Gold Plum
第三章
救出
〜涼介&みのりの場合〜
四
D
「先生、そのようなことを言うのなら
お嬢様を止めてくださってよかったんですよ?
まあ、今更ですがね。紅待ちなさい」
麻里にそっけなく言い捨て車から降りる碧に目を瞠るそのうちに、
ラフな格好をした男たちがみのりへ走り寄ってくる。
(まずい!)
これでは彼女の身が危ない。
「みのりさん!」
涼介は走りながらみのりへ注意を促すも、
先に男たちが彼女の前へ立ち塞がった。
「え? 何よあんたたち!」
「お嬢さま!」
紅の叫びを聞きながら、涼介はすぐさまみのりと男たちの間に入る。
彼女に何かあれば梅八家の一大事だ。
(それに……)
どんな理由があろうと、
こんなにか弱い少女を狙うなど許されることではない。
「ちょっとなんであんたが私をかばうのよ!」
肩に手を置きながら非難してくるみのりを庇いつつ前方を睨むと、
男の一人が手を伸ばしてきた。
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