バイクとコンピューターの接点(98.9.20)


せっかくインターネットでモーターサイクルを取り上げるのだから、ちょっと息抜きに、なにかコンピューターとバイクの接点を捜してみよう。

まずは「HTML入門」や「Java言語入門」(いずれも邦訳はプレンティスホール刊)の著者で知られるLaura Lemay。彼女の ホームページを覗くと、彼女がバイク愛好者であり、「もし無人島に流されても、インターネットとバイクがあれば不自由しない」というのが面白い。実は私、HTML教本は彼女のこれしか持っていない。ウェッブページ作成の最新本から見るといかにも古いものだが、インターネットで発信するとはどういうことなのか、そのフィロソフィがベースにあるので、いい本だと思っている。ホームページ作成の最新テクニックなんて、あとからいくらでもついて来るのだから。

もひとつ、意外な発見だが、「Running LINUX」(by Matt Welsh, Lar Kaufman) の中にこんな一文がある。

Linux システムを稼働させることは、バイクに乗ったり、整備したりするのと少しも変わりません。多くのバイク愛好者は、バイクをいつも磨き、すり減った部品を交換するなど、自分のマシンの世話をするのが好きです。Linuxは、複雑なOSを自分の手でメンテナンスするのと同じような経験をさせてくれます。(155 ぺージ、小嶋隆一訳、O'Reilly Japan)

なるほど、これだとバイク愛好者はみなハッカーになれそうな気がしてくる。この比喩が気に入って、私もLinuxを2年前からいじっているが、まだまだ小型免許のレベルだね。余談だが、そもそも、バイクと同様、Linux のばあいも、だれも話し相手がいなかった中でひとり始めたことで、私はライナックスと呼んで、もとい、読んでいたのだが、それを今更リヌクスだのリナックスだのと言われると、別物に思えてしまう。私にとっては、だれがなんと言おうと、ライナックス。漫画ピーナッツのキャラクターのライナスを連想させるのもいいし。まあ、こんなことはどうでもいいか。

私も、きれいにメンテされている古いバイクが、路上に停められている姿を見るのが好きだ。新車がピカピカしているのは当然だが、年式の古いバイクの手入れが行き届いているのは、持ち主のバイクにかける思いがしのばれる。その点、パソコンも同じ。やたら最新の最速モデルを追いかけて、それを見せびらかすのもいいが、使い慣れた、気に入っている機種のハードとソフトをうまくメンテしたり、アップグレードして、できるだけその性能を引きだし、愛用するのもひとつだ。その意味からも、バイクのように、愛着を感じるようなデザインがパソコンにも欲しい。会社のわが部では、マックClassic II をいまだ愛用している女性がいる。動いているのは、Quark XPress 2.0とExcel 2.0 どちらも英語版。ほかに200MHzのマックも使えるのに、自分の机に置くのは、このかわいいマックがいいそうだ。このところのiMacの人気を見ていると、かつてKAWASAKIのGPZ400Rが登場したとき、その息を飲むような革新的なデザインに興奮した記憶と重なってしまう。

車もバイクも、やたら排気量と馬力を崇拝する風潮が長く続いたが、ジャストサイズという流れも静かに胎動している。パソコンもCPUの能力が行きつくところに収まってから、初めてジャストフィットの用途が見えてくるのかも知れない。





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