ミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」は、ブロードウェイの初演が1964年、日本の初演が1967年というかなり古いミュージカルです。

  時代は1905年、舞台はユダヤ人の暮らすアナフテカという小さな村です。主人公のテヴィエは一家の主人で牛乳を売って生計を立てています。冒頭、題名の「屋根の上のヴァイオリン弾き(Fiddler on the Roof) 」が登場しますが、ストーリーとは直接関係ありません。「屋根の上のヴァイオリン弾き」というのは、いまにも落ちてしまいそうな屋根の上で、泰然とヴァイオリンを弾いているということから、今にも崩れ落ちてしまいそうな危ない(ユダヤの)社会の中で、状況を泰然と見ているといった象徴的な意味があるのだそうです。

 日本の公演では、1967年の初演から1986年まで、森繁久彌さんがテヴィエ役を演じました。1986年の公演では、一部の公演だけ上條恒彦さんがテヴィエ役を演じました。その後1994年の再演で、西田敏行さんがテヴィエ役を演じるようになりましたが、1994年と1998年の公演で、本田美奈子さんが次女ホーデル役を演じました。
 2004年になって、今度は市村正親さんがテヴィエ役で上演されるようになりました。

屋根の上のヴァイオリン弾きというミュージカル