ブロードウェイ産でもロンドン産でもないミュージカルとしては、ウィーン産のエリザベートが例としてあげられます。美女と野獣のようなディズニーミュージカルもそれに入るでしょう。美奈子さんの出演作では該当するものはありません。


2.ブロードウェイミュージカル vs. ロンドンミュージカル

ュージカルというのは、もともと、ニューヨークブロードウェイで産まれたことになっています(本当か?) 
 ニューヨークというは、道路が碁盤の目のように東西及び南北に走っている都市です。東西方向の道路を通り(Street)と呼び、42番通り(42nd Street)、43番通り(43rd Street)というような名前がついています。42nd Streetというタイトルのミュージカルをご存じの方もいらっしゃるでしょう。南北方向の道路は、街(Avenue)と呼び、四番街(4th Avenue)、五番街(5th Avenue)というような言い方をします。「五番街のマリー」という歌があります。ブロードウェイというのは、道路の名前なのですが、例外的に北西から南東の方向に斜めに走っています。そして、この通り沿いにある40軒ぐらいの比較的大きい劇場で上演されてきたミュージカルを総称して、「ブロードウェイミュージカル」と呼んでいます。ちなみに、ブロードウェイ近辺(少し遠いのもあるが)でその次の大きさの劇場で上演されるものを、オフブロードウェイと呼ぶことがあります。

 ブロードウェイは世界的に有名なだけあって、全米中、いや世界中から集まった俳優や、演出家、プロデューサーなどがいて、たくさんのミュージカルを創出してきました。ブロードウェイミュージカルの原点は、歌って踊るレビューに申し訳程度のストーリーをつけたものでしたが、だんだん、ストーリー重視の作品も出てくるようになりました。でも、最近の作品を見ても、基本的に「エンターテインメント」という性格が強く、歌って踊って楽しければ良いという考え方があるようです。アメリカ人の気質によるものでしょう。別にまちがったことではありません。