Gold Plum

第六章


対峙


〜善郎＆太一の場合〜


四


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「……わかった。じゃあ、とりあえずそこに座れ」


　決意とともに顎でちゃぶ台を示すと、芽衣子が不思議そうな顔をした。


「ここに？　なんで？」


　首をかしげる芽衣子の後ろから、和子が湯飲みを持ってやってくる。


「お夕食はどうします？」

「あとで食う」


　尋ねる妻へ答えると、和子が朗らかに首を縦に振った。


「はいはい」


　台所へ引っ込む和子を見送っていると、芽衣子がさらに問いかけてくる。


「なんでここに座る必要があるの？」


「みのり様から連絡が来ることになってるんだ。お前も聞いてろ」


　何も知らないでいるよりは、

これから起こることをすべて知っておいてくれるほうがいい。


（どうしてもあいつと一緒になると言うならなおさらな）


　娘の行く先が幸福なものになるのか否かは、自分の返答にかかっている。

そんな気がして溜め息を吐くのを尻目に、芽衣子が返答した。


「うん。わかったわ」


　素直に頷き、横へ座る。

善郎は携帯をちゃぶ台の上へ置き、和子の淹れてくれたお茶を口に含んだ。