので、跡形も無くなくなってしまいますので、安心してください。」

 「何か怖いね。」

 「まあ証拠を残さないようにするには、これが一番いい方法なんですよ。」

 「そうか、よろしく頼む。」

 「で、私は今後どうすれば良いのかな?」

 「そうですね、なるべく4歳児として振舞ってもらうことですね。まあじきになれますよ、ここの幼稚園ではあなたと同じ交換組が4人いますから大丈夫でしょう。」

 「さあもう帰る時間になりましたから、教室に戻りなさいね。」

 「は〜い!」

 

 「せんせ〜い! さようなら〜」

 「はい、さようなら〜」

  教室の中は園児が次々とダッシュして送迎用のバスに乗り込んでいく音で、ちょっと騒がしい

 「うちに着いたら何をしようかな〜」

  気分がもう最高潮の香澄ちゃん………

 「1丁目のみんな〜、着いたわよ〜」

 「は〜い!」

  どやどやどや………

  香澄ちゃんも降りる

 「ただいま〜!」

  大きな声をだしながら玄関のドアを開け入っていく……

 

第二話へ

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 2001年に作成された作品です。

 あるHPに掲載されていたんですが、仮掲載以外不可(笑)になりましたので、CD−ROMに入れっぱなしでした。

 この作品は、長期連載を目的に作成しています。

 番外編(未公開)も作成してますので、その作品は別の投稿先に掲載させていただきます。

 番外編も長いですよ。

 投稿先は、ゆいゆい日記で案内します。