ニューパワーユニット 今回はTOMIXの品番5001ニューパワーユニットをネタにします。Nゲージをやった方であれば、きっと知っているのではないかと思います。
手持ちのニューパワーユニットは確か1991年初頭にNゲージセットを購入したときに含まれていたもので、購入から14年以上経過しています。でも未だにピンピンしてます。
そういえば小学校1年生のときにお年玉でTOMIXのセットを買ってもらったのでした。小学1年でNゲージなんて、今考えるとヤなガキだw

話を戻して...ニューパワーユニットですが、最近の車両(DD51)を走らせるとラビットスタートで速度の調節がきかないなど、扱いづらい部分もあります。
今回はこのニューパワーユニットをばらすとともに、その出力を見てみます。


裏面のねじをはずせば簡単に分解できます。これがニューパワーユニットの中身です。
中身
簡素だ...。すごく簡素な構造です。
配線が空中配線です。空中配線で済んでしまう部品点数です。

ここから回路図も起こしてみました。
回路図
これまたえらく簡素な回路です。コンデンサすらありません。確か当時はこのニューパワーユニットが\5000くらいしていたような...。
おそらく可変抵抗が結構高価なのでしょう。見たところ巻線抵抗ですし、それが2連になっています。さらに中心でOFFになり、左右にまわすと抵抗値を下げてゆくという結構変わったボリュームであるためコストがかかっていると思います。
あとコストがかかりそうなのはブレーカーでしょうか。ブレーカーは一つの部品として取り付けられていましたが、それなりに値段がするのではないでしょうか。

あとは二束三文で調達できそうな気配(か?)

確かにここまで簡素なら14年でも平気で持ちます。トランジスタどころかコンデンサすらありません。劣化のしようがありません。


ばらしはこれくらいにして、次は出力の波形を見てみます。

まずはポイントを動作させるための交流17Vの出力です。時間軸は2[ms/div]、電圧軸は10[V/div]です。この掃引速度だと写真に撮るのが大変ですよぅ(泣)。
交流17V出力
公証電圧は17[V]ですが、波形を見てみるとピーク値で27[V]くらいあります。実行値を計算するとおよそ19[V]となります。17[V]という記載は微妙なところです。 なお、ポイントを動かすとピーク電圧は14.5[V]まで落ち込みます。
それにしても波形が正弦波とは結構異なってますね。これはトランスの出力そのものですので、家庭用電源がこの波形の通り歪んでいるということです。なかなか家庭用電源の波形を見る機会もありませんが、結構驚く波形でした。

次に直流出力の方を見てみます。しかし可変したところを写真に撮ってもよくわからないので動画で撮ってみました。
車両が無いとき(無負荷)の電圧波形(2[ms/div]、10[V/div])
動力車があるときの電圧波形(2[ms/div]、5[V/div])
動力車があるときの電流波形(2[ms/div]、電流はピークで160[mA]程度?)

いずれも停止した状態から最大までまわし、また停止へ戻すという動きです。なお、電流の波形はDC成分を除いた波形ですので、実際にはオフセットがあると思います(電流プローブで波形をとりました)。
無負荷時の電圧のピークは最小で19[V]、最大で20[V]程度。また、負荷時の電圧波形には明らかな高調波が乗っていますが、この周期は1[ms]程度でした。1[kHz]程度?の高調波と推定されます。

電圧波形、電流波形ともガタガタしてますね。定電流制御をおこなったら車両がどう走行するか、気になるところです。モーターは電流で動作しますし。
ちなみに定電圧制御は既に自作パワーパックで行っています。低い電圧までコントロールできるのである程度は低速までコントロールが効きます。

ということで、ニューパワーユニットの中身でした。私自身、ここまで簡素な構造だとは思っておらずびっくりしました。他のパワーパックの構造も気になるところですが、そんなにパワーパックばかり買えませんw
誰かばらして〜
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2005/6/26記