禅の里 永平寺♪
2007年 4月15日

今回の旅行の一番の目的だった永平寺さん。。
楽しみ&ドキドキです☆
永平寺町を山間に進んで行くと、永平寺さんの門前街が広がります。
一番上が永平寺さんです。
そう度々伺う事が出来ない永平寺さんなので 今日は座禅体験と拝観をお願いしました。
中の総合受付で名前を言うと 担当して下さる雲水さんがいらっしゃいました。
先ずは 座禅♪
雲水さんの後に続き(左側通行です)扉を二つほど潜ると 「座禅の間」に到着です。
「この場所は私達の修行の場所を模して作ってあります」by雲水さん
半畳ほどの畳が縁側の様に奥に続いています。
そこに丸いクッションが。。
座禅をするのにも作法があります。
雲水さんに作法を教えて頂きました(「座禅の間」に入った時から私語は厳禁です!)
「座禅の間」は半畳を一人つづ使うのですか、実際の雲水さん達は
1畳の上で座禅・食事・睡眠をとるのだそうです。
そして かい父と母は座禅も腕力と腹筋と機敏さが必要だと知ったのです(〃´o`)
100人ほど座禅の出来る広い間でしたが そんな中 かい父とただ二人・・
警策を持つ雲水さんの微かな袈裟ずれの音だけが響きました。。


座禅が終わり室内を出ると 拝観案内をして下さる雲水さんが待っていてくれます。
そして 丁寧に挨拶をして下さいました。
拝観をとても楽しみにしていたので父と母も雲水さんの後ろをイソイソと左側通行で進みます。
担当してくださった雲水さんはとても話が上手く冗談を交えながらの拝観となりました。
永平寺さんは案内して頂く建物はカメラ撮影OK♪ですが
修行僧にカメラを向ける事と、フラッシュ撮影はNGです。


始めに『傘松閣(さんしょくかく)』を案内していただきました。

156畳敷きの大広間で「絵天井の大広間」と呼ばれるそうです

144名の作家さんが描いた
230枚の天井絵です。

花や鳥を中心に描かれています
永平寺さんで一番偉い和尚さんが(現在107歳だそうです)
97歳の時に書かれたそうです。

力強いです。
布袋様が何故お寺に??
布袋様も座禅修行をした修行僧なのだそうです。
右手の袋の中には微々たる生活用品が。。
まん丸お腹の中は人々の苦しみや悲しみが詰まっているのだそうです。
そんな人々の苦しみを一身に受けながらも笑顔を絶やさない布袋様♪

布袋様の様に有りたい。。と言う思いがあるそうです
朝丘 雪路さんのお父さん(伊東深水)が描かれたお花の天井絵です。
本当は美人画を描きたかったのですが
ここは修行僧の寺。。

美人画を天井絵にする事が出来ず少しでも艶っぽい深紅の鮮やかな花の絵を描いたそうです。
上手に写真が撮れず色が抜けてしまいましたが鮮やかな深紅が美しい絵でした

花と鳥を中心に描かれている天井絵ですが、230枚の中に5枚だけ動物が描かれています。
自分では探す事が出来ないと思いますが。。
雲水さんが教えてくれました♪
この絵を見つけると願い事が叶うのだそうです!
皆様にも☆☆

鯉の絵です。
昇り鯉☆
これも鯉の絵♪
向きは
これも昇っています
虎の絵です。
勇ましい虎。。
母には
マントヒヒの顔に
見えました(^_^;
この絵も虎です。
獅子舞の様に
見えます
葡萄とリスの絵。
子孫繁栄を表して
いるそうです。

230枚のどの場所にあるかは・・内緒です(o^-')b♪♪


次に拝観した場所は『山門』です
入門する雲水さん達はこの門の前で 入門の許可が下るのを待ちます

釘を1本も使う事無く組まれた山門だそうです。
吉祥山永平寺の由来の「吉祥の額」が飾られています
この門をくぐると言う事は世俗を離れ厳しい修行の道に入る事!
その覚悟は出来ているのか=3=3

の内容が書かれているそうです

門の両側には仏教の守護神である四天王が安置されています。が!
2体が修理に出されており 今現在は二天王!
修理に2年かかるそうです。
四天王が揃うのは4年後です。

正門から山門へと続く道には
5代杉が涼しく揺らめいています。
永平寺の5代目の和尚さんが植えた杉の木で
   樹齢数百年!。

老杉で花粉も飛ばないそうです(^_^;) 
       by雲水さん談
NHKの「ゆく年 くる年」の除夜の鐘です。
「今年は私も鐘をついたのですが運悪く 私の後の修行僧の者から放送になったようです」
       by雲水さん談

面白い雲水さんです(^-^)♪


『大庫院(だいくいん)』は雲水さん達の台所です。

雲水さん達にも色々な仕事があるそうで、今回母達を案内してくれている雲水さんは
事務方の担当なのだそうです。
同じく食事を作る担当の雲水さん達もいらっしゃって、
冬場は4時起床・夏場は3時半起床の雲水さん達の食事の為に
大庫院担当の雲水さん達は冬場は2時起床・夏場は1時半起床なのだそうです。
凄いです

母達で言うところの・・部署の配置換えの様なもので
3ヶ月〜半年の周期で雲水さん達の担当する部署も変わってくるそうです。
案内してくださった雲水さんも1月〜3月まで「大庫院」の担当で朝は2時に起床していたそうです。

『大庫院』には韋駄尊天様が祭られています。
何故 台所で足の速い神様が祀られているの??
「作った食事が冷めないうちに運ぶよう機敏に動く為と火災などの火の手からお寺を守る為の敏速な動きの為」
       by雲水さん
 (母の薄覚えです(^_^;))
『大庫院』の横には
   「大すりこぎ」が!!
3回撫でると
料理が上手になるそうです。
母は10回くらい撫でてしまいました

『大庫院』の向かいには雲水さん達の生活の場でもある『僧堂』があります。

座禅・食事・睡眠の場です。
畳1畳の中で
    全て行うそうです
永平寺さんの廊下は何処も彼処も
ピカピカです。
すべって転んでしまいそうd(^_^;

僧堂・浴室・東司(トイレ)では音を出す事を一切禁じられています。
私語は勿論 食事の音・衣擦れの音も厳禁なのです」
そう お話してくださった雲水さんは
「冬もこの紗地で過ごしました」っといって
着てらっしゃる薄く羽織っている夏用の紗地の袂を広げました。
「今年の冬は暖冬だったからですか?」byかい母
・・・そんな、間の抜けた質問にも
「いえ この方が衣擦れの音がしないのです」っと答えてくれました。
福井の冬は寒く・・永平寺さんと言えば 極寒のイメージがありますが
こんな薄い紗地で皆さん過ごされるのですね。。
頭が下がります

『仏殿』には永平寺のご本尊 釈迦牟尼仏が祀られています

『仏間』は永平寺さんの
一番奥に位置します。
ご本尊のお釈迦様です。
十二枚の欄間には禅宗のお話が描かれています。
母達は「だるまさん」のお話をお聞きしました

『法堂』。。
朝のお勤めは必ず此方で行うそうです。

毎朝 107歳になられた一番偉い和尚様が 此方で朝のお勤めと説法を行うそうです。
阿吽の白獅子は・・・
大切なお役目の為に目を光らしているのですが。。
                思い出せましぇん(>_<)
山の斜面に建てられたお寺なので
各建物を階段でつなげています。

この階段の上り下りで かい父は筋肉痛になりました。

ピカピカに磨かれた廊下です。

『承陽殿』。。
永平寺に関係する偉い方々のお墓(?)です。

承陽殿担当の雲水さんはごぐ限られた雲水さんなのだそうです。
機敏な動きと1ミリも間違ってはいけない足の運び。

この日も行事の練習をしていました。
この字は 明治天皇が書かれたそうです。

担当以外の雲水さんはこの『承陽殿』には一歩たりとも入れないそうです。
お茶が奉納されていますが、真冬はすぐ凍ってしまうそうです


1時間半ほどかけて丁寧に永平寺さんの建物や由来、雲水さんの事を説明して頂きました。
なぜ 左側通行なのか・・浴室での決まり 時間の流れる速さの違い 真冬の修行の様子 修行期間等々
世俗人のかい母など とてもとても真似の出来ない大変な修行です。

以前 ある方からお聞きしたのですが、
永平寺さんでの朝のお勤めを拝見したそうです。
「まだ若い雲水さん達が 凍りつく寒さの法堂の中で200名あまりが一斉にお経を読む様は 
この世のものではない様な神々しさがあり
こんな素晴らしい若者がいるのだから まだまだ日本は安泰だ♪」っと思ったそうです。
確かに!
たった半日 垣間見た永平寺さんと雲水さん達ですが
大げさかもしれませんが 同じ人間なのか=3=3っと思ってしまうほど
母には神聖に感じられました。

丸の箇所を案内してもらいました。
帰りに名物の「ご利益だんご」を♪
苦・死を絶つ!っと言う意味で串の先端部分が折ってあります。
外はパリパリ 中はモチモチの美味しいお団子でした(*^v^*)
もう一度 食べたいよぉ〜♪

神々しい永平寺 純粋な雲水さん達 そして 美味しいお団子に♪
本当に来て良かったと思いました。



車に乗り 和倉温泉に向かう車中で 永平寺さんの話を熱く語りながらふっと思ったのです。。
雲水さんは修行中 世俗の物を絶っているから
その反動で住職になるとあんなにお酒が強くなるのかな??
母のそんな疑問を「・・・(ーдー)」の呆れ顔で片付けたかい父。。
気になる 気になる(>_<)
拝観前に何故その疑問に気付かなかったのでしょう。。
雲水さんにお尋ねできなくて 残念無念なのでした(ーー;)