Gold Plum

第四章


疑惑


〜涼介＆太一の場合〜


六


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「何が書いてあるんだい？」


　涼介は出てきた紙を持つ太一へ尋ねる。


「んーっと」


　太一が眉根を寄せて紙を見ると、

太一の背後から野木崎が覗き込んだ。


「これって地図じゃない？」


　野木崎の言葉に涼介が目をしばたたく。


「地図、ですか？」


　そういえば誰だったかも種がらみで地図を見つけた、

と言っていた気がする。


（ってことは、

これもどこか黄金梅に通じる場所を記してるってことか？）


　以前の話を総合するとそうなるが、本当にそうなのかは謎だ。

顎に手をあて考え込んでいると、太一の声がした。


「どこの地図なんだろう？　おにいちゃんわかる？」


　振り仰いできた太一に紙を手渡される。

正直、きちんとわかる自信はない。


（祖父さんや祖母さんの言ってること、ちゃんと聞いておくんだったなあ……）


　今更悔やんでもしかたのないことを思いながら、

涼介は地図へ目を落とした。