東京スカパラダイスオーケストラ 15周年記念ライブ
2004.10.22 国立代々木競技場第一体育館

2004年10月22日当日、仕事は午前中で午後から半休。ホーバー出航時刻が12:35 会社からホーバー基地までタクシーで10分程度の距離にもかかわらず会社を出たのが12:27というむちゃくちゃな出発だったがあらかじめタクシーの中から電話をしていた為無事にホーバーにも乗船。飛行機で6月ぶりの上京。

着陸しようとしていた瞬間、再び機体が急上昇!何が起きたのかと思いきや、着陸する予定だった滑走路にこの機の前に着陸した飛行機に鳥が突っ込み滑走路が閉鎖された為迂回してまた着陸しますとの説明。おいおい去年のエゾじゃないんだから。でも無事に20分遅れて着陸。

渋谷のタワレコ、一番目立つアジカンのディスプレイ前で数名と待ち合わせ。その後会場へ徒歩で向かう。渋谷口から行くとNOAHの開場待ちの人もいた。原宿口の方に回ると物販のテントと少しずつ集まっている人。会場限定シングル「さらば友よ」が流れまくっている。早速購入。この春はTシャツ買っていなかったので購入。ついでにタオルも忘れてきたので現地調達。

入り口のところまで移動してポスターを見ていたりしたら・・・どこかで見た毎度の九州メンバー到着、したので背後から飛び蹴り。久々(でもない様な)の再会。しばらくしていると残りの合流メンバーも集合。更に他にも再会したい方々ともできる限り再会。そして各地の物産と大分の物産を物々交換。みなさまありがとうございました。

しばらくしゃべっているうちに開演時間も迫りつつあったのでスタンド・アリーナと分かれて入場。代々木3回目にして初アリーナ。通路を通って会場内に入ると前方にステージ、各ブロックに座席が。さてと座席を探す。左側Bブロックのなんと最前列。これは前に椅子がないからうってつけ。丁度北原さんやパーカッションの延長線上くらいの位置で且つ今修行中のドラムも見える。多少うろうろしながら流れてくるSKAの音に身を任せ座っていた。

19:32分。SEの音にレコードの針を落とした時の様なノイズ音が。これは来る、と思っていたらスウェーデンの城!照明が消え場内は歓声と手拍子に包まれる。銀色のスーツを身に纏い10人の男達、東京スカパラダイスオーケストラ登場!歩いて出てきたその姿、いつもよし気合が入り、しかしながら自信と余裕もうかがえた。

楽器を構えて第一音は何かと思っていたら!うわぁーーーー!Burning Scale!!いきなりスイッチ入りまくり。イントロが鳴り響いた瞬間大歓声に包まれた館内。生で聞くのは初めてだったこの曲、しょっぱなから全開で踊った。

2曲目はハイハットの刻みで始まる(We know It's)All or nothing!冷牟田さんのトースティングも冴え渡る。

NARGOさんが一瞬履けた瞬間よもやと思ったらピアニカ持参で再登場!3曲目ここで来るかSKA ME CRAZY!ステージ上も客席もテンション高い!北原さん更に回る回る!

大歓声の中、第一声はやはりこの男、スカパラの歩く詩人、熱き野武士、説教大王、谷中敦!「今日は15周年なんで、いつもより15%増しでいくぞーーー!!」っていいのかおい15%で(笑)せめて150%とか言っときましょうよ。久々の「盛り上がる準備はいいかー!!」も聞きながら私の目線はジャンベをセッティングしているパーカッション奏者へ。ジャンベだジャンベだ・・・「この曲聴いてくれー!STROKE OF FATE!」

ベースの音とギターの音(今日はアコギじゃなかった)が鳴り響きジャンベの音が重なって重厚なホーンズのサウンドが鳴り響く。かっこいいよなぁこの曲、と思いながら身を任せる。おおジャンベの人前に来た。GOING ROUNDツアー以来久々にまともにその叩きっぷりを見た。うまいなーやっぱり。続いて真っ直ぐで巧みなTpソロ、腰を動かしながらも力強いバリサクソロ。そして最後の最後に沖さんのソロ、最初音がちょい割れ気味だったのが気になったけど鋭い音色、巧みな動き、痺れまくり。

重厚な楽曲の後に軽快に鳴り響くサックスのこのリズム!北原さんのぷぅわ〜〜〜ん♪というボールが飛んでいく音!うわ〜うわ〜うわ〜!!ホールイン・ワン!イヤッホッホー!!仔象は去年の郡山で聞けたけど今までこれを演奏したイベントには参加したことがなかったため大感激。ステージ沿いを歩くあの動きはなかったもののハッピーな音色と空気が開場を包んだ。

そのハッピーな空気をそのままにごきげんなドラミングとベースの動き、そしてMR..GAMOがマイクを持ってNatty Parade!!NARGOさんと北原さんのソロ合戦もチューリップに始まり楽しそうにバトル。楽しんでるな〜ステージ上も。

こうしてテンションは高いまままたしてもここ最近のテンションソング、栄光のエンブレム!馬鹿になれとの猪木の言葉がまさにはまると私は思っている曲。CDで聞いた時よりライブで聴いて踊ったほうが圧倒的に印象がいいこの曲。モンキーモンキー。

沖さんのご機嫌なキーボードの響きが鳴り響けばCALL FROM RIO!外はもう10月なのに一気に夏気分。

ご機嫌ムードから一転、うおっこのクールなドラミングは!You don't know(What ska is?)!私の隣では友人が始めて行ったライブ(私からの誕生日プレゼントということで連行した神奈川)のアンコール曲だったので大感動していた。

ここで照明が落ちステージから「こんばんは」の声。誰だろうと思ったら珍しい!NARGOさんだ!こんなところでみんなと15周年を迎えられて感激していると胸にTpを抱いて感極まった声で。

1曲歌わせてくださいと始まったのは雨の奇跡。その歌にはますます磨きがかかり、まっすぐな歌声が開場中に響き渡っていた。後半Tbがメロを吹いていて美しい旋律が会場を包んだ。DVDの風景が思い出された。

しっとりと曲が終了。一瞬浸っていたがフロアタムのドラミングで一気に我に返る!来た来た来た来た久しぶりに来たっ!譜面台も準備されてホーンズも定位置に着いて火の玉ジャイブ!GAMOさんのマイクパフォーマンスも冴え渡りつよっさんのベースプレイには今日も痺れた。

そのままの位置で聞いたことない曲が1曲、これは新曲かもしや。クールでjazzyかつちょっとロックな感じも。新しい楽曲がどんどんどんどん生まれている。すごいな。

そしてこりゃまた久しぶりのFingertips!沖さん天才!天才!!!!顔で弾く男!!果てしなく繰り広げられる沖祐市ワールド。場内大歓声。さすがにまだ怪我が完治していないのか今日はキーボード抱え奏法は終始出なかったと思われる。

興奮覚めやらぬまま照明が紫だかピンクだかになったかと思えばこのゆるやかなエロい響き!えええっ!スカンボ!?GAMOさんエロい!エロいよその「ウゥ〜」は!そして北原さん、サービスしすぎ!!正にストリップショーの様にステージセンターでピンクの照明に包まれながら寝転がり「ちょっとだけよ〜」と言わんばかりに足を上げてのソロプレイ(いやもちろんTb吹きながらですが・笑)サービスしすぎですってば!!!まあその動きはさながら加トちゃんだったのですが(笑)

笑いすぎて苦しい中、赤い照明に身を包みセンターに立つはこの男!ギター加藤隆志!ONE EYED COBRA!いつもより15%増しで加藤陶酔中。いつも以上に俺イズム全開。イントロ明けのAメロの時GAMO加藤谷中で上手に揃いのステップで移動していたのがツボりました。

ベースのリズムとボンゴの音が鳴り響けばTIN TIN DEO!ブレイクの時には大歓声。今日もかなり貯めてたけどカウントと共にまた大爆発。

曲が終わって譜面台とメンバーがはけていく中、1人アコーディオンを抱え登場するは沖祐市!あれか!もしかしてあれか!?と思っていると

「雨が続いていたのにこんな秋晴れの中15周年を迎えられて嬉しい 今演奏したTIN TIN DEOが入っていた1stアルバムからもう1曲」

といった様なことを言って君と僕。口笛とアコーディオンだけが広い会場に響き渡る・・・はずだったんですがやっぱり今日もビデオと同じくなぜか手拍子が起きていまして。はよ止まないかなぁと思っていたらBメロに入った辺りで沖さんの音がP(ピアノ)くらいの音量になったと共に次第に拍手が少なくなり、最後は会場全体が静まり返りただその口笛とアコーディオンの音だけが鳴り響いていた。

最後の和音が鳴り響き音が止んだ後、大拍手大歓声。すてきな人です。

全員ステージ上に戻ってきてまたも聴いたことない曲、だったのでこれは新曲だったでしょう。前へ前へ進むスカパラ。そんなイメージ。本当にすごいこの人達は。

ここでドラムに照明が当たり、きましたまぶしすぎる笑顔!スカパラの微笑みの貴公子(笑)茂木欣一!

「スカパラは15周年、僕は一番新しいメンバーで5年くらい一緒にやってるんだけど、みんなと普通にしゃべりながらも・・・ハッ!ってするときが時々、あるよね〜。オリジナルメンバー、15周年なんて通過点くらいにしか思ってないよ〜!!」

ほんとだよきっと今日のライブも彼らにとっては通過点の1つ。やってたら15年経ってた、というのが大きいのではないだろうか。あっという間の、でもこの15年は本当に本当にいろんなことがあった15年で。それを思うとぐっと来る。

「今日やってる曲も、ある人にとってはすごく懐かしい曲だろうし、僕にとってはとても新鮮で、今スカパラは新曲をたくさん作ってます!これからも新しい曲をたくさん作っていきます!!」

と力強い言葉。スカパラと共似音を鳴らす様になって5年。ガンスリツアーで初めて見た時、あ、フィッシュマンズの人だ。と思った時からもう4年。不思議な運命でスカパラに正式加入した欣ちゃん。歌まで覚醒しもう今じゃすっかりなくてはならない存在に。これからもどんどんすばらしい音を作り出していってください。

「聴いてください、銀河と迷路ーー!!」

こっちが来たか!より輝いていた歌声も笑顔も。それにしても自分がドラムやったら判るけどドラム叩きながら歌うって、本当にドラムが体と一体化している証拠。すごい。がんばるぞー!と改めて思った。

銀河と迷路が終わったかと思ったらドラムフィルからキーボードの和の響き!花ふぶき!!この季節にこれ聞けるとは・・・・!ソロのあのくるっと振り向いて吹くところがたまりません。1フレーズずつ吹いた後にそれぞれのソロが鳴り響きながらもまた元に戻るところがしびれますね。手拍子今回はけっこうみんなステージ上の手拍子に合わせてた気が。そして最後のキメはいつ見てもかっこいい。

そして鳴り響いたイントロ!!うわーこれは!Blue Mountain!ARKESTRAの中でも好きな曲だっただけに燃えに燃えより低く踊ってしまった。

更にサプライズは続きギターとベースが鳴り響く!!どわー!デーデーデカデカ(笑)じゃなくてHurry Up!北原さんいなくなったと思ったらスーザホンで登場ー!!身軽に動くー!ソロを弾き鳴らす加藤隆志!!でもその真後ろでブーブー吹き鳴らす北原さん(笑)気づいているのかいないのか更に俺イズム出しまくりで。いやいや飛ばなくていいっす、飛ばなくていいっすよ北原さん危ない危ない!!それにしても身軽だった。

そしてこれが来たということは本編はそろそろ終了?5days of TEQUILA!今日もよく回していましたGAMOさんに谷中さん。ソロはバリサク&ギター。テンションは上がる一方!

舞台が赤から暗転。そしてコンガのパターン!キーボード!つよっさんが構えてるぞヴィヴラスラップ!ルパン三世’78!手拍子手拍子!モンキーモンキー!最後の終わり方がかっこよかった。チャララ・チャラ・チャラ・ チャッチャラッパー−ーン!!と花火が特攻が!!さながらルパンに打たれた気分。

かと思いきやまたすぐに銀打ちスターーーーーン!!!で始まったDOWN BEAT STOMP!銀テープがばんばん舞い落ちてくるポジションなんて初めてだったな。みんな銀テープ両手にモンキーモンキー。えらいきらきらしていた客席。WE ARE TOKYO SKA PARADICE ORCHESTRA!!の冷牟田さんの叫びと共に本編終了。ノースリーブだったけどお構いなしに汗だく。

アンコールの拍手は開場各所からあがるあがる。でも拍手じゃなかなかそろわないと思ったのかアリーナはさながらオケのアンコールの時に指揮者とかソリスト呼ぶ時のあの足踏みみたいな感じで地鳴りがドドドドドド・・・・・・なかなかの迫力。

けっこう早めにメンバー再登場!そのままスーツの人・Tシャツ着替えてる人それぞれで各楽器の位置へ。そして始まったのはJust A Little Bit of Your Soul!またしても私の隣で喜ぶ友人、そう彼女は谷中派。あのメロが終わるところのバリサクだけ裸で鳴らすあの部分がたまらなくおいしいな。私はあの音が伸びた後のホーンズが1人1音吹くあそこがいつ聴いても鳥肌モノ。

そしてマイクを握るは谷中敦。

「今回はそれぞれのアルバムから最低1曲は演っている 今日はいつもより長くやってるけどこんなに長くやっているのはスカパラ史上初だ」

この時は本当にあっという間にしか感じなかったけど終演後後携帯の電源を入れ振り返るとこの時点でもう軽く2時間は越えていたと思う。

「15周年ということはその頃生まれた人は高校生??ずっとステージのこのへん、上手の方を守ってきて、時には真ん中に出てえらそうなこと言ったり、こっからメンバーを見ながらかっこいいな〜って思ったり・・・・・・」

スクリーンでアップで映されたその目は真っ赤になっていて鼻も赤い。かみまくっていたが、それだけの想いがあってこその15年、涙。男泣き。こっちまでジーンと来た。そしてメンバー紹介。その張り上げる声も若干震えながら。

北原さんの紹介、何か一言とマイクを受け取る北原さん。

「いやいやいやまたまたまたまたそんなそんなそんな えー今日は(ここらへんでハウって)あっとぉー!ステージで転んでしまってTb壊れました!ハイドンさん(だかなんだか楽器屋さんの名前かだ)またよろしくお願いします〜!!」

と相変わらずのカイターな声(笑)

「ワガママ勝手な私達を支えてくれたスタッフや、こうしてCDを買ってくれるみなさまがいこそ!いてー!てー!!てー!!!てー!!!!!

とだんだん高くなる声(爆笑) 「いつもより高くしゃべっております!!」 いや本当に高かった(笑)締めは

「あなたたちがいて、あたしたちがいる!!」

キミタチがいて僕がいる じゃねえんだから(笑)相変わらず楽しいお方だ。いや〜濃かった。

そして「兄貴!」と紹介された冷牟田さん。ほんと兄貴だよずっとスカパラを支えつづけてくれている大きな存在。今日は立奏が多かった。お体くれぐれも気をつけて。

そしてMr.GAMO!ってなわけでGAMOさんにマイクが。

「ウイ−−−−ッス!!(長さんみたいに 客席からもウィ−−−−ッスコール(笑))えー、北原大先生の後なので手短に・・・」と怪しい笑みがスクリーンにアップに(笑)うさんくさいけどステキ。

「今までの曲を数えてみたら240曲くらいあって選曲をしている時にイチローが世界記録を更新して俺達もイチローに負けてない!」

といった感じの言葉を。240曲か〜すごいなさすがに。そしてそのままバリトンサックス・谷中敦!と男泣きな谷中氏を紹介。マイクを谷中が受け取り「WE ARE TOKYO SKA PARADICE ORCHESTRA!!」

鳴り響いたイントロはインターセプター!!NKぶり!!右に左に手を振りつつステージ上は大騒ぎ!エネルギー全開のステージ。元気だな〜!

演奏終了後またメンバーは袖へ。またしてもアンコールの拍手と地鳴り。けっこう早めにメンバー登場!締めはやっぱりこれだ、MONSTER ROCK!客席の照明も明るくなり視界が開けてくるとどこもここもえらいことに。広い広い場内が一体となって踊りきっていた。

ジャンプで締まった後はメンバー手を振りながら退場。スティックもピックも跳ぶ跳ぶ。最後はじめさんマイクなしで大声で「ありがとーーーーーー!!!」充実した笑顔とガッツポーズ。本当に最高のステージだった。

隣の席だった方とお疲れさまでしたと挨拶をすると、最後客席退場のBGMで新曲「さらば友よ」が流れる。まだ踊れということかと踊っていたら客席各所でも踊りの輪!席が離れていた九州からの他の友人も合流!そんな光景が広がっていた。これぞライブ!これぞ醍醐味!!これだよこれと感動しながら踊る。最後一緒に踊った方とハイタッチ。たまりませんこの瞬間が。

終演時間を見ると21:40を超えていた。2時間と少し、全28曲。最高の一夜で最高の空間。スカパラのライブはいつも私の中の最高を塗り替えていく。このライブはその中でも極上だった。

それぞれの15年があったと思う。デビューする前からのファンもいたりデビュー当初からのファンもいたり、私みたいに途中からのファンもいればつい最近ファンになった人もいる。

メンバーにとってもそれぞれの思いがあってこその15周年だったと思う。思っている方向は、音楽を愛する心は同じだから15年、これからもずっとスカパラは続いていくだろう。そんな音をこれからもずっと追って行きたい。

スカパラは「出会い」をくれるすばらしいバンド。ありがとう、そしてこれからもよろしく!!!