Gold Plum
第六章
対峙
〜みのり&涼介の場合〜
七
IH
「そう何度も雪姫様に踊っていただくなど。あなた方は安易に
考えすぎではないですか?」
最もな言い分にぐうの音もでない。
(駄目か……)
もっと自分が注意しておけば。
涼介は唇を噛み締める。
「お願いします! 雪姫様!」
「色々と想定外のことが起きてしまったのよ。
のみさんたちだって見ていたから知ってるでしょう」
「そ、そうですよ! 律子さんの言う通りです!」
野木崎の言葉に小越が深く同意する。
息を巻く勢いの小越を見て、みのりが一歩前へ踏み出した。
「のみさん。何度も雪姫に踊ってもらうことは申し訳ないと思っています。
でも、一度で上手くいっていたらみんなとも、お母様や高松さんとも
対話できなかったと思います」
その通りだ、と涼介は深く頷く。
どうか2人にみのりの想いをわかってもらいたい。
その一念のみで涼介も一歩前へ踏み出した。
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