私もいつのまにか年齢を重ね、気づけば就職活動をする学年になりました。ということで何社か受験し、幸いにしてある会社から内々定を頂くことができました。

そんな就職活動を振り返って、特徴的だった2社の試験の様子を書いてみたいと思います。


N本**株式会社
こちらの会社から内定を頂き、承諾しましたので名前は一応伏せさせてください。
この会社では最初の会社説明会と同時に筆記試験を行うことがあります(というか、私の時がそうでした)。

実は私は説明会で試験を行うということを完全に忘れており、なんの対策もしないまま突入してしまいました。試験の存在を知ったのは会場に入ってからでした。しかも試験内容は専門に関することで、英語(共通)、機械もしくは電気電子情報(選択)、事業内容に関する問題(4問の中から1問選択)でした。
もうダメだ...と思いつつもダメ元で試験を受けてみると、選択問題が多いこともあってそれなりに解けたように思います。
後で説明会の知らせをよくよく見てみると、そこには「試験」の2文字が...確かに試験のことは書いてあるのですが、この2文字を読んでいたとしても専門の対策はとらなかったと思います。緊張せずに受けられただけ逆に良かったのかもw

数日後に電話で連絡があり、技術面接と人事面接の案内、それと工場見学の誘いがありました。
工場見学は中を見られる貴重な機会ですので参加。その2日後には面接です。

技術面接では志望動機、研究の内容はもちろんとして、こんな受け答えがありました。

「研究テーマは先生から与えられましたか?自分で考えましたか?」
→先生と話し合い、練って決めましたのでどちらともいえないです。

「どうして今の研究をやろうと思いましたか?」
→「面白そうだと思ったからです」

「あなたの試験結果を見せていただきました。デジタル回路は良いですがアナログ回路が弱いようですね。あなたはこの弱点をどうやって克服しようと思いますか?」
→「本を読んで演習問題を解いて...(ここまで言ったところでなにか違和感を感じました)あっ、それよりもはんだこてを握って回路を作り、実際に動かして学んで行きたいと思います。」

実際に手を動かすことをアピールすると受けが良いようですw
人事面接では志望動機や勤務地に関することなど聞かれて終了。

2日後くらいに電話連絡があり、最終面接の案内がありました。最終面接では社長さんが登場します。社長、人事部長、技術部長と学生5〜6人でのグループ面接となります。かなり緊張し、内容はほとんど覚えていませんが(ぉぃ)どうにか突破。無事内々定をいただきました。


鉄道総合技術研究所
ここは行きたいことは行きたいのですが難易度が高いだろうと思い、ネタ半分本気半分で受けました。まずはwebエントリーするわけですが、これがエントリーシートになっています。
特徴的な項目に「最近印象に残っている鉄道の話題とそれに対するあなたの感想をお書きください」というものがあります。印象に残るほどの出来事というとなかなか限られてきますが、私はDMVについて書いてみました。

とりえあずエントリーシートは無事通過、説明会へGOです。
説明会はまずビデオで案内。本当は施設も見学したかったのですが時間の都合で施設見学はなし。しょんぼり。
それでも映像ながらフリーゲージトレインの走行シーンやバッテリートラムの走行シーンを見られて感激。もう鼻血出そうでしたw

その後は各研究部の簡単な説明を受けたあと、それぞれの研究部の代表が居る席へ移って質疑応答。私は信号通信技術研究部と電力技術研究部へ行ってみました。
信号通信技術研究部でEMCの話を切り出してみると、「EMCに興味をお持ちですか?」との反応がw やっぱりどこでもEMCは重要なテーマのようです。

電力技術研究部では「電気は危ない ということだけわかって来てくれればいい。」という言葉が。短いながらも非常に重い言葉でした。

他にも興味を引かれる研究部は沢山あったのですが、時間の都合でこれで終わり。アンケートに答えてこの日は終了です。

次に待ち受けているのは筆記試験。英語と数学をやるわけですが、英語も数学も正直まともにできませんでした。
英語ができないのはまぁ予想済みとして(ぇ)、ひどいのは数学です。本当にまともに解答できない問題が続出です。よく数学の教科書には簡単な問題と難しい問題が載っていますが、最低でも難しい問題程度の難易度があります。
まぁ勉強していないのが悪いのですが、本当に出来ません。それでも計算用紙にも必死で書いてひたすら悪あがきをしました。

完全に落ちたと思いました。憔悴しきった状態で帰ろうとすると、外は急な雨。困っていると総研の人が「マイクロバスを出しますよ。」と助けてくれました。それまでの時間、ギャラリーで超伝導リニアを見学することができました。癒されますw
丁度試験の前日にフランスが金属レール上で 575km/h の新記録を達成していましたが、それに対する見識も聞けました。
やはりかなり無理をしているようで、「あの速度を安定して出すのは無理だろう。雨でも降ったらすぐ落ちてしまうだろう。」「とにかく粘着に無理がある。」
「超伝導リニアが 581km/h に留まっているのは実験線が短いからであって、まもなく始まる延長工事が完成すれば 600km/h を余裕を持って越えるだろう。」
とのことでした。600km/h 越えの新記録が待ち遠しいです。

さて、落ちたと思って重い気持ち、期待ゼロでRクナビに着ていた返信を開いてみますと


「面接試験のお知らせ」

はいはい面接試け...


ん?


「選考の結果、ぐぅーさんには面接試験にお進み頂くことに決まりました。」


( ゚д゚)

(つд⊂)ゴシゴシ

(;゚д゚)

(つд⊂)ゴシゴシ
  _, ._
(;゚ Д゚)




(*´д`*)

本当にこんな感じでしたよw 信じられなかったのですが、とにかく嬉しかったです。
しかし本当に出来が悪かったので何を見て選考しているのか謎になってきます。試験中にどれだけ真剣に取り組んでいるかを見ているという説もあり、計算用紙も回収されたことを考えると有り得る話かもしれません。

ともかく次は1次面接。面接時間は1人につき僅か8分。さらに控え室で知らされたのですがグループディスカッションもやらされます。
まずは面接で、「あなたの研究内容と志望動機を2分で話してください。」
もう必死です。どう喋ったかはとても覚えていられないのですが、とにかく喋りました。その他には研究内容についての質疑応答などであっという間に時間が過ぎます。

次はグループディスカッションです。テーマは「鉄道の安全について技術開発の果たす役割」だったと思います。6人くらいのグループの中から議長を一人決め、議論を進めます。
一通り議論をして時間内に結論を出したところで、紙を渡され、「今回の議論のレジュメを作成してください。」
字は汚いながらも一応流れと筋を通して書いたように思います。

最後に適性検査(というか性格診断?)を済ませてこの日は終了。かなり疲れます。


21地半頃に帰宅すると、既に結果がRクナビに届いておりました。ビックリ。
そしてこの日の面接は通過しておりました。2度ビックリ。しかしどこを見て選考しているのか、いよいよわからなくなってきました。ここまで来るといよいよネタではなくなってきました。


次の面接は1週間後でした。午前に健康診断、午後に2次面接という日程。しかしここで事件(というか間抜けなポカ)をやらかしてしまいます。
健康診断を行うセンターの場所がわからず、10分くらい遅刻してしまいましたorz 配布された地図では不足だよ!
実際のところ、その程度の遅刻は全然大した問題ではなかったようですが、それでも焦ります。ともかく健康診断を受け、午後はいよいよ2次面接。

説明会の時に信号通信技術研究部で説明をしてくださった方が面接官におり、私のことを覚えていてくださったことに驚きました。
今回も技術面接でしたが、前回よりも質問がきつくなっていたように思います。
「あなたの専攻を交えて自己紹介を2分でしてください」

この質問はまだいいとして(それでもあまり上手く喋れた覚えがありませんが)

「あなたの研究に関する論文を何通くらい読みましたか?」

正直、この質問にはひるみました。何通読んだかなんて覚えていません。悩みながら「十通くらいでしょうか...」と自信なさげに答えましたが、後で数えてみると二十は余裕でありましたorz

最後に「あなたの趣味はなんですか」

これが最後の質問になりました。


翌日の昼に結果がきました。ダメでした。

まぁ仕方がないと思います。実力が足りないのを見抜かれたのでしょう。
しかし、大変残念でもあります。遅刻したのがいけなかったのか、受け答えがいけなかったのか。あるいは全体的に足りなかったのか。
時間を戻せるなら戻してもう一度挑戦したいものです。まぁ言っても仕方ないことなのですけどね。

しかし書いてみると文の多さとともに思い入れの強さを自分自身改めて感じます。やっぱり行きたかったなぁ...。
人生の大きなポイントだったと思います。

こうして就職活動を振り返ってみるといろいろなことがありました。特に面接では緊張し、これ以上ないくらい神経をすり減らしました。
おかげで学内での研究発表などは余裕になりましたw 私自身のレベルアップにはなったと思います。
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2007/6/4記