まわりには人家もなければコンビニもない、自販機もない、大菩薩山嶺の渓谷にひっそりと佇む一軒宿の秘湯。ここは武田信玄の隠し湯のひとつとして古い歴史のある地。この嵯峨塩館も百年以上の歴史のある宿とのこと。

敷居の高そうな外観だが、11時から3時まで立ち寄り入浴ができる。建物内部は外観から想像できない落ち着いたレトロ調の造り。宿泊客のチェックアウトからチェックインまでの空いた時間帯なので、温泉を目指してバイクを走らせる私には具合よく、ほかに入浴客がいない。渓谷を見下ろす露天風呂は四季ごとの趣がありそう。

いつもは日帰り温泉施設を利用することが多いだけに、ときに静かな宿の湯はまたべつの楽しみ。心のリフレッシュは隠れ宿の気分。いつかゆっくり泊りに来よう。