・后(きさき)兄弟・
お年頃ですから 17
●アーロン
「ちょっと何言ってんの?
君、僕の話聞いてた?
…これだからロボは……」
●シュリオン
(ロボ…っ!?)
●マキシム
(“ロボ”は古いだろ…)
●イブキ
「ええ、聞いておりましたとも!
私には人の言葉を一語一句
のがさず聞き取り記憶する機能が
備えられているのですっ!」
●アーロン
「だったら何で、今の話から僕が
嫌われてるとかいう、ふざけた
見解になるわけ」
●イブキ
「私の中に備えられた
データによりますと、
人間の言動には、そこに至るまで
にそれぞれの理由があります。
先程あなたは、女性を生意気・
攻撃的と表現しましたが、シュリ
オン様にとってはそうではない。
それは、シュリオン様が普段から
女性にとても優しいから、
皆からも好意的に受け入れられて
いるのでしょう。
つまり、女性達に生意気な態度を
とらせているのはあなたであり、
あなたがそのように扱われる
のは、生意気で攻撃的な
あなた自身のせいです。
あなたは同属嫌悪という言葉を
ご存知ですか?
相手の中に、自分自身の
目をそらしていたい欠点が
垣間見えるからこそ、余計に腹が
立つんです」
●アーロン
「ちょっと、何アイツ!
生意気なんだけど!」
●イブキ
「ほらまた言った。生意気って
言った。ふふふふっ♪」
●シュリオン
「ほ…ほらアーロン、
イブキはまだ赤ちゃんみたいな
ものだから……」
たぶん。
●アーロン
「こんなイヤミな赤ん坊
いないよっっ!!」
●マキシム
(……それもそうだ)
●アーロン
(〜〜〜〜〜っ!ムカツク…っ)
●マキシム
「でも良いな…、アンドロイド」
ちょっと欲しくなった。
●アーロン
「何言ってんの?
アンドロイドってすごく高いん
だよ?無理でしょ」
●マキシム
「っ…な!わかってるさ!
言ってみただけだろうっ…」
●シュリオン
ああもう……。
●アーロン
「フン」
ちょっとスッキリ。
仲が微妙な二人にはさまれるのは
結構ツライ…;
頑張れシュリオン。