Gold Plum





第三章


救出


〜涼介&みのりの場合〜




D




「先生、そのようなことを言うのなら

お嬢様を止めてくださってよかったんですよ?

まあ、今更ですがね。紅待ちなさい」

 麻里にそっけなく言い捨て車から降りる碧に目を瞠るそのうちに、

ラフな格好をした男たちがみのりへ走り寄ってくる。

(まずい!)

 これでは彼女の身が危ない。

「みのりさん!」

 涼介は走りながらみのりへ注意を促すも、

先に男たちが彼女の前へ立ち塞がった。

「え? 何よあんたたち!」

「お嬢さま!」

 紅の叫びを聞きながら、涼介はすぐさまみのりと男たちの間に入る。

彼女に何かあれば梅八家の一大事だ。

(それに……)

 どんな理由があろうと、

こんなにか弱い少女を狙うなど許されることではない。

「ちょっとなんであんたが私をかばうのよ!」

 肩に手を置きながら非難してくるみのりを庇いつつ前方を睨むと、

男の一人が手を伸ばしてきた。










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