●依頼No.440 依頼者:ゆっこさん

調香師の出てくる話について

10年以上は昔(もっとかも)の作品で、 調香師になるためのプロセスが詳しく書かれた作品を、ずっと探しています。
「鼻(ネ)の称号」という言葉が出てきますが、ここで初めて知りました。(「ギャラリーフェイク」ではありません(^_^;) )家中ひっくり返してみたのですが、見つけられず、お願いに上がりました。広大な花畑や、ヨーロッパ調の風景は覚えているのですが、肝心の人物の絵が思い出せず、そのため作者もタイトルも思い出せません。こんな情報で、もしピンと来る方がいらっしゃいましたら、宜しくお願いします。


●「鼻(ネ)の称号」が出てくる話を確か、佐伯かよの先生の作品で読んだ事があります。「鼻(ネ)の称号」という言葉をその作品で、初めて聞いて、オオッと感動(?)した覚えが。 どの作品か思い出せないのですが、『口紅コンバット』だった気がするのですが・・・あやふやでごめんなさい。どうでしょうか。(B.B.レインさん・02/07/11)

●ゆっこさんのお探しの作品では、無いかもしれませんが、佐伯かよの先生『口紅コンバット』第1話(全4巻の内の第1巻収録)に、「鼻(ネ)の称号」が出てきていた事を確認したのでお報せします。

佐伯かよの先生『口紅コンバット』小学館PETIT SEVEN COMICS第1巻(1984年02月20日第1刷発行)。

紅鳥 忍は、17歳高校生。豊かな長い黒髪を持つ美少女。彼女は、ただの高校生ではなく、日本を揺るがす力を持つ
「紅鳥コンツェルン」の総帥でもある。忍が心を許せるのは、従妹の理絵のみ。理絵もまた、彼女と同じ高校生かつ「紅鳥コンツェルン」の総帥。「紅鳥コンツェルン」の傘下企業、ジュリア化粧品の社長令嬢は、同じ高校に通っている。忍は、ジュリアの社長令嬢と間違われ誘拐され、第三者の別荘に連れて行かれる。誘拐犯人は、訪問販売のジュリア化粧品を使ったせいで、顔がただれ、結婚出来なくなってしまった女性。忍は、彼女の話を聞き、ジュリア化粧品は、訪問販売はしないからその化粧品は、偽ものだと言う。しかし、容器は本物なので、その事から、社内に陰謀の陰を感じる。そこヘ別荘の持ち主(成金風)が、愛人と共にやってくる。鍵や調度品を壊したと騒ぐ彼に、さっと小切手をきり、別荘を買いとってしまう忍達。誘拐犯の女性は、自分とは、全く次元の違う忍と理絵に、己の小ささを感じる。忍は、理絵と共に獅子身中の虫をいぶりだし、ジュリア化粧品の危機を救う。偽ジュリア化粧品のせいで傷ついた誘拐犯の女性には、アフターケアーを施しハッピーエンド。

ラストは、ジュリアの新作口紅を渡された忍の、キメゼリフ「女は、紅を引いて 戦うのよ」

肝心の「鼻(ネ)の称号」が出てくるシーンは、 誘拐された別荘で、理絵が、誘拐の女性に『忍は、フランスの調香師の最高の称号・「鼻(ネ)の称号」をもっている』と語るんです。すると、忍が、『グラスゴーのローズ・ド・メイ』、『ジュリアがもっている山梨の花畑』について語ります。バックに花畑が描かれています。

もしこれが、正解だとしたら、ネタバラシになってしまいましたが、後のストーリーも面白いので、是非、全話通して読んでみてください。(B.B.レインさん・02/07/11)

●ありがとうございます、B.B.レインさま!ものすごく、そんな気がしてきました! ラストのセリフも忍の表情も覚えています。「語り聞かせ」だから、そのシーンにキャラの絵がつながらなくて思い出せなかったのかもしれません。早速、本屋に行って確認してきます〜!!わくわく〜。すぐご報告にあがりますね! (ゆっこさんさん・02/07/12)

●古本屋さんで文庫版が運良く1巻だけあったので購入、確認いたしました。 私の記憶にひっかかっていたのは、確かにこれでした!本当にありがとうございました。しかしですね、新たに謎が出てきてしまいました…(^_^;) 。続けておうかがいしてよろしいでしょうか?ガロン単位、花畑、「鼻の称号」は記憶どおりで、感動しました。B.B.レインさまの御指摘は正しかったのです。
しかし、これ以前に「調香師」の話をどこかで読んでいる、という記憶が蘇ってしまいました…。新たに思い出したのは、朝(暗い内または夜明け前)に花を集めること(香がよい、または香が飛ぶから)、花をたくさんたくさん集めて、でもそこから取れる香水はほんの少しだということ、「口紅コンバット」ではとても簡単に「鼻の称号をもっている」と語られていましたが、もっと厳しく大変なもの、という印象のエピソードを読んだ気がするのです。 逆に「鼻の称号」は出てきたかどうか分かりません。留学、とか研修、学校だったかもしれません。完全に同じキーワードなので、質問を続けさせていただきましたが、 これは一度「解決」として、新たに項目を設けさせていただくべきでしょうか?
ともあれ、一つスッキリして、大変うれしく思います♪B.B.レインさま、丁寧なお返事をどうもありがとうございました。久しぶりに読んだら、おススメどおり、本当に面白かったです。 持っていたはずなのに、どうやら誰かに貸したままどこかへいってしまったようです。ぜひ続きを探して買ってこようと思います(笑)。 (ゆっこさんさん・02/07/12)

●『口紅コンバット』1巻みつかって良かったですね!

>「調香師」の話
>朝(暗い内または夜明け前)に花を集めること(香がよい、または香が飛ぶから)、
から、思い浮んだ作品があります。 お探しの作品とは、違うかもしれませんが。かなり古い作品です。

市川ジュン先生『レディ・エックス』 (「別冊マーガレット」'74年11月号掲載・ マーガレット・コミックス「それぞれの旅」収録)「調香師」の話で、サスペンスものです。あらすじは、依頼No.424 市川ジュン・バラの香りがヒントのサスペンスものについてを読んでください。

『香水作りは 朝まだき お花つみから はじまります』
『お日さまの光で 香りのこわれないうちに ・・・』
という記述が、『南仏グラースのばら畑』で花を摘女性達をバックに書かれています。

ただ、
>花をたくさんたくさん集めて、でもそこから取れる香水はほんの少しだということ
らしい記述はありません。 『咲きかけのつぼみ どっさりつんで』という表現はあります。それから、「鼻の称号」は出てきません。 (B.B.レインさん・02/07/13)

●先日読んだ時は「ちょっと違うかな」と思い、新スレッドをたてさせてもらったのですが、『南仏グラースのばら畑』で花を摘む女性達、というところがすごく記憶とかぶるので、 ぜひ探して読んでみたいと思います!ミステリー好きなので、興味もわきました。でも、もしこれでドンピシャリだったら大笑いですね…(^_^;) 。

それにしても「調香師」というだけで2作品を提示していただき、御記憶力のよさに感服するとともに、大感謝です!(^O^)(ゆっこさんさん・02/07/13)