ここには、VineLinuxを使う上でちょっと気づいたことを書いておきます。ほとんどはWeb上で入手できる情報ではありますがorz
ControlキーとCapsキーを入れ替える。

LinuxではControlキーがAの隣にあると使いやすいです。しかし一般的なキーボードではそのような配列にはなっていません。キーをOS上で入れ替えてしまいましょう。

簡単なのは、

# setup

コマンドでキーボードの設定に行き、ControlとCapsがスワップされたキーボードに変更することです。
しかし、稀にそれでも変更が反映されないケースがあります。そんなときは

/etc/X11/xorg.conf

を修正しましょう。
xorg.conf内に
#	Option "Xkboptions"	"ctrl:nocaps"
という行があるはずなので、行先頭の#を除去して保存しておきます。
X11を用いたプログラムをコンパイルするとき

X11を使ったプログラムをコンパイルするときはシンボリックリンクを張る必要があります

# ln -s /usr/X11R6/lib/liX* usr/lib

端末上で上記のように入力しましょう。
プロキシを介するときのapt-get

学内からの接続など、プロキシを介するときはapt-getを行う前にプロキシを設定する必要があります。

bashの場合

$ export HTTP_PROXY=プロキシサーバのアドレス : ポート番号
$ export FTP_PROXY=プロキシサーバのアドレス : ポート番号


tcshの場合

$ setenv http_proxy プロキシサーバのアドレス : ポート番号
$ setenv ftp_proxy プロキシサーバのアドレス : ポート番号

毎回設定するのは面倒なので、設定ファイル(.bashrc または .cshrc)に記述しておくと便利です。
Sambaについて

Vine Linux3.xには、そもそもSambaがインストールされていません。

# apt-get install samba

で導入しましょう。導入後、ネットワークの管理で説明とワークグループ名を入力します。説明は

Samba %v on %h

がよいでしょう。(%hはSambaが動作しているマシンのホスト名を示す)
続いて

/etc/samba/smb.conf

を編集しましょう。編集はroot権限で行います。smb.confは同ディレクトリ内の smb.conf.rpmnew を参考に編集します。
なお、hosts allowは、そのアドレス以下のコンピュータにのみ閲覧を許可するということです。

編集後、Sambaのユーザーを追加するため端末上で

# smbpasswd -a username
パスワードを問われるので入力する。入力は2回求められます。

# /etc/rc.d/init.d/smb start
でSambaが動作する。
# /etc/rc.d/init.d/smb restart
でSambaの再起動。

設定が済んだら、コンピュータの起動時にSambaも起動させるようにしましょう。

# chkconfig --level 3 smb on
# chkconfig --level 4 smb on
# chkconfig --level 5 smb on

これらの確認は
$ chkconfig --list
で行います。

リモートログイン

Vine3.0からは、従来のrloginコマンドではなくsloginコマンドを使用します。

$ slogin hostname

リモートコピーも同様で、rcpではなくscpを使います。

$ scp filename hostname :/home/...

hostnameでなく、IPアドレスを直接指定することもできます。
どちらのコマンドも、相手先にログインする際にパスワードを求められます。当然相手先に自分のユーザー名でユーザーを作成しておくことが必要です。
ログイン時の解像度変更

Vine Linuxではインストール時にグラフィカルログイン時の解像度を設定できます。

しかし誤って高すぎる解像度に設定してしまうとディスプレイの能力を超えた出力をしてしまう恐れがあります。
逆に低すぎる解像度を選択すると、その後デスクトップの解像度を変更する際、インストール時に設定した解像度より高い解像度を選択できないため困ります。
(例えば、1600*1200に対応したモニタを使っているのにインストール時に1024*768を選択すると、その後1600*1200に変更できなくなる)

こんなときは

/etc/X11/xorg.conf

を編集します。

xorg.confの下のほうに

Section "Screen"

というセクションがあるはずです。その中にさらに

Subsection "Display"

というセクションがあります。そこで適切な解像度や色数に設定してください。
現在の私のxorg.confの一部を載せておきます。
Section "Screen"
	Identifier   "Screen0"
        Device       "Matrox Millennium G550"
        Monitor      "Monitor0"
	DefaultDepth	24

	Subsection "Display"
        	Depth       24
#               Modes       "1024x768" 
                Modes       "1280x960" 
	EndSubsection

EndSection
インストール時に1024*768を選択したのですが、高解像度に変更できなかったため Modes "1024x768"  の行をコメントアウトして Modes "1280x960"  の行を追加しました。これには、インストール時の設定にはなぜか1280*960の項目が表れないという事情もあります。
rpmによるカーネルコンパイル

Project Vineから配布されているパッケージを用いてカーネルを作成します。作成方法はオンラインマニュアルに記述されていますが、少々補足も兼ねて。

まずはapt-getなどでmkkpkgをインストールしておきます。

# apt-get install mkkpkg

FTPサイトからソースパッケージをダウンロードしておきます。ダウンロードしたディレクトリにて、

# mkkpkg filename .src.rpm

これでカーネルの作成を開始します。順番に質問に答え、menuconfig、コンパイルを行います。

オプションとして、--enable-smpでSMPを有効にしたカーネルを作成します。この場合、menuconfigは2回行われ、1回目はシングルプロセッサ用カーネルの設定、2回目はSMPカーネルの設定となります。
--target=i686でi686以降を対称としたカーネルを作成します。ただし、ターゲットを指定すると、なぜかkernel-headersなどのパッケージを生成してくれません。まぁヘッダーの類は配布されているパッケージを流用すれば大丈夫でしょう?

全ての設定を終え、カーネルコンパイルを行います。所要時間はPentium4 3.4GHzでおよそ20分程度でした。

生成されたrpmファイルを用いてインストールします。

# rpm -ivh filename .rpm
その後lilo.confを編集し、liloを実行。最後に再起動で完了です。
aptを使って3.2から4.1へアップグレード

4.0からはkernel2.6になった関係でフロッピーからインストーラを起動できなくなりました。ちょっと古いノートPCなどでは致命的です。とりあえずaptでネットワーク越しにアップグレードすることを考えます。

基本的に本家に書かれている通りに行えばよいのですが、いくつか気づいた点を。

・ブートローダはgrubが標準ですが、liloでもOK。なぜか一度grubのインストールに失敗したので今回はliloでいきました。
/etc/lilo.conf を編集して登録しておきます。

・IMEはcannaのままなので、scimに変えたい場合は自分でインストールすることになります。aptなりsynapticなり使えば簡単です。
入れたところで

$ setime scim

で完了です。
PCカードのメモリーカードをマウント

CFなどをアダプター越しにPCカードにマウントします。
毎回長いコマンドを打つのは大変ですので /etc/fstab に書いておきます。デバイス名は予め調べておきます(ここでは/dev/hdc1。/var/log/message に出てきます)。/mntに適当にディレクトリを掘っておき(ここでは/mnt/card)、/etc/fstab に次の一行を追加しておきます。

/dev/hdc1 /mnt/card vfat defaults,noauto,users 0 0

最後に改行を忘れないようにします。あとは使うときに

$ mount /mnt/card

でマウント。アンマウントは

$ umount /mnt/card

常識かもしれませんが、ふとしたときに忘れそうなのです...。
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2007/7/22記