Gold Plum





第六章


対峙


〜みのり&涼介の場合〜





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「みのり様も踊るの? すごーい!」

「梅宮さんならできるはずです!」

「これは見物ですなあ」


 手を叩いてはしゃぐ太一を皮切りに、小越と山波が賛同し始めた。


(え? そんな、待って)


 雪姫からの唐突な提案に面を食らっている内に話がどんどん

進みそうになっている。

みのりは慌てて、盛り上がっているみんなの輪の中へ入った。


「え、ダメよ。無理だわ。私が一緒に舞うだなんて」


 あんな素晴らしい雪姫の舞を見たことのある人たちの前で

舞うことなんてできない。

もし舞ってしまったら、自分の拙さにがっかりさせてしまうだろう。


(せめてもう少し練習したあとだったら……)


 みのりは謙遜でもなんでもなく、断った。しかしそれを涼介は

遠慮と捉えたのだろうか。説得をしてくる。


「みのりさん、君なら大丈夫だ。

だってずっと練習してきてたんだろう?」

「そうだけど、でもお母様や雪姫みたいには舞えないわ」


 みのりは涼介の言葉に頷きながらも言い訳がましく断った。

しかし、そこへ美都子が割って入ってきた。










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