Gold Plum





第六章


対峙


〜みのり&涼介の場合〜





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「私も皆さんにお会いできて本当に良かったです」


 みのりは心の底からの感謝を込め、微笑んだ。

太一の元気な返事が、いの一番に飛び込んでくる。


「うん。ねえ、みのり様。

早く『みんなが幸せになりますように』って願って黄金梅を

咲かせようよ」

「そうね。それでは皆さんもよろしくお願いします」


 待ちきれないと言わんばかりの太一の提案にみのりも同意し、

周囲を見渡した。


「ああ」


 首肯した涼介と視線を交わし、微笑み合う。

そして、『みんなが幸せになりますように』という願いと共に

果汁を一気に飲み干した。


 口の中に残っている梅の甘酸っぱさを味わいながらみのりは

閉じていた瞼を開く。

さっき雪姫と一緒に舞った場所を見つめる。

次の瞬間、平らだった地面が盛り上がり、小さな芽がひょっこりと

顔を出した。


「わぁ! 携帯出さなきゃ!」


 太一が慌てた様子でリュックから携帯を取り出す。

その間にも、芽はどんどんと大きく、そして太くなり

苗木へと育っていった。


「もう、若木なんて普通じゃ考えられない成長速度よね」

「ですね」


 感嘆の声をあげる野木崎に小越が静かに頷いた。










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