・后(きさき)兄弟・
異星の王子様 22
●ジェラルド
「おじ様、
ちょっとよろしいですか?」
●尚也
「おじっ……。
………何かな?」
●ジェラルド
「汐瑠さんとおじ様は、
どのようなご関係ですか?」
●尚也
「えっ、汐瑠君と?
…どのようなって、
そりゃあまぁ、なんだ……」
●尚也
「ああ、汐瑠君いい所に。
この子に私と汐瑠君の関係に
ついて質問されたのだが…」
(子供相手に
「愛し合っている」と
言ってしまって良いものか…)
●汐瑠
「あ、そうなんですか。
…あのね、僕とこのお兄さんの
関係は、上司と部下だよ」
アッサリ
●尚也
「あ……そ、そうだな。
…その通りだ………」
そんなミもフタもない…ヽ
●ジェラルド
フッ……
●ジェラルド
「じゃあ汐瑠さん、
もしかして今フリーですか?
僕にもチャンスあります?」
●尚也
「!!」
●汐瑠
「チャンス?何の?」
●ジェラルド
「フ…、何ってもちろん
恋人候補ですよ。
あなたの料理の腕に惚れました」
●汐瑠
「え?」
●ジェラルド
「僕も今はまだ子供ですが、
すぐに大きくなります。
そうしたらすぐに同棲して
いずれは結婚……」
●尚也
「許・しま・せん!!
それにアレだぞ!
料理だけ上手くたって、
もしかしたら性格破綻者かも
知れないぞ!?
君はまだ、人を見る目を
養う方が先だろうっ」
●ジェラルド
「そ…そうなんですか?」
性格破綻者…。
●尚也
「ああ。そうだともっ」
もっといろんな人を見るべきだ!
●汐瑠
「………………」