Gold Plum
第六章
対峙
〜みのり&涼介の場合〜
七
AI@
「みのり様も踊るの? すごーい!」
「梅宮さんならできるはずです!」
「これは見物ですなあ」
手を叩いてはしゃぐ太一を皮切りに、小越と山波が賛同し始めた。
(え? そんな、待って)
雪姫からの唐突な提案に面を食らっている内に話がどんどん
進みそうになっている。
みのりは慌てて、盛り上がっているみんなの輪の中へ入った。
「え、ダメよ。無理だわ。私が一緒に舞うだなんて」
あんな素晴らしい雪姫の舞を見たことのある人たちの前で
舞うことなんてできない。
もし舞ってしまったら、自分の拙さにがっかりさせてしまうだろう。
(せめてもう少し練習したあとだったら……)
みのりは謙遜でもなんでもなく、断った。しかしそれを涼介は
遠慮と捉えたのだろうか。説得をしてくる。
「みのりさん、君なら大丈夫だ。
だってずっと練習してきてたんだろう?」
「そうだけど、でもお母様や雪姫みたいには舞えないわ」
みのりは涼介の言葉に頷きながらも言い訳がましく断った。
しかし、そこへ美都子が割って入ってきた。
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