・后(きさき)兄弟・
お年頃ですから 17

アーロン
「ちょっと何言ってんの?
君、僕の話聞いてた?

…これだからロボは……

シュリオン
(ロボ…っ!?)
マキシム
(“ロボ”は古いだろ…)

イブキ
「ええ、聞いておりましたとも!
私には人の言葉を一語一句
のがさず聞き取り記憶する機能が
備えられているのですっ!」

アーロン
「だったら何で、今の話から僕が
嫌われてるとかいう、ふざけた
見解になるわけ」
イブキ
「私の中に備えられた
データによりますと、
人間の言動には、そこに至るまで
にそれぞれの理由があります。
先程あなたは、女性を生意気・
攻撃的と表現しましたが、シュリ
オン様にとってはそうではない。
それは、シュリオン様が普段から
女性にとても優しいから、
皆からも好意的に受け入れられて
いるのでしょう。
つまり、女性達に生意気な態度を
とらせているのはあなたであり、
あなたがそのように扱われる
のは、生意気で攻撃的な
あなた自身のせいです。
あなたは同属嫌悪という言葉を
ご存知ですか?
相手の中に、自分自身の
目をそらしていたい欠点が
垣間見えるからこそ、余計に腹が
立つんです」

アーロン
「ちょっと、何アイツ!
生意気なんだけど!」

イブキ
「ほらまた言った。生意気って
言った。ふふふふっ♪」
シュリオン
「ほ…ほらアーロン、
イブキはまだ赤ちゃんみたいな
ものだから……」
たぶん。
アーロン
「こんなイヤミな赤ん坊
いないよっっ!!」

マキシム
(……それもそうだ)

アーロン
(〜〜〜〜〜っ!ムカツク…っ)
マキシム
「でも良いな…、アンドロイド」
ちょっと欲しくなった。

アーロン
「何言ってんの?
アンドロイドってすごく高いん
だよ?無理でしょ」

マキシム
「っ…な!わかってるさ!
言ってみただけだろうっ…」
シュリオン
ああもう……。
アーロン
「フン」
ちょっとスッキリ。

仲が微妙な二人にはさまれるのは
結構ツライ…;
頑張れシュリオン。

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