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俳句

蜩に 背中押されし 河童橋

蜩や 縁側うめる 母は亡き

ときめきを なくし蜩 別れ歌

蜩の 鳴くやカラスと 帰る道

蜩や 夕焼け小焼け 母の声

蜩や 限りあるゆえ 熱く燃ゆ

蜩の 声に句作り 時を知る

蜩や 心をよぎる 秋の風

蜩の 色に染まりし 梓川

静けさや 蜩とかす 梓川

 

季語について

 今回の季語は<蜩(ひぐらし)>で<秋>です。

 蜩(ひぐらし)は、八月の暁方や夕暮時によく鳴き、夏の真昼に鳴く蝉と違って、カナカナと軽やかな音色で鳴き、さびしさやもののあわれを感じさせます。

 この蝉の名前の由来は、夕方の日暮れ時に鳴くことから、「日を暮れさせるもの」としてヒグラシの和名がついたそうです。日暮し(ひぐらし)、かなかなでも良いです。

この季語から私は、<夕暮れ、夏の終わり、恋の終わり、さびしさ、悲しさ>というイメージを浮かべ句を作りました。

 

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