ラリー参戦前の準備段階として、カイロから約200km離れたアレキサンドリアまで、車両の引き取りに行きました。早朝6時にホテルよりバスが出発し、他国の参戦者と共に約2時間半のバス移動にて港に到着しました。8月中旬の、大黒ふ頭での船積み後、約1ヶ月半ぶりに対面したパジェロは、盗難等の被害もなく、その無事を確認し、まずは一安心しました。

車両引取り後は、自らの運転でカイロまで戻ります。これまで途上国での、入り乱れる道路事情は何度となく経験していましたが、実際に自分で運転するのは初めてです。郊外では余裕のあった運転も、カイロに近付くにつれ交通量も増え、市内では我先にと幅寄せし、入り込んでくる現地人の車両、またロータリーではあらゆる方向から車両が迫ってきましたが、それらに負けじと自分も最大限に車両感覚を生かした運転をし、無事にホテルに戻りました。

 ホテルに戻った後は、まずは書類審査です。書類審査は、宿泊しているホテルの大きな一室にて行われました。私はレイド部門ですので、競技部門で参戦される選手の方よりは、簡単な手続きのみで終わりました。当初、ラリー保証金として800ユーロ(これは、特別な事がない限り、ラリー終了後に全額返金されます)を準備していたのですが、それも収めずに、ヘルスチェックを受け、ゼッケンやランチパック・ミネラルウオーターの引換券等を受け取って、あっという間に書類審査は終了しました。

 書類審査の後は、ラリーに向けた車内整理とラリーカーへのステッカー貼りを行いました。船積み前に、盗難対策として車内の外せる備品は全て外して大きなバッグの中に収納していましたので、それらを1つずつ、元の位置に装備しました。そしてオフィシャルから配布されたステッカーを所定の位置に貼付し、19時までにはこれらの作業も終え、やっとラリースタートの準備が整いました。
参戦記を読み進める
トップページに戻る
この参戦記の目次に戻る
目次に戻る

101 〜車両の引き取り&書類審査&車両の準備〜