Gold Plum

第四章


疑惑


〜涼介＆太一の場合〜


二


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（みのりさん……、

君が言っていたことはやっぱりある意味正しいのかもしれない）

　善郎もこの太一の祖母も、

昔から言われて続けていた偏見が染みついてしまっているのだろう。

変えることはできないかもしれないが、

少しでもその絡まった思想が解れるきっかけになることはできないだろうか。

なんとか言葉を紡ごうと口を開きかけた時、太一の祖母が先に口火を切った。

「一美さん、この方やっぱり詐欺師か何かよ！　警察に連絡いれましょう」

　太一の祖母の言葉に、母親のほうも力強く頷く。

「ええ、そうですね。

梅八家の一員である人なら美都子様と同じ考えのはずですものね」

　有無を言わせぬその様子に涼介は手を前へだした。

「いえ、ですから僕とみのりさんはそういう考えではなくてですね」

　梅八家が全員そんな考えの人間だと思われるのは辛い。

必死の思いで否定するが眼前の女性たちが聞いてくれるようすはほとんどなく、

涼介は半ば絶望した。