●依頼No.996(1605) 依頼者:ぽこぽこさん(07/06/14)

汐見朝子・心がきれいな頭の悪い男の子が出てくる話について

「りぼん」だったと思います。30年以上前だったかな?

いつも鼻水を出していてみんなに馬鹿にされている男の子がいました。でも心がきれい。話し方も、「〜だよ」というのを「〜らよ」というような感じだったと思います。最後は安らかに死んでしまったような気がするんですが・・・もう一度読みたいのでお分かりになる方、ぜひ、題名と単行本になっているようなら収録の本の題名もお願いします。

●少ない情報と大昔のおぼろげな記憶だけなので違っているかもしれませんが、思い出した作品があります。「りぼん」1972年12月号掲載の『あほんだら』ささやななえ

概略のストーリーが紹介してあるページがあったので参照してください。

この作品は作者の初期の代表作で単行本も文庫も出ているのですぐに見つかるかと思います。
鼻水を垂らした少年と煙突の上で泣いているシーンを覚えているのですが…。(トテさん・07/06/15)


ぽこぽこ様がお探しの作品は、もしかしたら汐見朝子さんの『春の足音』ではないかと思いました。

その話だとすれば、3年くらい前にやはりこちらのサイトで依頼があり、私がレスを付けさせて頂き解決したのですが…。

こちらのサイト内で依頼No,773についてのページを見て頂ければ作品の詳細が載っています。(作家リファレンスで汐見朝子を開けばすぐに見つかると思います。)1974年「りぼん」に掲載された読みきり作品です。

『春の足音』ではないかと思った理由を挙げると、登場する小児マヒの男の子が言葉が不自由な為「友達」を「ともらち」、「〜だね?」を「〜らね?」という風に話すこと。悲しい最期ではありながら微笑みを残して死んでゆくこと。そして、汐見朝子さんが描いていることなどです。

『春の足音』は、そのままコミックスのタイトルになって、読みきり集としてりぼんマスコットコミックスから出ていますが現在は絶版です。ネットの古本屋などで気長に探せば見つかる可能性はあると思います。(乙女座のジュンさん・07/06/15)

●たびたびすみません。
お風呂に入っていて、ふと汐見朝子さんの別の作品も思い出したので追記させてください。

『春の足音』が「りぼん」に発表された1974年、汐見朝子の読みきりが「花とゆめ」7月号にも掲載されたのですが、その中に出てくる男の子がいつも鼻水をたらして周囲の人々からバカにされていたような気がするのです。作品名は『金色のあした』です。

田舎から上京してラーメン屋でバイトをしている主人公は、田舎者でグズな自分に激しい劣等感を抱いています。そんな主人公が、いつも鼻水をたらし周囲からさんざんバカにされている少年と仲良くなり、友情を深めていきます。ある日バイト仲間の不良に誘われ舞い上がってしまった主人公は、少年との約束をすっぽかして不良のたまり場へ足を運びます。しかし、不良たちが彼女を誘ったのは仲間に入れる為ではなく田舎者をバカにしてからかう目的であった事を知った主人公は、自分にとって本当に大切な友達は、みんなからバカにされているあの少年だけだという事に気づきます。

目が覚めた主人公は少年に会いに行くのですが、少年は主人公との約束の場所で一晩中雨に打たれながら主人公が来るのを待ち、死んでしまった…というような話だったと思います。

この『金色のあした』については、おぼろ気な記憶しかなく内容に誤りがあるかも知れませんが、一応ご参考になればと思い書かせていただきました。こちらはおそらくコミックス未収録だと思います。(乙女座のジュンさん・07/06/16)

●トテさん、おとめ座のジュンさん!ありがとうございます。こんなに早く探していただけるとは思いませんでした。お二人から教えていただいた作品、探してみます。時間がかかるかと思いますが・・・教えていただいた作品全部読んでみたいですね。ありがとうございました。(ぽこぽこさん・07/06/16)