Gold Plum

第三章


救出


〜涼介＆みのりの場合〜


六

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「そんなにお嬢様が心配なのでしたら

涼介君が守ってさしあげればいいと思いますよ」

　碧の言葉に涼介は硬直する。

（俺が？　いや、そりゃ守るつもりではいるけど、でも……）

　みのりがどう思うだろう。

そんなことを想い人に言われたらやりきれないのではないだろうか。

　 「そ、それはそうですが……」

　ちらりとみのりを窺うと、

彼女の頬が怒りで赤く染まっているように見えた。

「碧！　やっと正気に戻ったと思ったら何言ってるのよ！」

　真っ赤になっていきり立つみのりを前に、涼介はこっそり溜め息を吐く。

（やっぱり碧さんに守ってもらったほうが嬉しいもんな……）

　まあ、お似合いの２人だから応援しようとは思うが。

なぜか気分が沈む。

（なんでだ？）

　胸の奥がちくちくと痛み、涼介はそっと左胸をこすった。

（なんか息苦しい……）

　もう年だということだろうか。

十代の最後でもう老化が始まってしまったかと思うと、

ますます不快な気分になる。

一人渋面を作っていると、脇から紅の声がした。